第二章 この世界と向こうの世界
休日にぼちぼちやっていこうかなぁ、と思っています。
もしこの小説を見つけてくださった方は温かい目でみてやってください。
2012年 6月12日 再改稿
それではよろしくお願いします
第二章 この世界と向こうの世界
あの質問をされて、3日待ってくれと頼んだ。女性(?)は、
「では3日後の朝、ここで待っています。来なくても構いませんが、その日だけしかいません。ですので、機会は一度ですね。朗報を期待しています」
と言い残しすぅーっと消えてしまった。
ローブを着ている女性は何か特殊な能力が使えるようで、この世界の住人では無さそうだった。“他の世界”という単語は嘘では無さそう。
今は決断を迫られた2日目の夜。約束の時間まであと少ししかない。もちろん行くつもりなのだが、何ぶん心の準備というものがあって、いまだに落ち着かない。
「はぁ~~、新しい世界か~~。」
行くことは行くのだが、荷物はどうするのだろう? てぶらでいいのだろうか。まあ、他の世界にこの世界のものを持っていくってのもなぁ。
「ま、明日だし、寝よ寝よ。」
朝になった。準備を整えて足早に目的地に向かうことにした。といっても、準備をするほど荷物もないし、特にすることもなかったので早くなっただけだ。
「お、おまたせ」
「ふふ、緊張してらしていますね」
「そりゃあ、まあ、外の世界に行くわけだし」
「決断をされたのですね。英断だと思います」
英断、か。
正しいかどうかはさておき、決意は済んでいる。
しばし沈黙が下りる。
いや、感傷に浸らせてくれているのかもしれない。
住み慣れた町を離れることへの抵抗を、和らげようと。
そろそろ落ち着いたので、口を開こうとしたそのとき、
「ではまずは、注意事項から、説明させてもらいます。異世界人だとばれないように知識がいるでしょうから」
「あ、そうですか。そうですね」
思わず口調が丁寧なものになってしまった。
「ふふふ」
何がおかしいのか笑われてしまった。
女性は笑った後また話し始めた。
「それでは改まって、注意事項の説明をします」
僕は何気ない気持ちで聞き始めた。来る世界に思いを馳せながら。
推敲・添削しました。