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プロゲーマーを目指していた俺、妹はアジア最強の配信者でした。  作者: 城ヶ崎大地


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第79話 勝てるさ、きっと

「なあYUU、いい加減お前の妹たちと戦わねぇのか??」


 APAC NORTH Champions Leagueグループ発表の前日、俺たち4人で深夜に演習場の共有サーバーで練習していると、レインが言った。


「確かにそうですね……あいうえクランの皆さんの戦う姿……ぜひ戦闘中に撮影してぐへへ……」


「雪奈は黙って。まあ確かに、ボクたち二人だったときも彩音ちゃんたちと直接対決はしてなかったよね〜。何か理由があるの??」


「彩音たちとやり合うつもりは、今のところない」


 俺はそう言って、サブマシンガンでアクロバットに飛び回るBOTに全弾命中させ、画面に“PERFECT”の文字が表示された。

 その姿を見て、雪奈はパチパチと手を叩いた。


「なんだ、やけに弱気だな。さてはまた負けるのが怖いのか??」


「いいや、そうじゃねぇ。確かに今の俺たちでも勝てるか五分五分だと思う。でも、それだけじゃ戦わない理由にならない。何せ戦えば戦うほど、お互いがレベルアップするんだから、むしろやった方が得だろう」


「なら、なぜ戦わないんですか……??」


「まあなんというか……あいつらと緊張感のある本気の勝負がしたい。それが叶うのは北アジア予選か世界大会だろ。なら、その時までとっておきたい」


 俺がそう言うと、可憐がふっと笑った。


「いいね〜。まあアジア予選の振り分け次第かな〜」


「ですよね、KARENさん。第1回の昨年のアジア予選と似たような振り分けになるのか、または完全ランダムの振り分けになるのか全く読めねぇ」


「敬語はいらない、可憐でいいよ〜。本名だし、多分レインくん年上だろうし〜」


「え、そうですか……ちなみに大学1年です……」


(大学生なんだ……てっきり25くらいだと……)


(見えないな〜)


(3つ上には見えないです……)


 俺と可憐と雪奈は、3人で顔を合わせ、心の中で同じようなことを思った。


「年上じゃん。ボクたち高1だよ〜、先輩だね〜」


「そ、そうですか……ってYUU、お前の少し前のSNSで喧嘩売られた時の対応が幼いのも納得だな。中3の時は誰でもイキリたくなるもんな」


 レインは俺が年下だと知って、SNSで荒れてた時のことをいじってきた。


「うっせぇよ!! それに可憐と雪奈は引いた顔すんな!!」


「だって〜。まあ悠也が中学生の時どんな感じだったのかな〜とは思ってたけど、実際にそうだとちょっとね……」


「引きました……」


「あーもう、そのことはいいから!! 大会のことを話そう」


「まあこの辺にしといて……レインさん、昨年はどんな感じの振り分けだったんですか??」


「さあな。昨年はAPAC NORTH(北アジア)とAPAC SOUTH(南アジア)の合同リーグだったから、全く読めねぇ」


 明日発表されるアジア予選は20チームで、予選はABCDの4つのグループに分けられる。

 その4グループで5連勝したチームが決勝ラウンドに進出し、AはB、CはDと対戦して、勝った方が世界大会の出場権を得る。


 昨年度はまだプロチームの数が少なく、APAC SOUTHと合同の20チームリーグで、上位4チームが世界大会へ進むルールだった。しかし、今年は南北分離され、各2チームずつの通過となったため、相対的に難易度が上がっている。

 そんな敗北の許されない試合で、彩音たちと全力を出し合って戦いたい。


「悠也はどう思う??」


「まあ昨年、APAC NORTHから世界大会に行ったグランディネアとマリベルの2チームは、多分別グループ確定として。俺たちと彩音たちは新しいチームだから予選では当たらず、決勝か、あるいは案外初戦で当たったりしてな」


 昨日発表されたアジア予選前日の最終スクリムの3試合でも、彩音たちとは戦うことはなかった。

 なので、案外1回戦で当たる……みたいなのも、あるかもしれない。


「あーちゃんたちは昨日の配信を見た感じ、前の配信の時よりもレベルアップしていました!! 何があったんでしょうか……」


「……」


 俺は雪奈の発言を聞いて、目を逸らしてエイム練習を続けた。


(この前の合宿で練習したことを活かしてレベルアップしてるんだな……歴の短い雪奈でもわかるくらい、あの子たちは進化してるのか。教えた甲斐があったな……)


 俺が彼女たちの成長に心の中で喜んでいると、隣に可憐が来た。


「悠也が何をしたのかは分からないけど……そういえば言い忘れてた。とりあえず、外出許可はもらったよ〜」


「まじか、それはよかった」


「可憐ちゃん、一緒にスタジオで大会に出られるんですか!!」


「しゃあ!!」


 俺たちは可憐がStartubeのスタジオに行けると知って喜んだ。

 正直、行けるか怪しいと思っていたが、安心した。


「一応、心拍数が上がったのを確認するために計測器はつけるけど、まあいつも通りプレイできる」


「そっか。無理しすぎないで、全力で頑張ろうな」


「うん〜」


「ちなみに悠也的には、彩音ちゃんたちに勝てそう??」


「どーだろうな……」


 俺たち個人の実力なら、彩音以外のみんなよりは上だが、彼女たちの強さは連携力にある。俺たちも最近はマシになってきた方だが、彼女たちほど動ける自信はない。

 それに今の彩音は“未来視”の弱点だった近接戦も強くなってきた。成長した俺や病気悪化前の可憐と互角か、それ以上だ。


 でも、だからと言って、俺はもう二度と彩音に負けるつもりはない。


「まあでも……俺たちなら勝てるさ、きっと」

読んで頂きありがとうございます!!

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