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プロゲーマーを目指していた俺、妹はアジア最強の配信者でした。  作者: 城ヶ崎大地


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第89話 今度は俺たちの番だ

「すげぇな、なんだありゃ。初めてKARENちゃんを見た時以来にびっくりした」


「オーマイガー。KARENさん以外のアジア組に興味なかったけど、rallyの言う通りだった。これは前のKARENちゃん以上の実力だな」


「そりゃないと思うぜ。KARENちゃんは“強いプレイヤー”で、『あ』ちゃんは“上手いプレイヤー”だ。彼女たちの強さの形は違うもので、優劣をつけるのは違う。それより昨年のは正直あんまりだったが、今年の世界大会は楽しめそうだね」


 CAP、MIND、リスの3人は北アジア予選の配信で、彩音がマリベルに勝った試合をチームの練習部屋で観戦していた。


「言っただろ、『あ』もワンチャン、俺たちといい勝負するって。KARENがstartubeからスポンサーをもらったって聞いたから調べたんだけど、いい線いってると思うぜ彼女」


「噂の未来視があれか。rallyもできるの??」


「できるが、あれすごく疲れるからやりたくないかな。たぶん全人類であれを常にできるのは、ゲームを改造したチーターか彼女くらいだろう……。本当に彼女は脳が柔らかくて、頭の回転も早いんだと思う。実年齢、相当若いんだろうな……」


「20代の俺らはオジサンってか??」


「KARENちゃんからしても僕らはオジサンなんだろう。若いっていいな〜」


 rallyの返事を聞いたのち、MINDとリスが笑いながらそう言った。


 rallyはパソコンの画面を配信画面から、トーナメント表に切り替えた。

 彩音たちはマリベルのチームに結果的に2-0、決勝込みで無敗という記録を叩き出して、インタビューの場面が映されていた。


 その画面をCAPがrallyの後ろから覗き込んだ。


「rally的には、グランディネアにKARENちゃんたち勝ちそう??」


「彼女が病にかかる前なら、YUUくんと2人だけで世界取れそうなくらい余裕だと思うよ。でも今はグランディネアに勝てるかわからないな……。彼も昨年より成長してるだろうし、何よりKARENが近距離戦をできないのは厳しい」


「そのYUU君って、ソロ称号のやつだよな。一時期有名だった。rallyもSNSをフォローしてるし、そいつもKARENちゃんくらい上手いの??」


「今はまだ成長途中だ。でも俺が以前彼に会った時、ウチすら超える最強のチームのリーダーになると確信したよ」


 rallyは悠也がKARENのことを、病院で必死にチームに誘ったことを思い出していた。


「お前にそこまで言わせるなんてな。というか、時差の関係で仕方ないとはいえ、今からこっちは予選開始。KARENちゃんたちのリアルタイムでの活躍見たかったぜ」


「まあその辺は仕方ないさ。お前ら、さっさと準備しろよー」


「「「お前が一番準備しろよ!! ゲーム画面の半分に配信画面を写すな!!」」」


 rallyの画面を見た他3人は、同時に言った。


「ちぇー、バレたか……。まあ期待してるよ、YUUくん、KAREN……」


   * * *


「これがディネアに匹敵する実力…… 本当に始めて1年経ってないのか??」


「すごいですね、彩音ちゃん……」


 レインと雪奈は彩音の試合を観戦し、驚いていた。


「楽しそうだったな、彩音」


「そうだね〜。見てるこっちにも、伝わってくるよ〜」


 俺と可憐がそんな会話をしていると、俺たちの部屋のドアが開いた。

 ドアの方を一斉に見ると、そこには彩音がいた。


「お兄ちゃん、いやコーチ!! 私たち勝ったよー いぇい!!」


 彩音が俺のことをコーチと言った瞬間、可憐と雪奈とレインがじーっと俺のことを見つめた。


「お、おう…… お疲れさん」


 彩音と俺はハイタッチをした。

 パチンという音が、部屋に響き渡る。


 俺たち以外のプレイヤーとの試合で、こんなに楽しそうな彩音の姿を初めて見て正直少しびっくりした。

 ただ、今の彩音はどこか悩みが吹き飛んだようにも見えた。


「ありがとうお兄ちゃん。私の背中を押してくれて……。私、このゲーム大好きだよ!!」


 彩音は俺に満面の笑みで言った。

 そんな彩音を、俺は嬉しく思った。


(成長したな…… 彩音)


 俺はそんな彩音の成長を見て、兄として思わず涙を流しそうにもなったけれど、試合前に泣くわけにもいかないのでぐっと堪えた。


「今度はお兄ちゃんの番だからね。世界大会で待ってる。絶対に来てね!!」


「ああ、任せろ!!」


 俺がそう言うと、彩音はパシッと背中を押してくれた。

 なんというか、勇気をもらった気がする。


「んじゃあ、スタッフの人とお話あるから私行くね〜」


 彩音はそう言って、俺たちの部屋から出た。


「彩音ちゃんってさ、いい子だよね」


「どした、急に」


 可憐は彩音が部屋を出たあとすぐ、俺にそう言った。


「なんというか、真っ直ぐで素直だよね〜」


「まあな。自慢の妹だ」


 俺は可憐が彩音のことを褒めたので、えっへんと自慢げな表情を浮かべた。

 そんなことを話していると、運営から試合開始10分前の通知が、俺たち全員のパソコンに来た。


「今度は俺たちの番だ。頑張ろう」


「そーですよね!! 世界大会まであと1歩、頑張っていきましょう!!」


「こんなところで、負けたくねぇ……」


「がんばろうね〜」


 俺たちはそれぞれ覚悟を決め、決勝戦の幕が開こうとしていた。

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