伝令
ぼくが図工室についた時には、すでに「内装系」の
メンバーはだいたいの店内のイメージを固めていた。
「お!小林、やっと起きたのか」
ぼくが入ったのに気付いたクラスメイトの平間が声をかけてきた。
「おっおぉ・・・」
ぼくは苦笑しながら返事をした。どうやらぼくが寝ていた
事はクラスの全員が知っているらしい。
(まぁ・・・そりゃそうか)
ぼくがとりあえず近くの椅子に座ろうとしたら、平間が
「まて」というように手を挙げる。
「ちょっとまった・・・。HR中に居眠りしてた小林には
プチ罰ゲームとして、「メニュー係」と「衣装係」のやつ達に、伝令
をしてきてもらおう・・・!」
「そのとおり!!」
平間の声に呼応して、とびらが勢いよく開くと同時に背後から声がした。
声で大体の予想は、ついているが一応後ろをふりむいて見ると・・・
「ハルトは薄情にもせっかく!起きるのを待っていた
オレを無視し、オレを置いて一人でさっさと図工室に行きやがった!」
たけるは『せっかく』という所をやけに強調して一息で
話し終えると、一度息を吸って勝ちほこったような笑みを浮かべて
「まぁ、そのことは水に流すとして・・・とにかくHR中に寝てた
ハルトは伝令に行くべきだ!」
そう言うと、近くのイスに座るふりをして、さりげなく
オレの足をふみつけた。
(なにが「水に流す」だよ。怒ってるじゃないか・・・!!)
ぼくは大きくため息をついて、何を伝えに行くのか聞いた。




