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プロゲーマーを目指していた俺、妹はアジア最強の配信者でした。  作者: 城ヶ崎大地


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第34話 病室で出会った白髪の少女

「次は船橋、船橋〜 お忘れ物、落とし物にご注意ください。右側のドアが開閉いたします。ドア付近のお客様はご注意ください〜」


「むゃむゃ…… はっ……」


 電車の放送で目を覚ました。

 昨日の夜、早めに寝ようとお風呂に入って歯を磨いた後、ゲームをすることなくベッドに直行したが、緊張と興奮でほとんど眠れなかった。

 俺は電車から降り、自動販売機でアイスコーヒーを買った。


 時刻は10時30分。昼頃と言っていて具体的な時間は決まっていなかったが、ちょうどいい時間に着いたと思う。

 俺はスマホを改札にかざし、駅を出た。


(なんか緊張してきたな……)


 俺は憧れの最強プレイヤー・rallyにこれから会えるということで緊張してきた。

 どういう意図があるかはわからないが、会えるだけで俺は嬉しい。


 駅から5分ほど歩くと、そこには待ち合わせ場所の総合病院があった。


 少し早いような気がするが、具体的な集合場所を聞いていなかったので俺は病院の外を探索することにした。


「こんにちは。あら若いお兄さん、お見舞いかしら〜」


 俺が散歩道のような所を歩いていると、杖をついたおばあさんに話しかけられた。


「こんにちは。えーっと、まあ、そういう感じです」


「あら、そうなの〜 さっき見かけた外人さんのお知り合いかしら??」


「多分そうですね。ちなみにその方はどこにいましたか??」


 多分rallyのことだと思い、おばあさんに場所を尋ねると、病院の裏側の方を指差した。


「こっちの方だったと思うわ」


「ありがとうございます。では失礼します」


 俺はおばあさんに感謝を伝え、病院の裏側へと向かった。


 


 病院の裏側に行くと、噴水や花が咲いている公園のような広場があった。

 俺があたりを見回すと、自動販売機で缶のコーンスープを購入している身長の高い男性がいた。


「I see, it’s the first time I bought it in Japan, but it’s a pretty interesting drink(なるほど、初めて日本で購入したがなかなか面白い飲み物だ)」


「あっ……」


 俺は画面の向こう側に写っていた憧れの人だとすぐに理解し、走って自動販売機の前に行った。


「げほっ…… えっと、I’m YUU, nice to meet you」


 俺は体力切れで息を上げながらも、中学校レベルの英語力でrallyに伝えた。

 rallyは俺の言葉を聞いた瞬間、笑いながらもスマホを出した。


 彼が英語で話した数秒後、何やらスマホから音声が聞こえてきた。


「初めまして、YUUくん!! 出会えて光栄だよ!! 最近のAIはすごくてね、自動翻訳で左耳のイヤホンに流れ、俺が英語で話した後に、俺の声や内容を解析して日本語に変換できるんだ!! だから日本語で話してもらっても大丈夫だよ」


「わかりました。よ、よろしくお願いします」


 俺が緊張し、声が震えているとrallyは軽く俺の背中を押した。


「何も緊張しなくていいよ。君はアジアで最も期待している選手なんだからさ!!」


 俺はそう言ってもらえて嬉しく思ったのと同時に、スクリムで大敗したことが頭をよぎって少し辛くなった。


「ありがとうございます…… でも昨日のスクリムは大敗でした……」


「まあ仕方ない。そんなこともあるよ」


 俺はrallyになぐさめられ、少し楽になった。


「次は頑張ります…… それより、なんでrallyさんは僕をこの病院に呼んだのですか??」


「それは君に会わせたい人がいるからさ。ついてきて〜」


 俺はrallyと共に病院の中へ入り、受付の窓口へ向かった。

 受付を済ませてエレベーターで5階へ上がると、病室があった。

 ドアの前にはネームプレートがあり、『天草可憐』と記載されていた。


(天草可憐…… てっきり外国人とかだと思っていたけど、日本人なんだ……)


 rallyはノックしてから扉を開けた。

 中にはベッドに横になり、窓の外を見ている少女がいた。


 真っ白なボブカットの髪で右目が隠れていて、年齢は俺と同じくらいに見える。


 体の上にはキーボードとマウス、ヘッドホンがあり、少し離れた場所にはモニター、ベッドの真下にはゲーミングPCの本体があった。


 病院とは思えない異様な光景に、俺は思わず口を開けてしまった。


(え??)


 俺がポカーンとしていると、少女は体を起こして口を開いた。


「君がYUUさん??」


「はい、そうですけど……」


 俺がそう伝えると、彼女は拍手をした。


「ボクは、君に会いたかった」


「……??」


 俺が困惑していると、rallyが口を開いた。


「ねえ、YUU。君はアジアランキングで2位になった時、最初の週からやっていた??」


「はい!!」


「なら、最初の週に1位だった人を知っているかな??」


「はい、知っています。確かハンドルネームは…… KAREN……」


「やっほ〜」


 彼女は俺が名前を言うと、ドヤ顔でゆっくりと手を振った。


 『KAREN』――俺や彩音が戦っていたランキングの第1週にソロでありながら勝率98%、俺や彩音を超える戦績で全世界から注目されたが、突如第2週から姿を消した謎の少女の名前だ。

読んで頂きありがとうございます!!

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