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プロゲーマーを目指していた俺、妹はアジア最強の配信者でした。  作者: 城ヶ崎大地


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第97話 新時代を予感させる1枚の写真

【決勝戦お疲れ様でした!! 見事、北アジア最強のグランディネア選手に勝利したYUU選手です!!】


 今回の大会、神視点で解説をしていた男性配信者とのインタビューが始まった。


「あ、はい……よろしくお願いします」


【大会上がりのプロリーグ参戦でグランディネアに勝利しましたが、勝てた理由とかございますか??】


「運が良かったからです」


【いや、YUU選手の実力は視聴者の皆さんや我々目線で素晴らしいものだと思っています。運なんかで片付けるにはもったいないですよ!!】


「そうですか……」


【はい!! それから……】


 


   * * *



「やっと、終わった……疲れた……」


 激闘の末、俺たちはグランディネアに勝利し、世界大会への挑戦権を獲得した。

 試合後すぐにインタビューがあったけれど、途中から何を話したか覚えていない。


「うおおおおおおお!!」


「悠也くん、やりましたね!!」


 レインと雪奈は、俺がインタビューを終えたのち、声を出して喜んだ。

 俺は疲れがどっと押し寄せ、声を出して喜ぶ元気がなかった。


「……可憐、大丈夫??」


 試合中は集中していたので、隣に座っている可憐の様子がわからなかった。

 ログを見る限りでも体に負担をかけた戦い方をしているように思い、心配になって可憐の方を見ると、少し涙目になっていた。


「……お、おい、大丈夫か??」


 俺は涙目の可憐を見て、机から立ち上がった。


「大丈夫、へーき。いや〜嬉しくて、つい……」


 可憐は満面の笑みで涙を両手で拭いたのち、俺に言った。

 前に言っていた体の不調を示す機械も、数値は安定しているように見えた。

 たぶん本当に大丈夫なんだろう。


 俺はそんな可憐を見て、ほっとした。


 それと同時に、体がずしりと重く感じた。

 まあそれもそのはず。早起きしてからの連戦、そしてグランディネアとの直接対決。

 集中力を極限にまで高め、ミスの許されない状況だった。


 世界大会はこれ以上のレベルでの連戦になると考えると、さらに練習を重ねなければいけない。

 体育祭の時と同じくらい……いや、それ以上の疲労感で、目が閉じそうになっていた。


 俺はマウスとキーボードを机の端に置いて、うつ伏せの体勢をとった。


「ねえ悠也〜、記念に写真撮ろ〜」


 可憐はそう言って、俺の横に来てスマホを手に取った。


「お、おう……」


 眠気がひどく、机にうつ伏せの状態で右手だけピースした。


「はい、撮れたよ〜」


「可憐ちゃん、私たちとも撮りましょ〜!!」


「お、俺もいいですか??」


 雪奈とレインが、俺と可憐がいる場所の隣に来た。


「ごめんね、2人とも顔出ししてないから、先に悠也と撮っちゃった……」


「……ん?? どういうことですか??」


「んーとね、挑戦状用ってこと〜」


「よくわかりませんが……了解です!!」


 可憐と雪奈が何やら話をしていたが、俺には眠気が勝って内容が理解できなかった。

 まあでも、解決したみたいだし気にしなくていいだろう。


「悠也は眠そうだし、集合写真はまた後で撮ろ〜」


「そうしてもらえると……助かる……」


 その言葉を最後に、俺は眠ってしまった。


 


   * * *


 


「KARENちゃんたちが勝った!!」


 悠也がグランディネアを倒した瞬間、CAPは声を上げた。

 rally、MIND、リス、CAPの4人はNorth America(北アメリカ)の世界大会予選で全勝優勝したのち、可憐たちの大会決勝配信を見ていた。


「KARENちゃん、あの動き……昔僕たちと初めて会った時と変わらない。なんだよ、病気が悪化したっていうのは嘘じゃん、rally〜」


 リスはrallyの顔をつんつんと突いた。


「この後のチームミーティング蹴って、飲み行こう!!」


 CAPはウキウキで財布を手に持った。


「「賛成」」


 MINDとリスも財布を取り出した。


 rallyは配信画面で、もう一度可憐が完璧なキャラクターコントロールで圧勝したシーンを見返していた。


(ミスが見られない。動きも完璧だ……ということは、症状が改善したのか……??)


「リハビリで多少改善されるとは先生が言っていたが、可憐は症状が悪化して以降、生きる気力を失っていた。でも、あの動きを見るに……」


「よくなったってことか……??」


 MINDがrallyの言葉にかぶせるように口を開いた。


「そうだな……でも、先生には叱られるだろうな……」


 rallyは、斉藤先生に怒られている可憐を想像して、少し心配そうな表情を浮かべた。


「これで俺たちと戦えるな!! どーするrally 明日のうちにパスポート取れば、世界大会の練習前に日本へ行けるが……」


「いいなそれ。んじゃあ早速……ん……??」


 CAPとrallyが盛り上がっていると、rallyのメッセージアプリに1件の通知が届いた。

 rallyがアプリを開くと、送信者は可憐だった。

 悠也とのツーショット写真と、メッセージが添えられていた。


『I was able to pass the preliminaries successfully. I’m looking forward to competing with you.(無事予選を通過することができました。あなたと競争できることを楽しみにしています。)』


(可憐……)


 満面の笑みを浮かべ、嬉しそうな可憐を見て――

 rallyは初めて彼女と出会ったときのことを思い出した。

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