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どうしてコマドリは泣いているの? ②

また彼女に会えるだろうか。

気がつけばコマドリの事ばかりを考えてしまう。そんな日が続いた。


死神はまた来た。だがそれはコマドリではなかった。

「アレクレイド・ハンネス。死神の目を返して欲しいのだけど」

死神というよりは悪魔のような成りをした女だった。死神の元締めをしているという。


「それは人が持つものじゃないのよ。まぁそもそも死神を消滅させるというのが有り得ないんだけどね。人手不足なのに減らして貰っちゃ困るのよね」

知った事か。奪われる方が悪いのだ。そんな考えを巡らせていると女と目が合った。


「お前の瞳は歪んでいて美しいわね。くり抜いて飾って置きたいわ。良い死神になれそうな目をしている。……コマドリとは正反対」

彼女のコードネームにピクリと反応する。

「あの子はどうして死神をしているの? 罪がどうとか言っていたけど……」


「まったく。ターゲットにまで喋ってしまって……だから人手がいつまでも足りないのよ」

ブツブツと他の仕事の愚痴もひと通り呟いてから、こほんと咳払いをする。


「……死神はね。生前の罪を償う者がやらされるのよ。悪人には死んでからも働いて貰わないと。何にも楽しくないお仕事ですもの」

「あの子が悪人?」

少年という歳のアレクレイドだが、その身のうえから悪意に晒された経験は少なくない。だがコマドリにはそう言った汚い感情は何も感じなかった。


「コマドリ自体は人畜無害よ。だってあの子は両親が行った死霊魔法の呪いを受けているだけですもの」

聴けば彼女の両親が彼女の為に行った魔法。その罪を償う為に女に使役されているのだという。


「ふぅん。あの子も可哀想な子なんだ。だったら俺が慰めてあげなくちゃ」

周りから呪いのように掛けられる、可哀想という言葉を始めて他の人物に使う。

胸が軽やかに踊って、なるほど心地よいものなのだと納得する。


「話聞いてた? 死神の目を返して、お前は死んでくれればいいのよ」

「はっ? 嫌だよ。そうしたら、もうあの子に会えないじゃないか」

その後も死神の目を返せと迫る女を死霊魔法で追い払う。


次にあの子に会ったらなんて声を掛けようかと再会を待ち侘びて。どうやったら仲良くなれるだろうかという考えを巡らせる。

人生でこれほど誰かに夢中になったのは初めてだった。

とりあえずアップ速度を早めて上げられたらなと思ってます。

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