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プロゲーマーを目指していた俺、妹はアジア最強の配信者でした。  作者: 城ヶ崎大地


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第73話 親友

 彩音たち4人は、それぞれパソコンの前に座ってゲームを始めた。

 俺は後ろから画面を見て、何か改善点があるか探していた。


(……わかってはいたけど、ダメ出しする箇所が見つからないな……)


 ランキング戦をする彩音たち4人。美佳の指示オーダーで動いて敵をどんどん倒し、気がつけば勝っていた。

 圧倒的な連携力、それが彼女たちの強さ。

俺たちのチームとは真反対だ。


 この前のスクリムは酷かった。

 俺とレインが前線に突っ込んで、可憐や雪奈に補助してもらい個人の技術力やフィジカルでゴリ押し。

 自分で言うのもあれだが、これが通ったのは俺たちが有象無象の人よりも強いから通っただけであって、グランディネアみたいな格上には通るはずがない。

 なので彩音たちの綺麗な連携を見て、俺たちもなんとかしてチームが協力できるようにしないといけないという課題が見つかった。


(やっぱり彩音たちは凄いな……俺たちも頑張るか〜)


 俺が彼女たちの後ろを歩いて画面をのぞいていると、美佳が手を挙げた。


「お兄さん、私のオーダーどうでしたか??」


「特に問題ないと思う。美佳ちゃんはすごいね、瞬時に状況を判断できて」


 美佳は周囲の状況を瞬時に理解し、最適な動きを見つけ出す。

 唯一無二の才能を持っている。


「い、いえ……これくらい普通です」


 美佳は俺が褒めると下を向き、メガネをクイっとして嬉しそうな表情をした。


「美佳照れてる〜 にーちゃんも罪な男ですな〜」


 緋奈はニヤニヤしながら、美佳の頬をツンツンと触った。


「ち、ちがうわよ!! 別に照れてないし……お兄さんのことプレイヤーとして尊敬しているから、素直に嬉しいのよ」


「尊敬……」


 俺はそう言って、美佳ちゃんの頭をよしよしと撫でた。


「にーちゃんが美佳をナンパしてる!!」


「お兄さん……まさかの……全員攻略ルート……」


「お兄ちゃん……」


「待て待て、違うから!! 尊敬してるって言われて調子に乗っただけだから、へ、変な誤解するな!!」


 こんな感じに5人で盛り上がり、気がつけば18時になっていた。


 


「お腹すいた〜 ご飯食べに行こー」


「賛成……お腹ぺこぺこ……」


 俺たちは緋奈を先頭にエレベーターで2階に降りた。

 2階は食堂コーナーとなっていたが、今日は緋奈のお父さんの計らいで、会社自体が17時の定時終わりだったらしく、貸切状態となっていた。


「あれ、スタッフの人がいないんだけど……」


 俺が困惑していると、彩音がエプロンを着ていた。


「私が料理するから、みんな座っていて〜」


「あやねんの料理食べてみたかったんだ〜 というわけでにーちゃん、こっちこっち〜」


 俺は緋奈に背中を押され、席へと案内された。

 少しの間4人で話したり、テーブル掃除や水を入れたりしているとチャーハンができたと彩音は言った。


「俺が持ってくるから、みんなは座っていて」


「わかった!!」


 俺は食堂のお盆をもって、彩音の元へ行った。

 彩音は中華鍋から皿に、チャーハンを取り分けていた。


「……お泊まり会どうだ?? 楽しいか??」


「うん!! 楽しい!! わざわざありがとうね、お兄ちゃん」


 彩音は満面の笑みで、俺に言った。

 正直、俺はみんなの邪魔になってしまうんじゃないかと思っていたが、彩音の笑顔を見るにそんなことはないようだ。


「そっか……なんか嬉しいな……」


 元々感情がないと言われ、祖母たちに捨てられたような形で俺の家に来た彩音。

 友達関係も1からで、義理の兄として心のどこかで心配していたけど、本当に仲のいい友達が見つかったようで安心した。


 元から仲がいいのは知っていたけど、彩音の顔を見てその気持ちが強くなった。


 俺は自分のお盆に3つチャーハンを乗せ、残りは彩音のお盆に乗せて3人が座っている席に向かった。


 3人のところへ行くと、3人は俺と彩音のことをじーっと見ていた。


「新婚さんみたい……」


「それだ!! やっぱりにーちゃんとあやねんはお似合いだね!!」


「エプロンがいい味出してるわね……」


 3人は俺と彩音の方を見て、ニヤニヤしながらいじってきた。

 俺と彩音は一瞬顔を合わせ、同時に顔を赤くして後ろを向いた。


「ち、違うから!! そうだよね、お兄ちゃん」


「あ、ああ……そうだ!! いいからみんな、冷めないうちに食べな」


 俺は話を切りかえ、3人の前にチャーハンを置いた。


「待ってました〜 いただきます!! あやねんのチャーハン美味しい〜」


「えへへ〜 うーちゃん、口に米粒がついてるよ〜」


 彩音はポケットからハンカチを取って、隣に座っている緋奈の口を拭いた。


「前から思ってたけど、緋奈ちゃんって妹っぽいよな。一人っ子とは思えないくらい」


「そうかな??」


「うん……でも彩音ちゃんより、美佳ちゃんの方が緋奈ちゃんのお姉ちゃん……」


「えー、美佳がお姉ちゃんは、ちょっとな〜 厳しそう〜」


「私も、あんたが妹は嫌だわ」


「なんだと〜」


 緋奈はぐぬぬという顔で反対側の隣に座っている美佳を見ながら、残りのチャーハンを食べて完食した。

 俺は喧嘩が始まるんじゃないかと思い、止めるために立ち上がろうとすると、隣に座っていた有栖が俺の袖を引っ張った。


「大丈夫だよ……おにーさん……見てて……」


「……??」


「緋奈、あんたまた口についてるわよ」


「あっ……」


 美佳は彩音が机に置いていたハンカチを手に取って、緋奈の口を優しく拭いた。


「全くもう……あんたは私がいないと駄目なんだから……」


「……ありがとう」


「どういたしまして。しっかりしなさいよ」


(姉妹じゃん……)


 俺は心の中でそう思いながら、彩音の作ったチャーハンを食べ進めた。

読んで頂きありがとうございます!!

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