二十一話
結視点で続きます
ああ、本当に役立たずだ。
俺には、空を担いで逃げる事しか出来ない。
力が欲しい。
?「ん……。」
結「あっ、起きたのか? 空」
空「結さん?」
結「痛い所無いか?」
空「僕は無いです……。 それより、結さんその血……!?」
結「えっ?」
俺は自分の服を見たら、真っ赤に染まっていた。
これは………。
春の血だ。
俺が弱いばっかりに。
空「結さん? 大丈夫ですか?」
結「あっ大丈夫だ。 それにこの血は俺を守ってくれた、春の血だ。」
空「………。 そうなんですか……。」
結「それより、早くここから逃げよう!!」
空「………いやです。」
結「なんでだ?」
空「また、俺だけ逃げるのはイヤなんです!!!!」
結「………いい加減にしろ。」
空「え?」
結「いい加減にしろって言っているんだ!!!! お前のせいで皆傷ついている、皆お前を守ろうと必死なんだ。 頼むから言う事をきいてくれ………。」
空「っ!!! ………分かりました。」
空は悔しそうな顔をしていた。
俺が、空にひどい事を言っていることは分かっている。
でも、空が今の自分に見えて許せなかった。
空にいった言葉は俺自身に言った言葉なんだ。
俺は弱い………。
ここにいたら足手まといになる。
だから、俺は空を連れて逃げることしか出来ない。
結「………。 ごめん、空。 逃げ切れたら、一緒に強くなろう。」
空「えっ?」
結「俺らは弱い。 だから、あいつらから逃げ切れたら一緒に強くなろう。」
空「………はい!!」
?「見つけたww 空自分のした事を分かっているなら、こっちに来い。」
結「………なんでお前が?」