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2014年/短編まとめ

つまらない日常

作者: 文崎 美生

「二ヶ月」


前から二番目の窓際の席。


窓の外を眺めながら彼女はぼやいた。


授業なぞ聞いていないようだ。


それにしても、何が二ヶ月だというのか。


そう思い彼女から黒板へと視線をずらした。


カツカツと黒板に文字を書き連ねる教師。


それを素通りして本日の日付を見る。


六月十七日。


あぁ、そろそろか。


やっと納得をしてもう一度彼女の方を見た。


約二ヶ月前、彼女は彼氏と別れたのだ。


それ以来彼女はよく死んだような目をしていた。


色のない光のない暗いだけの、闇しか見えないそんな目。


「つまらない」とぼやくようになっていった。


あんな腐りきった幼馴染みをいつまで見てろというのだ。


鬱陶しくて仕方が無い。


前みたいにとは言わないが、もう少し何とかならないのだろうか。


今日も変わらない日常は私を陰鬱とさせて、彼女はまた「つまらない」とぼやくのだろう。

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