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プロゲーマーを目指していた俺、妹はアジア最強の配信者でした。  作者: 城ヶ崎大地


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第66話 不覚の一撃

レインとのタイマンが始まった。

 マップは「ニュータウン」。ビルや駅などのある近代都市のマップだが、タイマンモードのため比較的狭い構造に変化している。


 俺はサブマシンガンを選んだ。


(ランキング戦の時、レインはアサルトライフルを使っていた。なら相性のいいサブマシンガンを使うのがベストだ)


 俺は武器を持って、大型ビルの前に向かった。


 ビル前に行くと、レインがいた。


(ライトマシンガン……やばいな、読み間違えた)


 ライトマシンガンはサブマシンガンのような近接武器を近寄らせない弾幕を張れる。

 対サブマシンガンに相性がいい。


 だがアサルトライフルには火力負けする武器で、あまりタイマンでは使われない。完全に予想外だった。


「ライトマシンガンか。いい判断だな」


「俺は気に食わない人間が2人いる」


 レインはそう言って、ライトマシンガンの銃口を俺に向けた。


「誰のことだ」


「1人はお前だ」


 レインはライトマシンガンを俺に向かって発砲した。

 俺は彩音から教えてもらった〈未来視〉で、弾丸の軌道を予測して一度距離を取った。


「知ってるよ。もう1人は? YUKIか?」


「もう1人は“あ”さんだよ!!」


「なぜだ?」


 俺が避けながら質問すると、レインはリロードして再び発砲を始めた。


「決まってんだろ。というよりも、お前も気にくわねぇんじゃねぇのか?」


「……??」


「あんな、ぽっと出の美少女仲良しチームみたいなのに、俺の3年を費やした実力を軽く越されたのが気にくわねぇんだよ!!」


「……まあ、確かにあいつら……じゃなくて、あの人たちはすごいよな……」


 実際、俺も始めてから2年(ガチったのは引きこもってから)。レインや可憐は3年ちょっとやっていてこの実力だが、彩音は最近アジア最強のグランディネアにも匹敵すると言われるようになったのに、まだ1年も経っていない。

 緋奈ちゃんたちも彩音と同じタイミングなのに、プロリーグ連中とも張り合う実力でアジアランキング上位。圧倒的な才能に、嫉妬や「気に食わない」と感じる人がいるのも当然なのかもしれない。


(実際、彩音たちじゃなかったら、俺も妬んでいたかもしれないしな……)


「お前はどう思ってんだよ」


「他人の実力に嫉妬する時間があるなら、少しは強くなる努力をしろよ」


 俺はレインの放ったライトマシンガンの弾を、壁ジャンプで回避し、遠距離からサブマシンガンを放ってレインの体力を1割程度削った。


「ちっ……」


 レインは舌打ちをして、再び発砲を始めた。

 俺はこのまま攻めず、再び距離を取った。


「逃げてばかりじゃねぇか、チキン野郎」


「……」


 俺は何も言わず、弾丸を回避しながら走り続けた。


(いい……これでいい。そのまま弾薬を使い切れ)


 正直、いつもの俺なら確実に突っ込んでいた。

 ただ、違和感があった。


 それはレインが防弾装備を着ていて、俺のサブマシンガンのダメージを軽減していたことだ。

 本来なら1.5~2割程度削れるはずが、1割かそれ以下。つまり、1段階だけ強化している。


 普通、タイマンなら装備よりもグレネードや武器、回復アイテムを買うのがセオリーで、あまり装備レベルは上げない。

 強化するにしても、1段階は誤差程度なので、2段階上げるのが基本だ(軽減倍率が少し上がってお得)。


 それにライトマシンガンは、サブマシンガン側が詰めるのは苦手だが、詰め切ってしまえば勝ち目はない。

 カウンターの閃光グレネードなどを持っている可能性もある。


 ただ装備強化で体力を上げている以上、どこかで詰めないと俺が弾切れしてしまう。

 今は待って、詰めるタイミングを見極める。


「すばしっこい奴だ」


 レインは再びリロードをして発砲を始めた。


(よし、2回リロードしたな)


 ライトマシンガンは3回目に1回、リロード時間が通常よりも長い仕様がある。

 俺はその隙を突いて、一気に距離を詰めるつもりだ。


 もちろん、レインもそのことは知っていて、グレネードやサブ武器で妨害してくるだろう。


 ただ俺は〈スタングレネード〉を持っている。

 これを使って閃光効果でレインの視界を遮り、パルクールや壁ジャンプで妨害を避けて一気に倒す。


「なぜ当たらねぇ……」


「もう少しエイム練習をした方がいいと思うよ」


 俺が弾丸を避けていると、レインは3回目のリロードを始めた。

 その瞬間、俺は一気にレインとの距離を詰めた。


 レインは俺が来るのを分かっていたのか、グレネードを構えた。


(だろうな、まあそれも読めている)


 俺はレインの腕を狙って、サブマシンガンを放った。

 俺の放った弾丸は、レインの持っていたグレネードに直撃して炸裂した。


 遠目でよく見えていなかったが、レインの持っていたグレネードはスモークグレネードだった。その場に煙が広がった。


(スタングレネードか普通のグレネードで自爆を期待したが、まあいいや……)


 一見スモークの中でレインがリロードできるから、俺のミス――裏目のようにも見える。

 だが、グレネードの投擲モーションをした段階で、リロードはキャンセルされる。


 つまり今から20秒ほど、レインは再びリロードしないといけない。


 仮にグレネードをもう1つ持っていたとしても、接近さえできればスタングレネードでカウンターができる。


 俺はスモークの中に入った。


 リロードの音は聞こえない。

 恐らくもう1つの小道具で時間を稼ぐつもりだろう。


 俺はスタングレネードを構えて、レインに向けて放った。


「うっ……」


(いける……)


 俺は勝ちを確信して、レインとの距離を詰めた。


「かかったな……」


「……ッ」


 レインは目を瞑りながら、そう言った。

 そして俺の方を目掛けて、ライトマシンガンを放った。


(拡張マガジンか……)


 装備強化を2段階目にしなかった理由は、弾薬の拡張にポイントを使うためだったと理解した。


(万が一こんなこともあろうかと、詰めすぎなくて良かった)


 ただ、目が見えない状態で撃ってきた弾丸は、俺の横や頭上を通り過ぎて当たる気配がなかった。


(どこ撃ってんだ? まあ、ここで仕留める)


 俺がレインの近くにある遮蔽物で壁ジャンプしようとした瞬間、レインの放った弾丸がコンクリートの壁に当たった。


 その瞬間、壁が爆発して崩れた。

 俺は壁ジャンプに失敗して、その場に転んだ。


(何……読まれていた??)


「……ッ」


「そこだな、ガキ」


 レインは目を瞑りながらも、俺に向かって弾丸を放った。

 俺は着地硬直で動けず、腹に2発ほど弾丸を食らってしまった。

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