やっぱり惚れるわ
この笑顔を一番俺は……俺達は、見たくなかった………。
「さて、私はもうこの世には居ない存在なのですのでそろそろ眠りましょうかね。その本は大事に扱って下さい。私にとっても大切なものですから。」
ああ……何故君はそんなに強いんだ……。
「なぁ最後に一つだけ……一つだけ質問してもよろしいかな。」
聞かないと……伝えないと
「最初に出会った俺のこと……す…好き……だったのか?。」
そして唇に人差し指をたてながら君は言う。
「今さら口には出して言いませんよ強いて言えば◆◆◆◆◆◆。」
君の体が徐々に光りの泡に消えていく。
「じゃあ……唐突だけど頼まれた伝言を言うわ。差出人は最初の俺から、内容は………。」
聴いていた君は涙を流してまた……あの微笑みを向ける
「ありがとうございます……伝えてくれて……前の貴方は口下手過ぎます。」
「俺的にはそんなさっきの強がりな笑みよりも泣きながら憎まれ口を叩いているほうが素敵だよ。」
体のほとんどが光る泡となっていた。
「フフッほんと……同じ顔で同じ事を言うのですね。貴方がはじめてですよ。あの人と同じ口説き文句を………言ったの……わ…………。」
さよなら私達の望み、その未来に幸多からんことを。
「君にもね。俺は君達が勝ち取れなかった未来を手に入れてみせるよ、やりたかないけど。」
君の愛したこの世界を……。
そんなこんながあって地上に戻り行動を開始した。祠があった場所は俺が脱出した瞬間に崩落した。
はじめて本を使ってやる事はこんなんでも良いだろ。
「クラフト、ガーデン。」
ヨシッでけたで〜〜。
「さぁこっからは一人で頑張ってみますか。」
余談だがとある森の奥深くでは一年中雨や雪が降らず色とりどりの鮮やかな草花が形作る花園が在ると言う。その中心には大樹がそびえ、どこからか綺麗な歌声が聞こえてくるらしい。