第一章 この世界で
この小説は異世界ファンタジーで冒険物です。
楽しいと感じてもらえたら幸いですが、何ぶん作者は初心者で描写がヘタです。
嫌だな、と感じた方はご遠慮ください。
皆様のご理解と、ご協力お待ちしております。
それでは、よろしくお願いします。
2011年 11月12日 追記
推敲、添削、して設定を少しいじりました。
多少は読みやすくなっていると思われますので、ぜひ(笑)
2012年 6月12日 再改稿
2012年 10月2日 再改稿
2012年 12月29日 再改稿
第一章 この世界で
今から四年前のある日。疑うべくもなく、両親は過労でなくなった。僕が十三歳の時だった。
悲しみや憤りなんて生ぬるい、吐き気のするようなおぞましい感情で、慟哭したのをずっと覚えている。
だからその時は何で自分だけ……そう思ったが、しばらくしてまわりを見てみると、半分近く僕と同じようだったので、だんだん気を使わないようになり、どんどん薄れて自分の中から無くなっていった。だから今この胸にある感情も、大分仮初の思い出に過ぎないのだろう。
両親が亡くなり、僕とみんなの家から団欒が消えてからだっただろうか。学校がだんだん減り始めていた。
今ではそれも、もう無くなってしまったのだけれどね。生きたいな、そう思う感情も既に薄っぺらい。
今住んでいるこの家は両親が建ててくれたものだけれど、僕が成人するまでには誰かが権利を主張するだろう。僕はきっと、それには勝てず、子の世界で生きるすべが見つからなくなっているだろう。
この家の外はもう、汚濁しきった廃液が、胸を毒する煤煙が、街中を支配しているのだ。どれもこれも、生きていやしないんだ。
それはただ単に、空気が汚れているだけじゃない。
どんよりと曇っていて、何より人々に活気が無い。
暗く、暗黒く、黒く、常闇い、人間たちの戦場だ。
「はぁ、行きたくないなぁ」
外の世界へ出るだけで、体が拒絶するように、手先の力が薄く、弱弱しくなる。胸が締め付けられるような緊張をともなった、動悸の上昇。
でも、外へ出て、生きるために活動しないときっと、いや、確実に死ぬ。誰かが助けてくれたりはしない。みんな自分のことで精一杯で、人のことなど気づけない。
「何時からこんなんになったんだろうな。でも――いずれこうなる。たまたま、たまたまその最期に立ち会っただけだよ」
自嘲気味につぶやいてみる。虚しくなった。
そこで、迷っていても時間が過ぎるだけなので、さっさと行ってしまう事にした。
もっとも、それまでに時間がそれなりにかかったわけだが。
「ふぅ、終わった。」
毎度の事ながら、気が滅入る仕事である。
しばらくして、集まったお金をこれから渡しに行こうと思ったら、声をかけられた。
「もしもし、そちらの方」
誰かから声をかけられたようだ。振り返ってみると、フードのついたローブを着た人が立っていた。
とりあえず、返事をする。
「? 僕ですか?」
「はい、あなたです」
「僕に、何か用があるんですか?」
少し間をおいて、フードを被った女性(外見は見えないけど声がそのよう)? は答えた。
「突然ですが、この世界が嫌ではありませんか?」
…………。
ふむ、まあ前々から思っていたけれど、この世界は少し、いや正直ものすごく嫌だと思っていた。
嫌というのも生ぬるい、吐き気がするほどの嫌悪感すら覚えるほどに。
なので、正直に感想を述べることにする。
「ああ、いやさ。空気は汚れていて、活気も無い。他の国なら――と思っていた時期もあったけど、テレビを見るかぎり、どこもそんなものだったね――荒廃しきっている。そんな世界……嫌いに決まっている、そうでしょう?」
「まことに、おっしゃるとうりでございます。」
しばしの間の後、女性(?)は答えた。
「この世界は変える事が出来ませんが、他の世界に行ってみたいと思いませんか?」
え? なんだって……?
思わず口に出してしまっていた。
この世界から抜け出せるすべを持っていて、いつでも出来るんだと。軽々しく、しかし確かな実力を持って、僕を揺らす。
でも。それはつまり。
この世界を――――
「ですから、他の世界に行ってみませんか?」
棄てる、ということになる。
始めましての方は始めまして。
二度目の方……。
恐らく忘れているでしょう(笑)。
最近思い出して書き直しを始めました。
よかったらまた(?)見てください。
追記:やはり掴みは第一話だと思ったので、二度目の推敲をしてみました。他にも読みにくい章や、話などがあれば、感想などで意見をお寄せください。
追々記:書き貯め分は無いのに、一章の改稿だけしました。
最初と比べられると同じ文ではないように感じるほど、自分でも上達しているのが分かるので、みなさまも最新章には期待を寄せてください。いつになるかは分かりませんけれど(汗)