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古代技術と爆炎の三流魔道士  作者: Uノ宮
入学編
21/62

挑戦状

 どうやら冗談ではないようだ。

「さあ、早く」

目の前の女子部員は手を広げて俺の攻撃を待っている。多分避けるだろうが、それでも抵抗はある。

「いいんだな?」

彼女が頷いたので、覚悟を決めて魔法を放った。

「ああっ!」

反応はしていたが、直撃……

彼女は飛ばされ、周りは呆然としていた。


俺はすぐに駆け寄った。

「大丈夫か?」

当てておいてなんだが、心配になる。

「速いです。それに、痛いですね……」

「当たり前だ」

大丈夫じゃないのは頭の方かもしれない。


「何がしたかったんだ」

「あなたの覚悟を確かめました」

その覚悟は本物でしたと、丁寧に礼をしてからコートを出ていった。


かなり変な奴だ。部長に注意を受けている。


 二人目からは常識人が続き、無事に一セット目が終了した。


 休憩時間。動きの確認をしているが、どうも部員たちからの目線が気になる。

ちなみに、さっきの変人が例の一年だったようで、痛みが引かないのか、遠くから俺を睨んでいる。


彼女は俺が練習相手として相応しいかを確かめたかったらしい。根が真面目なのはわかったが、ほかに方法はなかったのかとは思う。



 二セット目も大盛況だった。女子は練習が男子優先であるために、特に爆炎系魔法に触れる機会が少ないのだという。


頭のおかしなあいつも、このセットは普通だった。


 このまま無事に終わるのかと思っていた、三セット目の最後の一人。部長だ。


「この後、自主練をするそうですね」

魔法を受けながら話すとは、さすがとしか言えない。

「私もご一緒してよろしいでしょうか」

「ご自由に」

男子の部長にも聞かれたが、元々はそちらが自由に使えるのだから、ご自由にとしか言いようがない。


 部員の指導で自身はあまり練習できないらしい。


 三セット目が終了。男子と合わせて計五セットを終えた。


 片付けを手伝い、いよいよ俺の時間だ。

時刻は18時半。20時に完全下校だから、練習時間は十分だ。

 男子部長は俺に気を使って、部長どうしで練習してくれそうだ。


 今朝の反省を続ける。

まず、一戦目の反省点は後方への回避の着地が失敗したことだ。そこから後手に回ってしまった。


「フレア!」

もう一度、同じく後方に跳ぶ。ここで相手の動きを見なければならない。


今朝は真っ向から撃って来たから左右どちらでもよかったのに、心理干渉の影響で俺は迷った。その時点で勝敗は喫していた。


 二戦目は手数不足だったからどうしようもない。三戦目は後一歩だったが、こちらの迷いで逆転負け。心理干渉に慣れるしかない。


そこまでの反省を終えたところに、部長が来た。

「一人で寂しくないのか?」

「いえ、別に」

むしろ一人の方が自分のペースで練習できるし、人とやるより楽でいい。

「人とやりたいと思わないのか?」

この人、本当は自分が戦いたいだけだ。目を逸らして誤魔化そうとしているのが、少し可愛らしい。


まあ、後輩にそういうのを頼むのは勇気がいるだろうし、ここはこちらが折れるべきか。

「いや、そろそろ一人も飽きて来た頃ですね」

「そうか、なら私が相手をしてやろうか?」

目を見開いてこちらを見た。嬉しそうだな。

「お願いします。形式はどうしますか?」

「えっと……んー、どうしようかな……君はどうしたい……?」

この人、部内の男子にモテてるだろうな。


 何でもいいと答えた結果、魔術×格闘の異種戦闘となった。

こちらは魔法で留めを刺すのは禁止で、動けなくなれったら負けだ。

それに対して向こうは、間合いに入られたら負けだ。


よく考えたら、こちらが圧倒的に不利だ。



 両者がコートに入り、対峙した。


『始め』


 弟への鬱憤を、ほんの少し晴らさせてもらう。


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