ep.14 しっかりした設備の本拠地
「さぁ帰ってきたぞ!我らがアリスの本拠地だ!帰り道では沢山質問してしまって申し訳なかったねぇ!!!!!お喋りすぎて嫌になってしまったかなぁ~~?」
「そんなこと微塵も思っていませんよ!」
帰りの途中でショコラさんからどうしてマントの色が分かったのかそもそもマントがなぜ見えたのか沢山聞かれた。本人はこんなことを言っているが嫌な気持ちにはならなかった。配慮をして話してくれているのが感じ取れたからだ。この人は優しい人だ
「さてさてルーキィの事情は女王から少しだけ本当にすこ~~~~しだけ聴いているから安心してくれぇ。とりあえず様子見で2~3日はここにお客としていてくれなぁ!その間にどこの隊に配属するかなんかを決めるはずだからさぁ。希望所属は明日にでも聞かれるだろうが要望が通らなくてもガッカリするなよぉぉぉぉ」
「ありがとうございます!おいてもらえるだけで嬉しいのでどこでも頑張ります」
どこにも行く宛なんかなかったからこの先のスケジュールも当たり前に私を入れてくれるのすごく嬉しいな。少しの嬉しさで胸が温かくなるがそれ以上に白ウサギの安否が心配で不安で押しつぶされそうになる。
「さぁ車も停めたし部屋に案内するよ。個室にはシャワーもついてるから今日はそこで身支度を唱えてくれぇなぁ。着替えも衣服チームの女性班が君の部屋に置いておいてくれているはずだし、軽食も置いてあるよう女王が手配しているみたいだから今日はお部屋でジッとしててくれぇ。なんせここは広すぎるからうっかり1人で歩くと迷子になってしまう」
「そこまでお気遣いありがとうございます。こんなよそ者の私に」
「最初はみぃ~~~~んなよそ者さぁ。それに君は坊やのために危険を冒してでも救助に向かったんだ。立派なアリスじゃねぇかよぉぉぉぉぉぉなぁ~?」
「私がいても足手まといなのにショコラさんと女王が許可を出してくれたおかげです。すみません。ありがとうございました。」
「ルーキーが自分勝手な正義の気取り野郎だったら俺は優しくしたりしない。君は自分の立場を理解し自分ができる最善策を常に考えて周りへの注意も怠らなかった。そして危険な場面では坊やを守り抜いた。立派なもんだよ。胸をはれルーキー君は仲間を守り抜いたんだ。もうよそ者なんて自分にも言わせるなぁ~?」
「っありがとうございますっ!!!」
優しい言葉に胸がいっぱいになる。私もっといろんな人の役に立てるように頑張ろう。
「さぁ行こう」
私はショコラさんの後ろを着いていく。地下駐車場からエレベーターに乗りさらに地下へ進む。
3階分地下へ進みエレベーターの扉が開くとそこには真っ白な廊下が繋がっており無機質さゆえの不気味さを覚えてしまう。
「ここのフロアはアリスのメンバーの中でも軽度の療養中の人が多くいるエリアなんだ。治療や休養が1週間程度が目安の人用だから安心だぜぇ?」
「安心、、、?」
「おぁ~っと。今のじゃ言葉足らずだったなぁ?ごめんなルーキー。まず患者には戦闘の出動要請がかからない。だからこのフロア一帯はサイレンや緊急放送が入らない。自然災害時には入るがなぁ。
そして風邪の症状や微熱、少し深めの切り傷など少し安静にしていようか!という判断の者しかいないからまぁ、保健室の延長だと思ってくれればいいかなぁ?だからこそ基本的に静かで穏やかだ」
「なるほど!安心じゃない保健室もあるんですか?」
「はははぁ~~!ルーキーの質問は素朴で可愛いなぁ!!怪我や病気の重症度によってフロアが分かれているが、より重度な所で尚且つ戦闘員を扱う所は早くリハビリさせろだの戦闘可にしろだのうるさいわ暴れるわ仲間を呼ぶわで大変なんだぁ~!怒号なんて日常茶飯事ぃ」
「仕事熱心なんですね」
「ククク。そうともとれるなぁ。患者が暴れたり患者通しで喧嘩が起こるたびにルールにうるさいチームが動くんだが白の女王もたまに拳で黙らせているなぁ。まぁそれほど血の気盛んなフロアもあるから勝手に出歩いたら駄目だぜルーキー!!部屋にナースコールのようなものがあるから困ったらそこに電話するんだ。我慢しすぎるなよぉ」
「すごくしっかりしているんですね」
「まぁ~なぁ!おっ!!ここがルーキーの部屋だ!飲み物も多めに冷蔵庫にあって食事もテーブルにあるはずだからしっかり食べるんだぞぉ。食欲がなければ医療班が相談にのってくれたりスープだけ出したりとかあるから相談しろなぁ?」
そこまで説明するとショコラさんは少し困ったような表情で首を傾げうなる
「う~~~ん?ルーキーは遠慮しがちな性格っぽいしいきなり内線を使うのは厳しいかぁ?もし食欲がなければ俺がいま連絡するよ。それに足りないものがあってもいけないからなぁ。いったん部屋の中に入って冷蔵庫の中身が充実しているかとテーブルに食事があるか、着替えも一式置いてあるのか見ておいで。」
そこまでしてもらうのは申し訳ない気もしたがショコラさんの言う通り私に内線する勇気はまだないのでとてもありがたい申し出だった。
「お言葉に甘えて部屋を見てきます」
「いってらっしゃい」
そういいながらショコラさんは2,3歩後ろに下がり壁の方を向き私に背を向ける
もしかして部屋の中を見ないように配慮してくれている、、、?その優しさに心がジーンと温かくなる
ガチャリと扉を開ければ綺麗に整頓された1DKの部屋があった。シャワーもトイレも別な上に独立洗面台まであって快適な空間が広がっている。小さめのキッチンもあるが食事を運んでもらえるならこの小ささでも何の不便もなさそうだ。小さなキッチンに大きめの冷蔵庫がありそれを開けるとペットボトルに入った様々な種類の飲物が多く入っていてチョコやゼリーなんかもあった。
冷凍庫にはアイスや冷凍食品も入っており優しさに感動した
言われた通りテーブルを見ると美味しそうな肉じゃがと和食一式がが置かれており料理からはまだ湯気が出ていた。思わずお腹がなる
少し奥の方にあるベッドに目をやると綺麗に整備された布団の上に着替えがあり新品の下着も用意してくれていた
「ここまでしてくれて本当にありがたいな」
部屋をざっと見渡す限り足りないものはないのでその旨をショコラさんに伝えに行く。
部屋の扉を開けると体の向きこそはこちらを向きつつも視線を足元へ逸らして部屋を見ないように配慮してくれているショコラさんが立っていた
「部屋はどうだった?」
「美味しそうな肉じゃががありました!!それに沢山の生活用品を置いてくれていてとても助かります!!」
「それならよかった!じゃあぁ今日はここで過ごしてぐっすりお休みなぁ。」
「あの、、、白はいまどうなっていますか?」
「まだ手術の報告は来ていないがうちの医療ツートップが頑張っているからまぁ安心しておくれぇ。何か連絡がきたらルーキーにも教えるなぁ」
「はい、、、!お願いします!白は私の恩人なのでちゃんと助けてくれたお礼が言いたくて」
「確か黒薔薇が出てそこにルーキーィが居合わせたんだっけかぁぁあぁ~?」
「はい、えっと、信じてもらえないかもしれませんが、私ついさっきまで熱が下がらなくて入院していたんです。ベッドで眠っていたはずなのに気が付いたら白に背中押されてて私がいた場所に咲いてた黒い薔薇が人型になって、、、、、私知らない場所に来てしまって。」
自分の状況を冷静に思い出せば出すほど不安と恐怖を思い出し顔が強張る。そんな私の異変を察したのかショコラさんが落ち着かせようとするジェスチャーをとる
「ルーキィーごめんなぁ。無理に話さなくて「お話し中に失礼します。食事はできそうですか?」
ハキハキとした声の主へ視線を移すとそこにはクラシカルなメイド服の男性がいた
「あらぁ~?三日月さんとこの子かぃぃ?」
「はい!頭、、、いえ。三日月頭領にA05号室の方が食事変更が必要そうかどうか聞いてくるよう頼まれて参りました。もしあまり食欲がないようでしたら消化によいメニューに変更いたします。いかがしますか?」
「あ、、、!いえ!すごくおいしそうなご飯で全部食べられます!!ありがとうございます!」
「それはよかったです。あのメニューでいいならおかわりも沢山ありますし、冷蔵庫の中のものもご自由にぜひお召し上がりください!!中身は今月は僕たちの班がおすすめのお菓子を選んでいるので!」
「ありがとうございます!!いただきます!!」
大きくてハキハキと話す声につられて自然と私の背筋も伸びる
「食べ終えたら部屋の内線を使って教えてください。食器を下げに来ます!!!衛生上、食べ残しを部屋のシンクで洗うのは禁止です。皿も重ねたりせずそのままおよびください」
ハキハキとしたメイドさんはごゆっくりと告げて帰っていった。
「さぁルーキー。食事が終わったらぼちぼち休むんだよ。実はもうシンデレラの魔法も解けるような時間なのさ。これ以上は明日に響く。眠れなくても横になるんだ。いいなぁぁ?明日もきっと忙しいぞぉ。俺が出勤するんだからなぁ?」
明日もショコラさんに会えることに安堵しているとお休みといいながらショコラさんはエレベーターの方へ消えていく。不安もあるが明日も頑張ろう
続く




