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苦くない珈琲が飲みたい  作者: 夢呂
【第五章】多治大輔目線
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「おやすみなさい。また明日」

俺が「おやすみ」と送ったから、彼女もそう返してきた。そう返すように仕向けたのだ。


携帯を部屋の中心にあるローテーブルに置き、フーッと深く息を吐いて脱力しながら突っ伏した。


(何やってるんだ、俺は…)


自分がしていることが、自分でも良く分からなくなっていた。


「また、明日…って」


何のために避けてきたんだ。

連絡先を交換してからカフェオレは違う店で買うようにしていたし、lineも徐々に返す回数を減らした。


『お休みは土日ですか?』


彼女から最後に来たのは、そんな質問だった。

それを目にした時、俺はもしかしたら休みの日に会おうとか誘われるんじゃないかと、その質問に答えることを躊躇った。



結局あの子に関わって、中途半端に接して…―ー。


(どうすんだよ、これ―ー――)


あの子の為に、キッパリ断るべきだった。

あの子の為に、連絡なんて返すべきじゃなかった。lineを“ブロック”することだって、出来たはずなんだ。


それなのに――――…

「多治さん、生きてますか?」


全くふざけた内容だ。


――――…だけどなぜだろう。


あの子が不安そうにしていると、文面から感じてしまった。



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