古武術・古武道概論(十手術・短棒術・鎖鎌術・ 鉄扇術・なえし術・琉球古武術・寸鉄術)
古武術・古武道概論(十手術・短棒術・鎖鎌術・ 鉄扇術・なえし術・琉球古武術・寸鉄術)
☆序論
古武道・古武術とは日本に古くから伝わる武術のことを謂う。
ただし今現在
「古武道」といった場合
現代に大系化されて、一般化されて、広くスポーツの概念で再構成された「現代武道」以外のものを指すのである。
すなわち剣道・柔道・弓道・空手・相撲・などは「古武道」とは言わない。
それ以外の一家相伝で、部外秘で、古式そのままで、脈脈とつたえられてきた武道のことを古武道というのである。
それらはもちろん現代武道のように「競技」や「スポーツ」として、公開されたり、することはあり得ないのである。
以下カッコ内、ウイキペディアより引用
「古武道は基本的に試合での勝敗を目的とせず(流派によっては他流試合を禁じていた)、合戦・決闘・護身や、戦闘で使命を果たすための心身鍛錬が本来の目的とされていた。そのため、危険であるとして現代武道から除かれた技法や各種の隠し武器、薬方、呪術が流派によっては含まれている場合がある。 古武道は、戦闘技術という大義名分のもと、一種の教養・学問・芸能として、古来からその価値が認められており、武家文化の担い手として重要な役割を果たしてきた。神道、仏教(禅宗・密教)、儒教、道教などの宗教観が武技と融合し、武士の生活規範である「武士道」の根幹を支えた。」
このように古武道はあくまでも閉鎖的であり秘密主義であり、限定された入門者のみにひそかにつたえれてきた武術なのである。
古武道は宗教的、文化的。儀式的、芸術的な側面も多分に併せ持った総合文化である、
したがって古武道とは、単なる「スポーツ」のように勝てばよい?ではないのである。
筋肉ムキムキで、筋トレして、ただ相手に勝てばよい
そういうのは古武道とは真逆なのである。
ゆえに
型を重視して
動きを制御し
修行や瞑想を基本として
究極は
戦って相手に勝つよりも
むしろ自己完成を目指す事の法を重視するのである。
礼儀や品位を重んじるのはそのためである。
古武道は、、それをみだりに使うべきものではなく
むしろ「使わない」ことを重視する、
むやみに相手を害したりまして殺すことも、できうる限りは避けること。
これが古武道の神髄である。
古武道の精神性が重要な所以である。
古武道の名言(奥義)として
「考えるな、感じろ」
「目を閉じろ、心眼を開け」
「心の鏡は一点の曇りなし」
『柔よく、剛を制す」
「心は水のごとく」
「指一本で必殺なり」
という至言がある。
このように古武道とは
非情に精神性が強く
また、宗教的でもあるのである、
タダ現代においては、一子相伝や門外秘事では
その流派が途絶えてしまうことにもなりかねない。
で、、、、、今では道場を広く開放したり
折からのニンジャ・ブームで外国人を門弟に迎えたりと
開放化?がなされているのが現状ではある。
また古武道は競技ではなくて「型」の習得が基本だが
それでは
現代向き?ではないので、、競技性?も取り入れている流派もある。
☆古武道各流派 概論
以下古武道の各流派について主だったところのみを列挙してみたい
それぞれの流派について詳論するには
その流派に入門して奥義伝授されない限りは不可能ですので
以下は
ざっとしたサワリのみであることを最初にお断りしておきます。
なお、古武道各流派の系統的な列挙ではありません、
あくまでも、ランダムな列挙ですのでご承知おきください、
馬庭念流 群馬県吉井町に伝わる古剣道術です。
甲源一刀流 埼玉県小鹿野に伝わる古剣道術です。
中里介山の机龍之介としても剣術として有名ですね。
示現流 鹿児島に伝わる、必殺剣術です。守りはナシ、
先手必勝の鋭い斬撃あるのみという剣術です。
柔術 現代柔道の、ルーツです。各流派があります。
棒術・ 長尺の樫の棒を使う武術
鎖鎌術・ 鎖鎌の術です
鉄扇術・ 鉄製の骨の扇でもっぱら護身用の術
短棒術・ 50センチほどの短棒を使った護身術
隠し武器〔寸鉄術・分銅鎖術・手之内術〕
文字通りの手のひらにおさまるような小武器・小刃物を使った護身術・必殺術
十手術 十手の実践的な使い方
喧嘩煙管術 50センチほどの総鉄製のキセルを使った護身術です。
場合によっては必殺術にもなります。
ステッキ術 明治期、帯刀禁止でその代わりのステッキによる護身術です
仕込み刀術 座頭市でおなじみの必殺術です。
手裏剣 いわゆる忍者の投げ武器です
隠形術(忍術) 忍びが忍びたる神出鬼没の武術です。身を隠す、消える、欺く、
土遁の術。水遁の術、火遁の術
琉球古武術・ いわゆる琉球空手ですね。サイ(両鈎十手)を使った護身術もあります。
薬方(、各種治療法・毒薬調合)主に忍者が伝承した,薬物の処方や毒の製造法です。
呪術(心理戦。幻惑法) 瞑想や修行による精神鍛錬法です。護符や禱法の奥義
体術
操法
兵法
戦術
武道哲学
心理学(現代的に言うと)
薬理学
気象学
なども含有されている、古武道流派も、多い、
要するに、、古武道とは
最初に述べたように
「総合武術」「総合武士道」であり、
文化・宗教・芸術・自然学・心理学・社会学なども含んだ総合的な「哲学」?なのである。
単なる、、、筋トレして、勝てばよい。というような現代スポーツではあり得ません、