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苦くない珈琲が飲みたい  作者: 夢呂
【第四章】優木梨花目線
15/20

「お休みは土日ですか?」


3日前に送ったlineは、“既読”になったまま。

何度見ても、多治さんからの返信は来ない。


(やーっぱ、避けられてるのかな―…)

夕方、自分の部屋で寛ぎながら、私は何度も携帯電話を見てしまう。



「多治さん、生きてますか?」

そんなふざけた文面を送ってみる。

送ってから、“既読”になるのを見たくて何度も携帯電話をチェックしてしまう。


(なにやってるんだろうなー、私…)


生きてますか?って、生きてるに決まってるし。

なんなら“生きてるに決まってるし”って、返信来ないかな。

っていうか、何でも良いから返信、来ないかな…。





お風呂上がりに、すぐに携帯電話を見ると、既読マークがついていた。


(あ!いつ見てくれたんだろう?)


ちょうど今だと思いたい。そしたらまだ返信が来ていないのも仕方ないと思えるから。


“既読”がついて嬉しい。でも返信は来ないのかもしれないと思うとすごく寂しい。


「はぁ…」

カタンと携帯電話を机に置き、

明日の教科書の準備をし始めたところで、ピロンピロンとlineの着信音が連続して鳴った。

私はドキドキしながらすぐに携帯電話を手に取る。


「生きてるに決まってるだろ?」

しばらくして、多治さんからそんな返信が届いた。

可愛いウサギが怒っているスタンプ付きだ。


(多治さんから、返信来たーっ!)


それだけで嬉しくて、胸が熱くなった。

胸が熱くなりすぎて、感極まって涙まで出てきた。


こんな気持ちは初めて。

私をこんな気持ちにさせるのは、多治さんだけだから…――――。

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