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第三十六話 ボルドアの街を後にして

 目が覚めたら、見覚えのないベッドで寝ていました。ウロです。天蓋付き。お姫様ライク!


 ボーッとした頭で最初に考えたのは「ここドコ?」でした。


 ベッドから降りると、足の裏がフカフカしてビビッた。床全体高級絨毯。お習字出来ない。


 そして、鏡に映った自分を見てもう1回ビビッた!


 ね、ネグリジェ!?


 白を基調とした、レースで縁取られたかなり可愛いヤツ。スケスケではないがフリフリだ!


 普段、寝る時と言えば、パジャマかTシャツに短パンだった。

 こっちの世界に来てからは、それに近い様なシャツとパンツ姿だったし。


 普段、着慣れない物を着てる事に恥ずかしくなってみたりですがどうでしょう?


 てゆーか、誰かに見られる前に着替えを!


「お目覚めですか、ウロ様」


「ぎにゃー!?」


 いきなり声をかけられて、ショック死しそうになったよ!


 声の主は、アルルさんだった。

 一体、いつの間に来たのか?

 てゆーか、女子の部屋に無言で入って来ちゃダメじゃね?


「の、ノックくらいしてくださいよう!」


「ハア、ノックやお声かけを何度もさせていただいたのですが、何やら奇声とドタバタと言う怪音しか聞こえなかったもので。

 何かあってはと思い、失礼を承知で入室させていただきました。

 ご無礼をお許しください!」


 そう言って、アルルさんは頭を下げた。


 ぬぬぬ。

 グウの音も出ないよ。


「グウゥゥ」


 などと思ってたら、お腹が鳴る天然コンボ。


 わ、わざとじゃないよ!?

 不可抗力ですよ!?


「それでは、まず、お食事に致しましょう。

 丸2日もお休みでございましたから、無理もございません!」


 あ、はい。

 てゆーか、丸2日も寝てたの!?


「その後、旦那様にお会いいただきます」


 そうだ。そうだよ!!


「デリク様は、ご無事ですか?」


「はい。

 ララ様のお話では、順調に回復中との事でございます」


 よかった!

 と思うと同時にみんなの事が気になったり。


「みなさんは。アルルさんは大丈夫ですか?」


「はい、この通り何も問題ございません。

 ご心配をありがとうございます!

 さあ、詳しいお話は後ほど。まずは、お仕度ください。

 鞄は、ベッド横の棚にございます。

 お召しの装備品は、損傷が激しかったので旦那様の工房にて修理中でございます!」


 そう言って、アルルさんは一礼をして部屋を出て行った。


 二度寝したい衝動を抑さえつつ、ベッドの横の棚から鞄を下ろした。


 とりあえず、普段着に着替えて部屋の外へと出る。


 部屋の外では、アルルさんが待っていてくれた。当たり前だけれど。


「では、参りましょう」


 アルルさんは、あの晩から今日までの事を細かく丁寧に話してくれた。


 ニルス制圧後、ニコルさんとアルルさんの2人で、わたしたち全員を部屋の外へと連れ出してくれたらしい。


 なんとか中庭までたどり着いたのだけれど、2人ともそこで力尽きてしまった。


 翌朝、休暇などの理由で街を離れていて、今回の騒動に巻き込まれなかったメイドや私兵によって発見、保護された。


 その半日後、回復したアルルさんの指示で、ニルスとその手の者を全員確保。ニルスは、子爵の長男と言う事で王都にある監獄行き。すでに搬送中。

 他の者は、処分したらしい。

 雇われたとは言え、子爵身分の貴族を襲撃してるし、街での不心得が山ほどなので。……なので。


 どう言う処分かについては、アルルさんはホッホッホッと笑うだけだった。怖い。


 翌日には、みな元気になったとかで、通常業務に戻ったらしい。


 むう。

 ごはん食べながら聞く話じゃなかったかも。


 パンとスープで軽く食事を済ませたわたしは、アルルさんについて、デリク様の部屋へとやって来た。


「旦那様、ウロ様をお連れいたしました」


 シンとした廊下に、アルルさんの柔らかな声が響いた。そして、少しの間を置いてから静かに扉が開いた。


 部屋の中は、以前に比べてずいぶんと明るかった。


 カーテンが開けられて、窓から光が取り入れられてるからだけれど。

 それだけ、回復してるって事なのかな?


「旦那様、ウロ様をお連れいたしました」


 アルルさんの声に、デリク様はウンウンとうなずいて見せた。


 まだ、目の包帯は取れていないけれど、地下で見た時よりは明らかに顔色が良い。


「ご苦労だった、アルル」


 そう言うと、デリク様は軽く右手を振った。


 それを合図に、控えていたメイドや私兵が部屋を出て行く。


 残ったのは、わたしとデリク様。アルルさんとララさんだけだ。


「ウロ。

 この度の働き、実に見事であった。

 あの森から、ニコルと薬師殿を救出しただけでなく、我がクルーエル家の窮地も救ってくれた。

 城の者に代わって礼を言う!」


 そう言うとデリク様は、右手で拳を作って胸に当てる。そこで1度叩いてから、手を開いた。


 騎士の敬礼だ。


 騎士のジョブを獲得すると習うモーションで、戦士系ジョブのプレイヤーは、だいたいこれで挨拶したりする。


 本来なら、踵を1回打ち鳴らすのだけれど、病床のデリク様にそれは難しいため、今は略式だ。


 わたしは、踵を鳴らして答礼する。


「おお、騎士の敬礼を知っていたか。

 面白い娘だな! ウロ」


「ありがとうございます!」


 喜んでもらえて何よりです。それに、何だか懐かしい感じです。うひひ。


「さて、報酬についてだが……」


 ぬ?

 何やらモジモジしだしたけれど?


「実は、我が領地は名産品こそ有れ、あまり収支は芳しくないのだ。

 本来なら、金貨千枚でも惜しくはない。

 しかし、無い袖は振れんのが実情でな……」


 そう言って、デリク様は大きくため息をついた。


「今、金貨500枚ある。

 すまぬが、これを報酬としてはくれんか?」


 デリク様がうなずくと、アルルさんがみかん箱くらいの木箱を抱えて来た。


「どうぞ、お納めください。ウロ様」


 むー。

 どうしよう?


 貴族のお金って、基本的には民の税金だったりだし。


 でも、受け取らないのはかなり失礼なのよね。


 てゆーか、財政難だからニルスは暴走したんでしょ?

 まあ、半分は権力欲みたいだったけれど。


 そして、わたしはお金に困っていないのでしたさ。


 また、わたしは他に欲しい物があったりしますのよ!


「デリク様、わたし実は、別に欲しい物があるんですが……」


「金以外の物……と言う事か?」


「はい。実はわたし……」


 わたしは、自分が王都で倉庫管理をしていた事などを話した。

 もちろん、ゲームだった話はしないけれど。


「……なので、倉庫のある特別居住区に入りたいのです!」


 わたしの話を、デリク様を始め、アルルさんもララさんもポカンと聞いていた。


 イロイロと突っ込み所満載なお話だから仕方ないのだけれど。


 わたしがコホンと咳払いすると、3人共ハッと我に帰った様になった。


「……すまんが、無理だ!」


 あうち。

 無理だった~!


「特別居住区は、貴族区の中でも最も城に近い場所にある。

 そこに入れるのは、王族と一部の選ばれた者だけだ」


 ……はい、知ってます。


「ワシの力では、せいぜい市民票を発行するくらいだ」


 ん?

 市民票!?


 それがあれば、図書館とかにも入れるんじゃね?


「し、市民票、欲しいです! 報酬は市民票でお願いします!!」


「あ、ああ、わ、解った!」


「ウロ様、冷静に!」


「ウロさん、落ち着いてウロさん!!」


 ハッ!!

 取り乱して、デリク様の胸ぐら掴んでた!!


「し、失礼しました!!」


 慌てて飛び降り、その場にひれ伏した。


「ワハハハ、良い良い。

 それよりも、報酬は市民票の発行で良いのだな?」


「はい、よろしくお願いします!」


 ホッと一息。


「さあ、お話しはもうおしまいです。

 デリク様は、お薬を飲んでお休みください!」


 調合したての粉薬を手に、ララさんが笑顔を見せる。


「また、粉薬か!?

 それは、苦くてイヤだ!」


「子供みたいな事、言わないでください!

 お熱、下がりませんよ!?」


「う、うむ」


 ……ナンダコレ?


 孫にに叱られるお爺ちゃんの図?


「では、わたしはこれで失礼します。

 ララさん、頑張ってくださいな!」


「ハーイ、頑張ります!」


「頑張るのはワシじゃ!」


 そんなやり取りを背に、わたしはデリク様の部屋を出た。


 少し遅れて、アルルさんが部屋を出る。


「ウロ様、紹介状のお渡しは明日でもよろしゅうございますでしょうか?」


 ん?


「紹介状……ですか?」


「はい、市民票は王都でのみ発行されております。

 従いまして、こちらではクルーエル子爵の紹介状をお渡しする形になります」


 そーなんだ!

 知らなかった!!


「は、はい。いつでも大丈夫です!

 ところで、ニコルさんは? ファルさんやゴーズさんはどちらですか?」


「ニコル様は、練武場にいらっしゃると思います。

 ファルとゴーズは、すでに通常の役職に戻り、街の警護に出ております」


「では、行ってみます。

 ありがとうございます!」

「いってらっしゃいませ」


 アルルさんに笑顔で見送られながら、わたしは練武場に走った。


 お城の入口とは反対側にある練武場は、クルーエル家に使える私兵が訓練する場所。


 見た目には、石造りのお家にしか見えない。


 中を覗くと、剣を振るニコルさんの姿があった。


「ニコルさん!」


 わたしが声をかけると、フウと大きく息を吐いてから、ゆっくりこちらを向いた。


「ウロ、起きたのか?」


 はい、良く寝ましたから。


「ニコルさん、色々とありがとうございました!」


「何を言ってるんだ。

 助けられたのは、俺の方だ。

 ありがとう、ウロ!」


 そう言って、ニコルさんはわたしを抱きしめた。


 うわわわわっ!?

 おお欧米スタイルなハグッてやつ!?


「キャー!

 ヴァルキリーさんに殺される!!」


「ん?

 ヒヨルスリムルなら、自分の世界に戻ってくる。って。今はいないぞ?」


 わたしは、ニコルさんを剥がして距離を少しだけとった。ちょっとドキドキ。


 あれ?

 今、ヴァルキリーいないの!?


 ならば、聞きたかった事が今なら聞けるかも?


「ニコルさん、ちょっと聞きたい事があるんですけれど?」


「何だ?」


 わたしが、ニコルさんに聞きたかった事。

 それは、ヴァルキリーの事だ。


 どうして、名前を知ってたのか?


 どうして、契約書を切り裂いたのか?


 ニコルさんは、最初、少しだけ迷っていたみたいだったけれど、ポツリポツリと話してくれた。


「俺がまだ、3つの時だ……」


 ニコルの母親は、彼がまだ3才の時に流行り病で亡くなった。


 甘えん坊だったニコルは、母親の死を受け入れられなかったらしい。


 茫然自失の日々が、ニコルから生きる気力を奪っていった。


「もう、どうなってもいいと思ったんだ」


 ある時、ニコルは自分が死ねば母親に会えるのではないかと思った。


 そして、こっそり剣を持ち出して……。


 でも、ニコルは死ななかった。

 剣は、ニコルを逸れて当たらなかった。


 そして、彼女に出会ったのだと言う。


「初めて会ったのに、すごく懐かしく感じた。それに、どことなく母を感じたんだ」


 なぜかは解らないけれど、そう思った。

 そして、その時、彼女は自分の名前を言った。


 その日以来、ニコルはヴァルキリーに会ってはいなかったらしい。


 同時に、ニコルは、ヴァルキリーに恋してしまった。


 小さな男の子が、自分の母親に恋するみたいな。


 相手が母親なら、やがて時間が解決する事なのだけれど。


 ニコルのそれは、日増しに強くなっていった。


 やがて、憧れの人が戦乙女と呼ばれる存在であり、クルーエル家の守り神で、後継ぎに憑く存在であると知った。


「だから、俺は家を出たんだ」


 ニコルの上には、2つ違いの兄ニルスがいた。


 剣はダメだったが、頭が良くて、幼い頃から父の仕事を手伝う様になっていた。


 家を継ぐのは兄で、自分ではない。


 もう会えない憧れの人を忘れようと、ニコルは家を出た。


「……で、色々と忘れて衛兵してたらお前が現れたって訳さ」


「わ、わたしが何ですか?」


「せっかく色々忘れてたってのに、女剣士が現れた。

 そうしたら、ハッキリ思い出しちまってさ」


 嬉しかったんだ。


 ニコルさんは、そう言って笑った。


「ところがだ、まさか俺にヒヨルスリムルが憑いてたなんてなあ!」


 デリク様の病気の件もあって、慌てて帰ってみたらこの有り様だった。と言う訳みたい。


 うーむ。

 飲み込みにくい話だよ。


「じゃ、じゃあ、何で契約書を?」


「何代前だったか忘れたが、子爵の身分を頂いたご先祖様がな……」


 戦場でヴァルキリーに出会ったのだそうだ。


 ヴァルキリーは、クルーエル子爵の死を予言して、彼にとり憑いた。


 だけれど、子爵の奥さんがそれを許さなかった。


 奥さんは西方の出身で、この地に産業を起こした人物。


 彼女の一族は森に住み、遠くエルフの血を継いでいたとか。


 彼女は、ヴァルキリーと対峙し、自分の命と引き換えにクルーエル家の守護を誓わせた。


 あの契約書が、彼女の命そのものだった。……て、どんな人だったのよ?


「ヒヨルスリムルの予言は、もうずいぶん昔に終わってる。

 なのに、ずっとこの家に縛り続けるのはおかしいだろ?

 それに、彼女をあんな奴に渡したくなかったんだ!」


 だから。と、ニコルさんは呟いた。


 あらやだカッコイイ!


「だー!

 何か、動かなきゃ変になりそうだ。

 ウロ、久し振りに模擬戦だ!」


「えっ? ちょっ!?」


 恥ずかしさを振り払うために、か弱いワタクシに喧嘩を売る貴族の次男坊である。恐ろしい。買ったけれど。そして、勝ったけれど!


 そんなこんなで2日が過ぎた。


 まだ、夜の明けきらない街の入口にわたしは立っている。


 時おり、馬のいななきを響かせながら、乗り合い馬車が出発の準備をしている。


「お世話になりました!」


 わたしは、深々と頭を下げる。


 その先には、見送り来てくれたみんなの姿がある。


 ニコルさんにララさん、衛兵姿のファルさんとゴーズさんだ。


 デリク様はまだ、外を出歩けないし、アルルさんは執務に忙しいから来れなかったそうだ。


 でも、前日の夜に挨拶は済ませてるから問題無しだよ。


「世話になったな、ウロ」


「あたしは、デリク様がもう少し回復なさってから帰るから。

 冬までには帰ると思うよ?」


 ニコルさんとララさん、2人と握手でご挨拶。


「やっと、顔を見て挨拶が出来るな、ウロ殿」


「オレたち、本当は街道警備だったんだが、今日に限ってなぜかアルル様に街門警備にされちまったんだ。

 おかけで姫に会えたけどな!」


 ファルさんとゴーズさんは、そう言って笑った。


「お2人には、本当にお世話になりました。

 ありがとうございました!」


「こちらこそ、楽しい旅だった。

 城持ちになってから、こんなに血が沸いた事はなかったよ!」


「よせよせ、ケツが痒くなる。

 またいつか、お供させてくれよな。姫!」


 なぜか、ガッチリ肩を組んだりして。


 カランカラン


 乗り合い馬車の、出発を告げる鐘が響く。


「結局、ヴァルキリーさんには会えなかったな」


 わたしが起きてからも、ヴァルキリーは戻って来なかった。


「彼女は自由になったんだ。好きにするさ」


 そう言ったニコルさんも、どこか寂しそうだったり。

「さあ、早くのらなきゃ! ウロさん!?」


「うん、それじゃあみなさん。お元気で!」


 わたしは、急いで馬車に乗り込んだ。


 ゆっくりと遠ざかるボルドアの街。


 門前では、小さくなるまでみんなが手を振ってくれていた。


 ふう。

 帰ったら、市民票を取りに行かなきゃ。


 クルーエル子爵の蝋印が施された紹介状が、わたしの鞄の中にある喜びですよ!


 そしたら、ニードルスに見せて……ああ、まだ、ニードルスのお説教レジュメ束を読んでなかった!


 わたしは、鞄からレジュメを取り出そうと……。


 ……ん?

 ここ、ドコ?


 何やら白い世界。


 空も、地面もってゆーか、見覚えあるし!


 夢の世界!

 自分のMP湯水の様に使いながら!!


 て事は。


「ウロ、久し振りですね?」


 やっぱり来ましたね、ヴァルキリー!!


「お、お久し振りです。ヴァルキリーさん」


「故会って私は、もうしばらくは、そちらに戻れそうもありません。

 ですから、こうして夢の中で会いに参りました」


 うん、わたしも会いたかったんですけれどね。

 ここで会うと、後で大変になるんだよなあ。などと。


「ウロ、私との約束を守り、ニコルを救ってくれてありがとうございました。

 また、結果的に私までも救ってもらう事になりました。お礼の言葉もありません!」


「いえ、約束ですもん。

 それに、ヴァルキリーさんを助けたのはニコルさんだし」


「いいえ、きっかけは貴女です。どんなに言葉を尽くしても、飽き足りないでしょう! ですから……」


「??」


 何じゃろ? と見つめるわたしの前にヴァルキリーは、1振りの剣を取り出した。


 わたしは、その剣に見覚えがあった。


 ブロードソードを思わせる、あまり飾り気の無い簡素な剣。


「それって……!?」


「そうです。

 以前、ララの精神世界で貴女を護った剣です。

 これを貴女に差し上げます」


「でも、人には扱えないんじゃないのですか?」


「常時、帯剣するのは不可能でしょう。

 ですから、普段は私が預かります。必要な時、剣を喚べば良いのです」


 そう言って、ヴァルキリーはわたしに剣を渡して来た。


 わたしが剣を受け取ると、剣はボウと白く光る。


 同時に、わたしの頭の中に子供の様な声が響いた。


「ヨロシク、ワガアルジ」


 すると、再び剣は白く光を放ってから、光の余韻を残して消えてしまった。


「どうやら、契約出来た様ですね。

 この子の名は〝カールスナウト〟。

 実体のある相手には不向きですが、実体の無い相手には、無類の強さを発揮するでしょう!」


「あ、ありがとうございます!」


 スゲー!!

 魔剣だよ、魔剣!!


「それでは、いずれまた会いましょう。

 それまで、しばしの別れです」


「あ、ありがとうございました。ヴァルキリーさんもお元気で!」


 神性存在に元気もないんだけれどね。


 まさか、こんな贈り物が貰えるなんて。


 などとニヨニヨしていたわたしを待っていたのは、目覚め後の乗り物酔い地獄だったりするのでしたとさ。

 でも、新しい召喚魔法GETだぜ!! ……うっぷっ。

名前 ウロ(状態異常 乗り物酔い:強)


種族 人間 女

職業 召喚士 Lv4 → Lv7



器用 13 → 19

敏捷 17 → 25

知力 38 → 43

筋力 15 → 22

HP 25/25 → 23/31

MP 38/38 → 45/45


スキル


ヴァルキリーの祝福


知識の探求

召喚士の瞳 Lv2

共通語


錬金術 Lv30

博学 Lv2

採取(解体) Lv1


魔法


召喚魔法


《ビーストテイマー》


コール ワイルドバニー


《パペットマスター》


コール ストーンゴーレム(サイズS)


《アーセナル》 ← New!


コール カールスナウト ← New!


生活魔法


灯り

種火

清水



*アーセナルは、武器庫の意味です。


活動報告にて、関連した小話を掲載しております。


そちらも併せて、お楽しみ頂けたら幸いです。

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