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プロゲーマーを目指していた俺、妹はアジア最強の配信者でした。  作者: 城ヶ崎大地


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第86話 ボクの告白を聞いてよ

 俺たちはグループBでの予選で全勝し、決勝ラウンドへの権利を得た。

 結果報告を見ると、グランディネア、彩音、マリベルの3チームも予想通り決勝ラウンドに上がったみたいだ。


「やっぱりグランディネアは決勝に来るよな……」


「まあでもボクたちは予選全勝で勝ち上がった、プロ相手に全勝できたから希望はあると思うよ」


 なんやかんやで俺たちは予選の4試合すべてのゲームで2−0という無双状態だった。

 最初はチーム内で揉めたりしたが、この勝利はチームが1つになったという証拠だ。


 連携の取れている今なら、アジア最強とはいえ勝てると思う。


 そんな話をしていると、運営からメールが届いた。

 内容は決勝ラウンドの配信についての連絡で、昨年優勝したグランディネアのチームを最後に配信する都合上、先に彩音のチームとマリベルのチームが戦って、その後に俺たちの番になるみたいだ。


 俺はとりあえず彩音におめでとうとメッセージを送ると、すぐにありがとうと返事が来た。


 一応コーチなので、一目あいつらの姿を見に行こうとも思ったが、作戦会議などをしていて邪魔をするのもよくないと思ったので、彩音たち4人と俺だけのグループチャットに『おめでとう みんな全力で楽しんで来い』とだけ送った。


「いったた…… あのさ〜 悠也」


 可憐は斉藤先生に注射をしてもらったのち、俺のことを呼んだ。


「ん、なんだ??」


「ちょっとさ、話があるから 二人で話さない??」


 可憐がそう言った瞬間、俺と雪奈、レイン、斉藤先生が一斉に可憐の方を向いた。


「可憐さんったら、私が若い子たちのところにいるのはちょっと場違いな気がするので、隣の休憩室にいますね……」


「嘘だ…… こ、こんなことが……」


「可憐ちゃん…… このタイミングで、ですか…… わ、わかりました レインさん行きますよ!!」


「ちくしょう……」


 レインと雪奈、斉藤先生は立ち上がって703を出た。


「え、ちょ…… なっ……」


 俺は急な展開に流され、意味がわからずに困惑していた。


「別にボクたちが出ればよかったのに、みんなど〜したのかな??」


「いやどうって…… ってかなんだその…… 可憐…… 話ってなんだ?? まっ、まさか告白か〜??」


 俺が可憐に質問すると、可憐は口を開いた。


「秘密にしてたことを話すと言えば、告白だけど〜 みんな、特に斉藤先生には聞かれたくなくて……」


「……え」


 可憐はまっすぐ俺のことを見た。

 でもその瞳は、恋を予感させるものではなかった。


「単刀直入に聞くけどさ、君はグランディネアに勝てる?? 正直に言って」


「……わからない」


「まあそう言うと思った、というか勝てると断言できるなら一度負けてないって話だよね〜」


「何が言いたいんだ??」


「ボクは近距離の戦闘ができない…… でも、最近のリハビリで『2分だけ』できるようになったって言ったら悠也はどう思う??」


「……噂のあれか」


 可憐は真剣な時にする表情で俺に言った。

 近距離戦の解放、つまり世界王者ラリーも認めた『破壊の女王』に、可憐は再び戻ることができるのだろう。


 当時の記録はゲームがマイナーだったころなのであまりなく、あくまでネットの記事の噂程度だが、おそらくグランディネアや彩音よりも確実に上の実力だと思われる。


 何せ近距離を完全にしない、中遠距離のみの戦闘でレインや雪奈、プロの連中を完封。

 それに俺もその距離なら敗北する時点で、そう感じる。


 でも同時に「2分だけ」と言うところにも引っかかった。


「2分の理由は??」


「ボクは最近良くなったとはいえ、まだまだ治っていない。近距離のキャラクター操作を5分ほどすれば、相変わらず前みたく苦しくなってしまうんだ…… それを検知するのがこれ」


 可憐はコンコンと、胸の辺りを軽く叩いた。


「これはボクの心拍数の上昇を検知する。この前1度試したときは3分ほどで緊急信号が出た。だから2分。どうかな……??」


「絶対ダメ、無理するな」


 俺はダメだと即答した。

 可憐に無理をさせるわけにはいかない。確かに勝つことは大事だけれど、もう一度あの苦しむ可憐の姿を見ると、こっちも胸が苦しくなる。


「やっぱり、そうだよね」


「うん、可憐には無理しないでほしい。大切な仲間が苦しむ姿なんて見たくない」


「ならさ、ボクと約束…… 絶対に勝とうね」


「ああ、最初に会った時言っただろ。お前の分も俺が頑張る。もう二度と負けないさ」


「ならよかった〜 安心。んじゃあボクたちもご飯食べに行こっか」


「そうだな」


 俺たちは部屋を出て、休憩スペースへ行った。

 そこでは斉藤先生はいなくて、雪奈とレインがサンドイッチを食べていた。


「あっ、あの…… 悠也くんとその……」


「あ〜 ダーリン??」


 可憐は俺の腕に抱きつき、ニヤついた。


「えっ……」


 レインはそんな可憐を見て険しい表情をし、持っていたサンドイッチを落としかけて寸前でキャッチした。


「はっ…… いや、違うだろ!!」


「じょーだんだよ〜 普通に別のこと。ボクと悠也が付き合うわけないじゃん〜」


 可憐がそう言うと、レインと雪奈はほっとした表情を浮かべた。

読んで頂きありがとうございます!!

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