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episode5  前編


次の日俺は学校へ行った。

教室に入った俺への視線は相変わらず冷たいものだった。

それでも俺は構わず自分の席についた。

机の上は教科書同様散々な事になっていたが、テストを受けるだけなら問題ない。

黙って座っていると後ろから蹴りを入れられた。

「よーお早坂君、よく学校来れたな。」

俺のイジメの根源の吉本だ。

見るからに不良といった格好をしている。

机の下で足が震えだした。

やっぱり恐怖には勝てないみたいだ。

でも.......。

俺は逃げようとは思わなかった。


チャイムが鳴った。

「お前放課後、顔を貸せよ。」 

吉本はそう言って俺の席を離れた。


テストは何とか乗り切った。

後は呼び出しに応じるかなのだがそれは問題ない様だ。

こっそり帰ろうとした俺の前には吉本とその腰巾着共が立ちはだかっている。

吉本がニヤリと笑った。


「俺の呼び出しを無視しようだなんて、いい度胸だなぁ!!」

そう言って俺の腹に拳を叩き込む。

俺は小さく呻いて体をくの字に曲げた。

膝を付きそうになったが吉本の腰巾着が後ろから抱え込んでいてつけなかった。

「何とか言えよコラ!!」

吉本は俺が黙っている間も容赦なく暴行を続けた。

腰巾着共は吉本の激しい暴行に俺を抑えきれず手を離した。

俺はその時決意した。

拳を強く握りしめ、足を踏ん張った。

そして腕を振り上げた。

次の瞬間吉本は軽く宙に浮き、すぐに地面に叩きつけられた。

吉本はそのまま気絶した。


俺は急いで桜姫の所へ行った。

いつもなら学校をサボっているから今頃は桜姫と一緒にいる時間帯だ。

学校へ行く事は告げてこなかったから心配しているかもしれない。

石段を駆け上がり、息を切らせて桜の前に行った。


桜姫はいなかった。


















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