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第十一章  遭遇 対峙

 推敲・添削しました。

 第十一章  遭遇 対峙




「まさか……ドラゴン?」

「この先にいるのはやばい奴バッカリだぜ……。どうするよ?」

「まて……足音が聞こえないか……?」

「え…………足音……?」

「おいおい……冗談じゃねぇぞ……」

 ズン、ズゥンと、足音はだんだん大きくなってくる。

「まずいわ!? に、にげましょ!?」

「おい、グリモア! 逃げようぜ!」

「あ、ああ。」

 ズン、ズンと足音がすぐそこまで来ている気がする。

 俺たちは必死に走る。

 と、そこで不幸にもグレンが転ぶ。

「イテッ」

「何やってんのよ……グレ……ン……!」

 ルナが凍りついたように止まる。

「ん? ……うわあぁぁ!」

 思わず、グレンが悲鳴を上げた。

 そこには体躯が二メートルはあろう、一目見てそれと分かる、青いドラゴンがいた。

「アイス・ドラゴン……嘘……なんで……?」

「やっぱり、強いのか。」

「この状況見て分からない? Bランクのドラゴンよ」

 Bというランクがどれほどのものかは分からないが、初心者に手の負える話では無いようだ。

「ここの洞窟にいたのか……。気を引かないように慎重に逃げるぞ……!」

「いや、なんか手遅れじゃないか。」

 アイス・ドラゴンは完全にこちらを見据えていた。

 昨日感じた悪寒は、なんだったのか。

 昨日、何故ヒポタスは洞窟から出てきたか。

 そして今日、何故ここに何も無かったのか。

 今、全部納得がいった。…………こいつがいたからだ。

「逃げるのは無理そうだし、いけるとこまでやってみないか?」

「何の冗談だ? Bランク相手に」

「今背中を向けて逃げるのは、あまりにも危険だ。適当に攻撃して、隙を見て逃げるのが一番良いと思う。あわよくば、鱗をもらって。」

「…………。」

 二人、黙考。

 時間は無い。アイス・ドラゴンはまだこちらを観察している。

 そして、ルナが答えを出す。

「わたしは、それでいいわよ。グレン、覚悟を決めなさい。時間がないわ」

「ちくしょう、それでいいよ!」

「よし……全員、バラバラになって行動だ!」

「「分かった(わ)」」

 即座に、三角形を意識してドラゴンを囲む。狙われないように、チームの連携だ。

「グオォォオアアァァ」

アイス・ドラゴンが咆哮を放ちながら、グレンのほうに吹雪を吐き出す。

「くっ! “燃えろ”!」

 グレンが吹雪に向かって炎弾を飛ばす。

 炎が吹雪をけ散らし、一陣の風が凪ぐ。

「“ファイア”よ!」

 ドラゴンを挟んで左側から、ルンも炎弾を飛ばす。

「グオォオェァアアア」

 アイス・ドラゴンに当たり、炎が爆散した。

「俺も……」

 と思ったが、今魔法を使うのは危険なので、斬りかかる。

「どうだっ!」

 ズシュッ

 鱗の合い間を縫い、ツヴァイハンダーがくいこむ。

「グゥゥゥウウワァァァ」

「鱗、取れろ・・・!」

 上向きに斬りながら、ツヴァイハンダーを引き抜く。

 パンッ

 乾いた音がして、鱗がルンのほうに弾け飛ぶ

「ガアアアァァァッッ」

 恐らく怒っているであろう、悲鳴のような咆哮を上げ、こちらに振り向く

「でかした、グリモア!」

 そう言いつつ、グレンが炎弾を飛ばした。

 見事アイス・ドラゴンの頭部に当たり、うめき声を上げる。

「その調子よ!」

 ふとルナのほうを見ると、昨日見たシルバーナイフを二本持っていた。

 ルナが魔法を小声で詠唱している。

 ふいに、シルバーナイフが紅く染まった。火花が散っている。

 シルバーナイフが炎を撒き散らしながら、ルナがアイス・ドラゴンに斬りかかる。

 バシュッ

「ガァァァァアアアアッ」

 シルバーナイフで切った先から火花が散った

「ついでに、鱗もゲーット!」

 ルナが起用に鱗を削いだ。

「グリモア、自分の分は自分で――」

「オラァァッ!!」

 意を決したのか、グレンがグレートアックスで横薙ぎに斬る。

 ガシュッ

 アイスドラゴンの腹の横の鱗がこっちに飛んできた。

「これであいこだぜ、グリモア!」

「「……なにが?」」

 敵対心を抱かれていた。グレンが分からない……。

 何はともあれ、鱗もとったし、アイス・ドラゴンも弱ってる

「みんな、逃げるぞ!」

「おうよ」「分かったわ」

 出口の穴へ走る。

 穴の直前で立ち止まる。単なる思い付きだ。

 アイス・ドラゴンを包み込むような火柱をイメージする。

 あの時は慣れてなかったが、今回は二回目だ。

 想像をより鮮明にする。

「“炎よ”!」

 ゴオッ

 想像どうりに、アイス・ドラゴンを中心にして、包み込むように炎が上がる

「ガァァァァアアアアアアアアッッ」

 今日一番の雄たけびを上げて、アイス・ドラゴンは崩れた。




 今回は話が連続で続いたので載せました。

 見ていただければ幸いです。

 楽しんでいただけたらすごく嬉しいので、ぜひ楽しんでください。

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