Take2:崇めるな。祀るな。献上するな。奉仕するな。こっち付いて来んな!!
今日も今日とて暇を持て余していた俺ことアラク。幼馴染クロード&ミラリアが
公式に付き合いだしてから最近チャムが二人のラヴラヴ毒気に中てられたのか俺と
擬似恋人ごっこをしたがる。一番の被害者はアルノだ。何でお前が間男役なの?
好みと正反対の女の子からそんな扱いは俺も見てて辛いわ。だから今度一緒に
隣町へナンパしに行こうぜ。もちろんお前が主役だ。だからお零れください。
アルノと兄弟ならでは友情物語? を固めつつ、案の定だが
隣町ナンパ計画はアルノに男として色々先を越されるという前世より地獄ルートで
ハイパーむしゃくしゃしてたんでついまた遠出してバケモノモードで東の洞窟へ
憂さ晴らしにゴブリンスレイターでもしてやろうかと動く。
「………居ネェナ」
何がってゴブリンが。元々は人間社会の片隅とかでの身近な反面教師精霊ポジが
何の因果か大日本エロ帝国その他の薄いアレらが主な原因なのかは定かではないが
ケモナーもビックリの異種族を性的に襲って繁殖するゴブヒャッハーと化した、
出会って即ハッカペール(叩き殺)されちゃうGみたいな亜人類ないし魔物が、
某国民的RPGかその他の何かが原因で元々はSFで登場した冷気以外に
弱点らしい弱点を持たない最強生物だったスライムが雑魚の代名詞と化した
風評被害固定化された可愛そうな幻想生物トップを争うゴブリンさんズが、
影も形も見当たらんのだ。
「…考エテミタラ、異世界ノごぶりんガ地球ノごぶりんト同ジッテドウナノ?」
くっそナチュラルに差別だと思うよ。まぁ例に漏れないなら仕方ないけど。
とはいえ確かめようにもまずサンプルが無いと困るんだよね…。
「………気配とか…うわ」
ホントこのバケモノボティの底が知れないわ。今日まで思いつくままに
色んなスキルやアビリティ的なものがボコボコ発動するんだよ…。
まぁ流石にどれが何かまでは分からんが…
「とりあえず5つくらい寄り合ってるのが近いな…」
もう空間把握さえ出来ちゃってて…ますますかつて人だった俺を
喰ったこのバケモノさんの正体が………あ、とり迷(とりあえず迷彩)しとこ。
で、現場に着いたんだけど…
「いやあああああああああ!!」
「暴れるなって言ってるだろーが?!」
「テメー状況を理解しろや!! ゴブリンだからわかんねーってか!?」
「おねえちゃあああん!!」
「な、何だったら…この妹ちゃんから先にお、オレが…ふひひ」
5つくらいの寄り合ってる場所に行ってみたら、何かとんがり耳と赤目だが
結構可愛いんじゃね? って感じの小人? さんの女の子? がどう見ても悪者な
ゴロツキさん2人にエロい意味で襲われそうになってた。ご丁寧に残り2つは
小人ちゃんの妹? っぽい子がガチロリコンそうな巨悪漢に捕まってるという図。
「やめてぇ!! ワルナにひどい事しないでぇ!!」
「だったらさっさと力抜けって言ってんだろーが?!」
「くそが! ゴブリナの癖に無駄にパワーあるなコイツ!?」
「だ、だからさぁ…オレから先で良いだろ…ぐひひ」
「ひぃぃい?!」
「………」
…その展開は斜め上で予想外だったわ。思わず「逆だろ?!」
ってツッコミそうになったもの。ゴブリン風評被害怖いわ。
「おーまさまぁ! たすけてぇ!! おーまさまぁ!」
「うひひ…バカだなぁ…全てのゴブリンを導くゴブリンランドの賢者サマなんて
そんな上手い話があるわけないだろぉ? そんなの魔王が笑うだけだって…ぐひ」
「やめてよぉぉ! ワルナにはああああ!!」
「どっちも助かろうとか甘いんだよこのクソゴブ!! ゴブリンの癖に
無駄にクッソ可愛い面しやがって!!」
「ゴブリンといえば異種族暴行。だったら俺らがやり返しても良いダルォ?」
「わけがわからないよそんなのおおおおお!!」
「あークソ! おいロゥリンスキー! そっちの妹を雁字搦めに縛って
こっちに転がせッ!」
「えぇー…? 折角いい感じで…」
「やかましい! 先にこっちの姉からヤっちまうから押さえるの替われ!!
終わったら妹を先に食わせてやるよいくらでもな!!」
………つか、俺なんでさっきから黙って見てるんだ? 状況から見てもコレは…
「…俺ガ正義ノ味方役デ良イ場面ダヨナ。漁夫ノ利ハさいこぱす一票」
「「「「「!?」」」」」
>
迷彩を解除して開始宣言早々問答無用で3人のゴロツキさんは…つい、ウッカリ
手元が狂って血祭り挽肉カーニバル………はぁ…マジで何も感じない…
強いて感じたと言えば邪魔なハエに殺虫剤かけるレベルか…。
「コレハチョットまじデやべーナ俺ノ心…」
「あ…アァァ…!?」
「おね、おねえ、おねええねえね…!?」
バケモノさんの記憶と俺の前今世の記憶も所々やっぱりゴチャゴチャして…
お、何かフォルダ分けできんじゃん…。おっココ開いてんじゃーん?
…後にしよう…まずこの蟲足についた汚ねぇ血反吐を…お?
「はー…血も弾くのね…はぇー…すっごい…」
「しゃべべべばばばばば!?」
「はぁ、ああああがああが!?」
あ、いけね…バケモノモードのままだったわ。
―ゴキメキメキミキ!
「「ぴぅいッ!?」」
あ、やべ…人前でやるのはコレが初めてだったわ…
…精神安定魔術とか…ありますねぇ!
「ほい」
―ピィィーン…!
なんとなく手をゴブリン姉妹? に向けてテキトーな掛け声でやったら
聞くだけでリラックスできそうな透き通った音と柔らかい光が出ました。
「「…?!」」
「…ぶっつけ本番で悪いんだけど…落ち着いた?」
「…へ?! あ…? あれ…? え…?」
「ほあー……あっ…お姉ちゃん。大丈夫ー?」
「え…?」
やっぱこういう時は立ち直り早いのは小さい順なのかね?
まぁいいや。上手くいったならそれでよし。要経過観察だが。
「まず俺さぁ…アラクってんだけど…そちらさんは?」
「あ…えと…はい…私がレルナ…レルナ・フ・メーチゥで…こっちが妹の…」
「あたし! ワルナ・サ・ホンヤー! 8歳! えっとねー? 人間だとねー?
12歳になるんだってー? だからもうオトナなんだよー!」
「あのねワルナ…それゴブルの話だからね…? それとゴブルでも
13歳からが大人だから…それに人間の成人は早くても15歳で…」
「もぅお姉ちゃん細かいー!」
素面がこうなのか、俺のテキトー精神安定魔術のせいなのかは分からんな…。
まぁ明らかに変な言動ってわけでもなさそうだからよしとしよう。
「姉妹で良いんだよな? 思いっきり苗字違うんだが?」
「あ…それは親が同じでも生まれ順で苗字が変わるのが私達のルールなので」
「おー…異文化だね…あ、ちなみに俺のフルネームはアラク・ノ・フツーノな」
「ノ? …やはり王族筋の戦士階級なのですね?」
「あー違う違う…! えーと…今俺ら喋ってるのってアルト語だよ…ね?」
「えっ…?! 全くゴブ訛りさえ出ない綺麗なオーマゴブル語だったので…」
「ファッ!?」
「「ふぁ?」」
ウッソだろお前ェ!? まさかの外国語ペラペーラ言語チートももももも?!
「つかゴブ訛りって何よ?! アレか? ですます調がゴブゴブ調みたいな?」
「あ、はい、大体そうです。おばあちゃんとかは必ずゴブります」
「ゴブります、て…まぁいいや…ところで君らってホントにゴブリンなの?」
「アラクお兄ちゃん! あたしたちは女の子だよー!」
あーもぅ! 人界交易語のアルト語意識しないとダメだなこれ!
「…オォン! …あーごめん変な咳で。こっからアルト語だけど喋れる…よね?」
「あ…は、はい! 大丈夫ゴブ! あぅ…すみませんゴブ…」
「マジで出るんだゴブ訛り…」
「あたしも! できる! あるとご! ちょっとだけ!!」
「あーいいよいいよいいよーワルナちゃんはオーマゴブル語のままでー」
「えー…?」
他人の妹って可愛いよね。異論は認めない。いや義妹も全然可愛いけどさ。
>
そんなワケでレルナちゃんから聞き取りをすると…ここの洞窟はオークの巣跡で
レルナちゃん達はここからそんなに遠くない場所で…あー…どうしようもなくて
仕方なくお花摘みしてたらあの今は挽肉な悪党3人にとっ捕まって連れて来られて
マジで乙女の純潔の危機からの俺現出と…言うワケなのだぁ?
「うわ…ちょっと気まぐれ起こして奥に言ってたら最悪だったんだね…ごめん!」
「あの…そんな気を悪くしないでくださいアラク様…! 使t…アラク様のお陰で
私達は成人前の巫女としても不本意の極みな終わりをせずに済みましたので!!」
「そー! よめいりまえー! キモチワルイ奴らやっつけてくれてありがとー!」
魔術のせいなのか元から芯が強いのか…あの挽肉をよく直視できるな2人とも。
「とりあえずここ離れようか」
俺は兎も角ここは姉妹にとって良い場所じゃないのは間違いないし。
「あ、はい!」
「はーい!」
何気なく2人が手を取ってきたんだ…でも俺…全然気にしなかったんだよね。
これもうわかんねぇな俺のメンタル。
>
両手を握られたままだと以降の敵エンカウントでほぼコントロール0な
くっそヤベー魔法ブッパで大誤爆ってレベルじゃねえ地獄が予想されたので、
何回も精神安定魔術を掛けつつバケモノモード慣れしてもらってからの
ゴブ姉妹を両手に抱えてスイスイと彼女達の故郷へ無料送迎である。
「ほあー…! 早い! 速い! すっごーい! お兄ちゃんは神様のフレn」
「やめなさいワルナ! 今揺れたら舌を噛むわよ!!」
いや今のところ一度も揺れたコトないんだけどね。でも何となくナイスです。
そのまま言わせてたら何か取り返しのつかない事態に陥りそうで怖かったんだ。
まさかのバケモノモード覚醒後で初めて恐怖を感じたんだぜ?
「むー…」
「全く…目新しいものに何でもかんでも首突っ込んでばかりなんだから…」
「ソウナノカ?」
「ひゃい?! は、ははははいゴブ! 全然子供っぽいままでホントに…!」
やっぱり不意にバケモノ音階交じりの声音はダメみたいだな。気をつけないと。
「ごめんな。まだ俺もこの状態のベストを模索中でさ」
「そうなのですか?」
「そうなのですよ?」
「そうなのですねー!」
「あー…でも、マジ今更なんだけど…ホントに2人はゴブ…ルなんだな?」
「そうですよ?」
「ですよー?」
洞窟内は暗視頼りだったので肌色が分からなかったが、こうして日向で見れば
彼女達は確かに人間ではあり得ない肌色だった。レルナが白に近い薄紫色肌で
ワルナちゃんはややピンク…? サーモンピンク? まぁピンク色っぽい肌?
とにかくこの状況からゴブリンって言われたらそうなのかと納得するのだろうか。
しかしそれ以外だと耳と赤目以外は全然人間で……あー…なるほど…
そりゃーあの肉の塊の三悪人みたいな奴ならイケるんだろうな。
俺は…もう何とも………クるものが…え…? これ…いや…マジで…?
よく見れば元々から露出多目で乱暴されてたから服もそれなりに傷んでて…
俺の記憶の中なら絶対にこのレベルなら…十数度は角度にも変化、が…うわ…。
「ちくしょう…!」
「…アラク様?」
「どしたのー?」
聞いた話じゃゴブリン…彼ら彼女らの正式総称ゴブルは人間の大体1,5倍の
成長をするんで…ぶっちゃけ人間基準換算だと実年齢聞くまでは普通に
冥府魔道の求道者どもは元より割りと近しい年下好きがドキドキする…
そう、結構良い感じの発育な結構美人な姉妹がぴったりくっついてるのに…
まるで…まるで…なんで…オレノ分身ホボムハンノウナンデ?!
「…なんてこった…これじゃあマジで合算年齢でありえる自体そのままだ…!」
「「ふぁ?」」
名実共にある意味で正式な半世紀超え…大魔法使いなのに…! 大魔法使いから
…本当の意味で賢者に…賢者に…うぐ…苛立ちしか…小さな苛立ちしかがが…!
「あの…ア、ラク様…?」
「………コノ世ハ地獄。イヤ地獄スラ生温イデハナイカ…!!」
「ひぅ…!?」
終焉だと…? こんな…こんな形で男の人生がががが…! ふっざ…!
フズァケェェェルルルルルヌァヨォオオオオオ…!?
「あ……あぁ…?!」
「……?!?!?!」
「あ」
やっべ。2人の事を忘れてた…安定魔術安定魔術…!
「「………ふぁ?」」
……姉妹に似た反応が沢山ある場所…規模は…これ、もう町じゃねえな。
市って付くのが正しい規模だわ。っていうか俺の今の生まれた村より
文明レベルが2、3世紀以上隔絶レベルで発展してねえか?
「…あ! お姉ちゃん! 見えてきたよ!」
「え…? あ、本当だ…? ! あの、アラク様?!」
「おっと…!」
停止。2人をゆっくり降ろして…。
「一応後ろ見てた方が心に優しいぞ?」
「あ、はい。ワルナも」
「うん!」
―ミキキメキメキメキョ!!
毎回音とか違うんだが…これも魔法みたいに全然安定しねえな。
「もういいよ」
「……アラク様…本当に人間だったんですね」
「あれー…? あー! ホントだ! 耳が丸いねー!」
今更…ってそうか…あっちも日向じゃ俺の肌色なんぞ分からんか。
「あ、あの! その黄色み掛かった白肌は我等がオーマ様みたいで好きですよ!」
「へー…? お姉ちゃんってやっぱりおーま様に憧れてるんだぁ? こどもー!」
「………」
表情筋が職務放棄した姉からニヤつく妹の脳天にガチな拳骨が入った。
「………! ………!」
声にならない声でワルナちゃんが転げまわる。
「あはは…」
「す、すみませんアラク様…妹の言うことなので!」
俺結構色白な方だと思ってたけど…やっぱ黄色っぽいんだ…。
あれ…そういや昔これで少し凹んでたような…あれ…まあいいか。
>
ゴブ姉妹の故郷であるツヴァイストオーマ市は明治+近代欧州な感じだった。
蒸気機関とはいえ普通に自動車も走ってたぜ…。おいこっちのゴブリンって
人間なんか歯牙にも掛けなさそうな軍事力も持ってそうだな?
「…? やはりアラク様でも驚きますか?」
「あー…いや…うーん…まぁ俺の村と比べたらやっぱそうなるかな?」
「お兄ちゃんは村生まれなんだねー? でもね! あたし村も好きだよ!!?」
「はは…ありがとうワルナちゃん」
人間基準だと俺と大した年の差は無いはずなんだが…自然に手が
ワルナちゃんの頭をナデナデポンポンしてしまうんだよなぁ…。
「んふー…!」
「ワルナ…?」
「なーにー?」
「………何でもないわ」
「ふーーん…?」
なにこれ。まるで俺が主人公になったかのような展開なん…?
「まぁいいや…しかしそれにしても…」
―………。
―…おい…アレ…
―え…なんで…?
右見ても左見てもゴブゴブゴブゴブ…なのは彼らの都市国家らしいから
仕方ないとしても…さっきからチラチラチラチラと…
「あっ…」
「あ、お兄ちゃんが人間ってコト忘れてたねー?」
あーね。そういうことか…そういやココ来るちょっと前に何か
透明な膜みたいなのを潜った気がしたようなしないような…まぁいいや。
でもこのチラチラチラチラは流石に俺の心にも反応があるんで鬱陶しいな。
…いいぜ。そっちがその気なら…! 流石にバケモノモード式じゃ芸が無いし…
っていうか普通にそれなりにSAN値直葬事件多発しそうだから…んー…
―フォォォォン…!
「「ふぁ!?」」
―?!?!?!
―え、ちょ、えアイツ光ッ…!?
―お、おい早く誰か市長か族ちょ…ををを!?
えーと…ゴブルの肌色は緑、黄色、黒、紫系、真白…うーん…
個人的には白といきたい気がしないでもないが…いいや、肌色はそのままで。
耳はゴブ姉妹基準…目の色は…そういや何も言われてなかった…え…?
じゃあ今俺も赤目なの…? え、いや家族は何も言わなかったよな…?
………いいや、なんかもう面倒だわ。何かあったらその時だ。
「………いいよ、来いよ。これで見た目は対等だろ?」
「はわわ…!?」
「ふぉぉー…?!」
ムカついたんでイケメンゴブリンっぽい奴らのパーツ美味しいところ取りで
ついでに身長と体格もちょい上方修正じゃい! あ、キラキラエフェクト解除。
「……………」
何か皆絶句しt……これは…駄々スベリの予感が……お、ちょうどいいや。
「失礼。サイドミラーを使うぞ」
「ふぁふあひ!?」
明治チックな格好したゴブマダムが生意気にも味のある蒸気自動車乗ってたんで
間抜け面晒して停車してるのを良い事にサイドミラーで今の顔面チートスペックを
確認してやるぜ。
「………うーん…?」
オトメ系美男子をイメージして造形してやったが…やっぱその辺の美的感覚は
やっぱ文化的な理由でも差異があるのか? …チッ…この顔で生まれてたら
添え物はアルノの方だったんだが…しょうがねえな…でも何か疲れたから
嫌がらせも兼ねてこのままで居てやろうっと。
「……何だ? 今の俺の顔がそんなに面白いか? あ?」
「はふぅ…っ」
気絶…ッ!? おのれ…! あまつさえニヤ付いた顔で…! そんなにか?!
そんなに俺の顔面は傑作ってか!? あぁ!? もういい。
「おい、レルナ」
「ひゃいっ!?」
「何だ? お前も俺の顔に文句あんのか? え?」
残像レベルで横に振った………あ、何だ、ちゃんと悲しめるんじゃん俺…
でも今は全然嬉しくないや。
「…ワルナちゃん?」
「ほぁーッ?!」
お前さんはどこの香港スターだと突っ込みたいが我慢だ。大丈夫。
ワルナちゃんは普通に驚いてるだけの純粋な良い子だ。そうだ。そう信じるんだ。
だから俺はワルナちゃんにだk…姉妹限定で笑顔のサービス。人間相手ならきっと
イケるとこまでイケそうなアルティメットイケメンスマイルでな!
ほらほらほらほらっ? 見とけよ見とけよ~?
「…で、だ。2人の実家って何処?」
「えと、あのえとあの…」
「あっち! あっちがあたし達のおうち!!」
ここから見て北か? んじゃ、送迎の続き行くよぉ~?
「オイどうしたよ? こっちなんだろ?」
「ほふゅ?! ふぁい! こっちでしゅ!」
笑い出しそうなのを堪えたのか…? レルナ…ハッキリ言ってくれたほうが、
俺も俺で今の言動がバカかアホかマヌケのどれかだってハッキリわかんだけどね。
「こっちだよ! あたしがえすこーとしたげるよぅッ!!」
「あっ! こらぁ! ワルニャッ!?!」
「ふひっ…! ほら、お兄ちゃん! 行こうッ!! いっそ輝く未来に!!」
「ドサクサに紛れて何いってるのよワルナッ!?」
我慢できなかったのかワルナちゃん…大丈夫だ、問題ない…ッ!
一番良い笑顔を頼む。でも未来って真面目に何のボケ?
この俺の黒歴史タイムを未来に紅王的に吹っ飛ばせってことか?
―おいッ!? 大丈夫か?!
―返事が無い…ただの安楽死体のようだ。
―なんて…なんてヤツだ…!
―つか…変身したよな…? おい…アレがあいつの真の姿なのか…ッ!?
―だとしたら…どうなんだオイ?
ー8000以上だッ!!
―…なん…だと…?
何か後ろがウルセエけどどうでもいいか。
>>>
その後、騒ぎもあってか俺の存在を知ったゴブ姉妹の母=まさかの市長で
新族長の奥様な女史出現で俺もちょっと焦った。だって姉妹のお母さん、
とてもじゃないが人間基準10代の娘2人+αを生んだとは思えないくらいに
色々と記憶では「うわ…エッロ…おいババア俺と結婚しろ」って感じだったんだ。
まぁ今の俺の琴線は毛レベルでしか反応なかったんだけど。いや、
でもそれで良かったのか。もしも人間のままだったらまず救出イベントから
密着アリアリ異種間コミュニケーションで良い意味で死に掛けてた所に
9999の65535の99999の超過コンボでオーバーキルだったろうし?
…解せないのは姉妹の親父さん…すなわち最強ボスのはずの族長父上様である。
何でこの世の終わりみたいに燃え尽きてたのよ? おかしくない? バグか?
「………おま…いや…貴方が…なのかね?」
「? 多分そうですが?」
「そう…なのか…? いや…確か光に包まれてからだと…」
やっぱそこはお偉いさんだってハッキリわかんだね。ふーん…情報通じゃん?
「じゃあ俺もう戻る」
「「「えっ」」」
「えっ?」
何で心なしか残念そうな顔なの…? こんな外装チートは
夜のお遊び解禁まで封印するけども…? 良い意味で慣れたのか?
わからんが…だがもう遅いよ。今更…今更…はぁー…あほくさ。
何で俺が残念がらないといけないんだよ。黒歴史確定なのに…。
「ふぅ…」
「あら…でもそのお姿もお姿で悪くないじゃないですか」
「お気遣いどうも有難う御座います。これでも生まれたときからの顔なので」
「え…? あら…? まぁ、貴方がそう言うのでしたら構いませんけど…?」
「で、でもでも! こっちのお顔はお顔で私も好きですよ!!」
「そーだねー! 親しみはあるよねー?」
オォン…辛いわぁ。ちゃんと心が機能してるのが余計に…。
「…ふぅ…馴染み易い方が真の姿のようで良かったよ。しかし…やはり、
君こそがそうなのだね?」
「??? はぁ…? まぁ…? 多分?」
姉妹の親父さんは何を図ってるのか知らんので素で返すしかない。
まぁイケメンに何を言われても嬉しくないんでこの対応で良いわな。
「おお、我等が賢者オーマ様…来るべき時が目前と…そういうことなのですね」
へ? …なにこれ?
>>>
なんかよく分からんまま返事してたせいか、今更違うと言えない雰囲気な
ゴブルさん達にマジ熱心に…どういうわけか「賢者オーマの使徒」として
信仰されることになってしまったんだが。
「そういうとこだぞ俺…」
変に空気読もうとして本当に大事な場面でやらかすの相変わらずとか…
ホント俺使えんわぁ…。これはもうソレっぽいことやれるだけやりきって…
うん……俺もう逃げる。ってかもう逃げた。遠まわしの謝罪文残したから、
後はもう…野となれ山となれ……そんな訳で頭を冷やすのも兼ねて…
村に帰った後日の暇な時間に北の雪山で無心に一人雪像祭りです。
じゃけんバケモノモードのパワーコントロール特訓しましょうねー。
「………うーん…この…!」
体が反応クッソ微妙だった反動なのか…俺がバケモノモードで作った雪像は
今までに出会った美人の裸婦雪像オンリーでした。作ってるときは
ちょっと興奮してた感あったのに…なんで完成したらヘタるのかな…?
「…だったら…!」
帰ってから2日としないうちに…どうやって教えてないはずの俺の村に
美少女ゴブ姉妹+美魔女ゴブ母の親子が色々とお話やら手土産やらで
アルノが「あぁんまりだぁ!!」って泣き叫ぶことになったが、
結果としてクロードの泥棒野良犬(最大級主観の一方通行)に
アルノの計画とは違う暗黒体験をさせてやれたのにはスッキリしたが…
その代わりに俺の妹天使チャムが口を利いてくれなくなったんだよね…
お前相手に色々される分には普通に心に響いてたから…ははは…
一番大切なものは失ってから初めて気づくって…もうおなかいっぱいなんだけど。
俺の心のマトモな部分がオワコンになっちゃう…俺のオワコン壊れちゃーう…!
ということで俺は禁忌を犯しました。義妹だけど、いや義妹が故に
一番危ないって話の冥府魔道を垣間見る行為…作っちまったんだ…妹天使像を…
「なのに完成したら一気に冷めるってどんだけぇ!?」
全力ジャンプで山肌の雪を雪像諸共吹っ飛ばした。あまつさえ周囲一帯を
あの時のゲロビームで整地しちゃったわ。北の雪山の一角がただの岩山になった。
「俺もう頭おかしいよ…?」
冗談じゃねえよ。でもどうせならこの心の内にあるチリつきも消えろよいっそ…
いや、ダメだ…それじゃ余計にバケモノ100%コンプコースじゃん…。
そのチリつきを健全な男子のソレに戻すための特訓だろう…?
「うわーお…! マジで×××で○○の雪だるまがwwwひどいwww」
「ファッ!?」
一瞬チャムのような雰囲気の愛らしい声だと思ったが…即座にゾワつく
危険ワードを呼吸するようにぶっちゃけてきやがったナニカが…?!
「おっす! あたいシノ! 冷気神霊やってんゾ! よろち×び~!」
「あああああああああああッ!?」
―シュリン!
「ぐぎゃおおおおおおーッ!?」
見た目は純粋無垢そうな見た目の…氷雪妖精? がそこに居たのだが、
こいつ…いきなり今では凄くゾワゾワするNGコード近似ワードで
オヤジギャグをキメやがったので思わず背中から出したバケモノワームのムチで
全力で叩き落とそうとして勢い余って真っ二つに…うわ…ごめん…!!
「何すんのよこの○○○野郎!! あたいを×××しようなんて百マ××う年はy
「ひゃああああああああッ!?」
―ズバチュン!!
「ぬわーーーーーッ!?」
俺の全力攻撃を食らって真っ二つにしたはずの妖精がまた現れたので
今度は「挽肉になれ!」と念じつつ叩き落して爆散させt
「ちょっと! そんな△△△とかこんな幼女姿のあたいに×××って良いどky」
「ヒカリニナレエエエエエエエエ!!!」
―ギョオオオオオオオオオオオオオン!!!
「そんんんなバァかぬわぁあああああああああああンア―ッ! ア゛ッ?!」
地上に被害が及ばぬようにヤツが上から来たのを確認して概ね全力の
ゲロビームメガバースト版だ…今度こそ消し飛んだか…!!?
「こ…この…! ペd…鬼畜生めぇ…!」
「き、貴様ァ…!? な、何故そこにッ!?」
い、いつの間にか俺の懐に張り付いて…?!
ギロリとジト目で見上げてくる偽幼女妖精が…!?
「クックック…あーっはっはっは! 決めたゾ! あたいはアンタと契約する!」
「!? やめろおおおおおおおおおおおっ!?」
この妖精の姿をした変態ワード連呼クソボケは…!?
何を言っているのかは分からんが!? 何を言いたいのかは分かるッ!?
くっそおおおおおお!? 今俺とコイツが何かで繋がっちまったよド畜生!!
こんな奴にまとわりつかれたら俺の心がマジで元の人間から
マッハでかけ離れそうなんだよ?!
「ひゃーっはっはっは!! これでもうアンタはあたいを殺しきれないね!!
覚悟しなこのフニャチぶべべべべべらあべし!?」
あれ、秘孔的なヤツは普通に効くじゃん? ホッ…って安心できねえ!?
「ほほう…? そんなに義妹メsうべし?! いもーとにkばべし!?
とにかくそのチャムって子がアンタのコアなのね? フヒヒ…!
終わらせてやるよォお前の希望を永久になぁ!? あれ?! なん…声が…?!
そんな…何故あたいが被支配側にッ!? 折角あたいの同族調教をしででで?!」
「いい加減にそのアホお口を閉じろ隠れデコ助ぇ!! テメーの言動はチャムに
最悪影響しか与えなさそうなんだよ!!?」
「あれ…!? え、まってちょっとなんで勝手にレビテーション!?
あたいの自力飛行ががががががががっ!?」
「のっぴきならない精神ダメージを食らっても貴様ごときアホ妖精を片付けるのは
わけはないぞ!!!」
「エロースぅううううううううううううう!?」
ーチュドオオオオオオオオオン…!!!
ダメだ…! まるでヤツとのクソチェインが解除された気がしねえ!?
…クソが弱り目祟り目泣き面に蜂踏んだり蹴ったり御難続きの災難続きクソが!
次回も次回でヤベーやつらが出る予定なんだけど…ハハ…笑えよ、ハクーシ




