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亜細亜大戦記  作者: 犬飼 拓海
日本海軍(後)
39/58

本艦、敵艦ニ攻撃サレ

 第一義勇艦隊の前方上空には、大型レーダーを搭載した早期警戒管制機「ラーニェ・プリェード」が飛んでいた。機内のレーダーディスプレイには、ペルシャ海軍の艦隊を示すマーカーが浮かんでいる。


 「ん?」


ディスプレイを見つめていた通信員の影山は、思わず声を上げた。五つの点が、艦隊のマーカーから離れていく。空母から何か飛び立ったのだ。

ー戦闘機だ!

影山は息を吞んだ。


 "紀伊"のCICディスプレイにも、「ラーニェ・プリェード」のデータがリンクした。

「戦闘機五機、向かってきます。」

 砲雷長の城所が報告する。

 君津の顔が引き締まる。

 「ミグだ。現在の距離は?」

 「我が艦との距離、400マイル。」

すかさずレーダー員の望月が伝え、城所は即座に計算した。

 「敵のミサイル射程圏内まで約20分です。」


 「"紀伊"から各艦に達す。対空戦闘用意!」

マイクを通してそう言ってから、君津は、佐久間に向き直った。


 「副長、艦橋にて操艦せよ。」

 前方を見渡せる場所で指示を出せということだ。こればかりは、飛行機乗りの君津にはできない。


 「了解!」

佐久間はCICを飛び出した。


"木更津""初潮""萱""秋月""金剛""佐久間""橿原""大谷津"そして、潜水艦"松1,2,3"にも、対空戦闘用意の命が伝わった。いよいよ本格的な戦闘が始まることを、全隊員が覚悟した。


"紀伊"CIC内で、ビイイ、ビイイーという耳障りな警報音が鳴り始めた。


「敵機、レーダー波照射!ロックオンされました!」

モニターを注視したまま、追尾担当氏の郷原が報告する。

「位置は?」

佐久間が聞き返す。

「方位」2-2-0(ふたーふたーまる)、距離75マイル。高度約30000フィート。速度マッハ1.8変わらず、五基とも接近しています。」

「射ってくる。」

佐久間がそう零した直後、ディスプレイに八個のマーカーが出現した。

「敵機、ミサイル発射。八発向かってきます。距離、50マイル!」

警報音は鳴りやまない。


 艦橋に着くと、佐久間はヘッドセットを装着し、その上からてっぱち(ヘルメット)」を被る。前方を行く」イージスミサイルぬかっていた


 「頼むぞ…"秋月"」


前方を行くイージスミサイル艦に向かって佐久間は呟いた。


 「いいか!すべての訓練は、このために遭ったと思え!」

"秋月"の艦長、浦田はCIC内にいる隊員に檄を飛ばした。


「はっ!」


全員が大声で返事する。


「対空戦闘用意!」


浦田の命令に、砲雷長の山本が応じる。


「対空戦闘用意!前甲板VLS、一番から八番。対空ミサイル発射用意!」

 甲板から垂直に発射されるミサイルVLSは、誘導に従って空中で方向を変え、目標へと向かう。


「砲雷長!目標八。一発も打ち漏らすな!」

「任せてください。」

山本の口許に不敵な笑みが浮かぶ。

「目標データ、入力完了!発射用意よし!」

敵ミサイルのデータを入力をしていたミサイル長の近藤が告げる。


「てぇーっ!」


 山本の命令を合図に"秋月"の甲板のハッチが開き、すさまじい爆音とともに対空ミサイルが次々に飛び出した。

 白煙を噴き上げながら、大空を突き刺すかのようなスピードで上空に達した対空ミサイルは、そこで大きく軌道を変え、そのまままっすぐ敵ミサイルへ向かっていく。


 「"秋月"、対空ミサイル発射!」

 "紀伊"CICで、城所が報告する。

 「八発とも撃墜コースに入りました!目標との距離6マイル。接触まで、10秒。」

 ディスプレイには、敵ミサイル八発と、それに向かうVLSの八つのマーカーが浮かんでいる。


「9-、8-、7-、6-、」

カウントダウンの声が、警報音とともにCICに響く。

「5-、4-、3-、2-、1-、」


 空中で、次々に爆発が起こった。真っ赤な炎が上がると同時に、ミサイルの破片が宙を舞い、バラバラと会場に落下する。

 その様子は、佐久間の双眼鏡でも確認できた。

 一発のミサイルも、炎の中から飛び出してこない。

 ─よくやってくれた。

 安堵のため息をつきながら、佐久間は双眼鏡を下した。


"秋月"のCICディスプレイから、ミサイルを示すマーカーがすべて消えた。

「全ミサイル…撃墜しました!」

砲雷長の山本が告げる。

「よし!」

艦長の浦田は、ほっとした表情で椅子の背にもたれた。

「敵ミサイル、すべて撃墜!」

"紀伊"CICでは、全員の顔に笑みが浮かんだ…

はぁい!どもです匠です。戦争って恐ろしい…昨日空母いぶき久々に読んだんですけど、やっぱ平和っていいなって。 ぁ、ちなみに艦隊決戦編、もう少し続きます。

とゆーわけで、今回は以上。

ではまた逢う日まで!敬礼!/)`・ω・´)


今回も日本語、以上。匠がお送りしました。

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