ゆめでみたもの。
幼馴染と親友。そして私。
いつも一緒だった。いつも一緒にいた。
でも、いつしか幼馴染が女の子だったってことに気付いたとき、私の中で何かが変わった。
ずっと好きだった。ずっと一緒にいたいと思った。
でも、幼馴染は私の告白に答えてはくれなかった。
ずっと好きだったのに。ずっと一緒にいたかったのに。
幼馴染は親友を選んだ。
いつも一緒にいて、いつも隣にいた親友を。
手を繋いで、ふたりは私の前から去っていく。
その背中を見つめながら、私は言う。
「ずっと好きだったのに」
あれ、と思う。
そんなこと言って何になるんだろう。もう幼馴染は親友のものなのに。
何をしても、もう覆らないのに。どうして無駄なことを言うのだろう。
そして、気付く。これは夢なんだと。
+ + +
朝起きたら、やるせない気持ちでいっぱいだった。
幼馴染は確かにいる。でも親友役のあいつはクラスで一番の嫌われ者。
幼馴染を取られたとか、幼馴染にふられたとか、そんなことじゃない。
私が一番やるせないのは、なんであいつが親友役だったかということだ。
夢って予想だにしない人が突然出てくるよねって話。それだけ。
ちなみにこれはマジで見た夢。
起きた瞬間、なんでと突っ込んだ。
そして、この夢のあと振られたショックで寝込んだのは秘密です。