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もしもあの時  作者: みかん
2/10

君という人物

あの時聞いた歌 不思議とまだ覚えている

あの日ぼくが屋上で聞いた歌・・・

「ちぃーっす!ハルト、宿題写させてぇ~」

「・・・」

まだあまり人がいない教室にはいったぼくを待ち構えていたのは

ぼくの友人、橋本 たけるだった。

ぼくは一度大きくため息をつき、笑顔で手を広げているたけるを

ジロリと見た。

「お前なぁ・・・。ぼくばっかりに借りようとするなよな。

つーか、自分でしろ!」

「まぁーまぁー、そうカタくなるなよハルちゃん♪」

強引にかたを組んでくるたけるを「気持ち悪い呼び方をするな!}よ

突き放し、席に着く。

カバンを開けながら「教科は?」と聞くとシャーペンとノートを持って

ぼくの席の隣に座ったたけるは「英語。今日あるんだ」と

答えた。

「まぁ、こんな奴だけど根は良い奴だし、なんか憎めないんだよな)

必死にノートに英訳を写すたけるを見てまた小さくため息をついた。

そのとき___

ガラガラッ

教室の扉が勢いよく開けられた。

「あっ・・・」

ぼくは教室の入り口を見てハッとした。

僕が近寄りがたいと思っている女子

桜木さくらぎ 愛美まなみだった。

彼女はスタスタと窓際の自分の席に座った。

桜木愛美は半年前ー高校1年生になったばかりの時にこの学校にきた。

別に苦手だと感じているのはぼくだけではなく、むしろクラスの全員が

そう感じているらしい。

問題は性格。特に誰とも関わろうとせず、いつも1人でボーっと

したり、ノートに何か必死に書いていたりしている所がブキミらしい。

さらに背中にかかるぐらいの長さの茶髪に白い肌。

長い手足に整っているがあまり愛想の良くない顔立ち。

誰もが少しは「きれい」と思うであろう彼女の容姿はクラスで孤立するワケに入っていた。


(あ・・・)

僕がついジッよ見つめていたせいか、彼女はぼくのほうをジロリと見た。

ぼくはとっさに視線をノートに移す。

「こえーよなぁ、桜木って」

たけるが僕に耳打ちをする。さらに

「なぁ、知ってるか?また桜木が他校の奴らと夜つるんでたらしいぜ?

ほぼ毎日。よくやるよなぁ・・・。」

と、どこで手に入れたのか分からない情報をぼくに言った。ぼくは

「知らねぇ・・・」と言ってまたチラリと彼女をみた。

(多分こういう噂がまわっているから桜木って馴染めないんじゃ

ないか?)

そんな事を思いながら。


「ふぁぁぁ・・・zz」

(眠い・・・ハンパなく眠い・・・)

今日は絶好の秋晴れで風が気持ちいい。その上、昼食もとって満腹だ。

(よし、屋上で寝よう・・!)

5限目に遅れるのを覚悟の上でぼくは昼寝をしようと決めた。

ぼくが眠い頭でボーっと屋上に行く階段を上っていると

「あぁ、目の前に映る____」

不意に何か耳に流れる。

(これは・・・歌?)

とてもきれいですずやかな声。周りがうるさいせいか本当に、

本当にわずかにしか聞こえない声。

(気のせい・・・?でも確かに聞こえる・・・)

ぼくはまるでその声に引き寄せられるかのように階段を上がった。

階段を上がればあがるほど歌声が大きくなる事から、歌っている

人物は屋上にいると確信した。

夢中で階段を上がっているとついに屋上入る扉の前についた。

声は・・・女子。しかも、どこかで聞いた事がある気もする。

(いったい誰が・・・!)

ぼくは思い切ってドアを開けた。そこには、秋風になびく茶色く長い髪。

ぼくは息を呑んだ。

(もしかして・・・!)

そう。そこはぼくのクラスメイト

桜木愛美がいた。

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