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焦燥駅
振り返る懐かしい記憶
子どもの頃に駆けたあのグラウンド
土埃被って帰って
母に叱られたあの日
でも今じゃそれは遠く
何かに呆れるように毎日生きてる
隣町に連れて行かれる
それだけで心躍った
それがいつしか
仕事で憂鬱な駅に変わって
友達に会いたい
月曜日が楽しみだった頃
でも今じゃそれは陰鬱で
いつの間に変わってしまったのだろう
どの瞬間に大人になってしまったのだろう
大人はそれを誇らしく思うけど
時々子どもを羨ましがる
焦燥の中で生きてきて
そうして時々気付くんだ
余裕があるのはどっちなんだろう
仕事が早く終わって
日の沈む前の隣町
駅のホームに降り立って
もう一度子どもになってみた
でもそれは
着信音に掻き消された




