第二章 孤児院
秋が過ぎようとする中で、外はすでに白い息が出る。 雄治がいる駐車場は、車が三台固まってポツリと止まっている。多分、この病院のものであろう。 雄治は封筒と地図を持ち直すと、駐車場の出口へ向かって歩き出した。 そこまで行くまで、辺りを見回しながら歩いていると、駐車場を囲むようにして木が立っているのに気がついた。その木々には紅葉がかろうじて残っていた。しかし風が吹くと、残った葉の色が太陽によって鮮やかに見えた。そして空を明るくした。 雄治は車の免許を持っているが、車を持っていない。しかもバスや電車はお金がかかるからいつも乗らない。だから目的地までは常に歩きか自転車で行く。しかしバスから行くとしても、この病院から徒歩三十分くらいのところに停車場があり、駅まではなんと一時間半もかかるのだ。 出口に近づくにつれて、だんだん雄治の目に光が入り込んできた。 駐車場の出口に着くと、一度後ろを振り返った。そして芳江のいる病室の窓を見た。その窓を見ると、芳江がこっちを見て、微笑みながら手を振っているように見えた。 昨日の雨でぬれた道は、太陽に照らされて、きらきらと輝いていた。まるで宝石が敷き詰められたじゅうたんのようだ。 ふと天を仰ぐと、空には太陽が高いところまで昇っていた。その太陽は眩しく、雲を照らしていた。また、雲は太陽を避けるように風に揺られて動いた。 それを見た雄治は、気分をよくした。この世には自分がいる、そう確信したのだ。当たり前のことなのだが、やっと今の自分が何をすべきなのかが分かったような気がした。重かった足取りも軽くなったような気がする。足取りが軽いまま、雄治は大きく一歩を踏み出した。 病院の敷地内から一歩を踏み出すと、まるで別世界のようであった。
雄治はポケットから地図を取り出して目的地を探そうとしたが、その手間は省けた。なんとその地図は目的地を中心とした地図で、しかも目的地には親切に赤いペンで囲ってあり、病院は青く囲ってあったからだ。 「何だ…孤児…院?こんなのあったっけ」 それは目的地への場所であった。しかしその場所は今までに行ったこともないところであったので、少し不安だった。
いきなり雄治は思い立ったように辺りを見回した。電話したほうがいいかな。そう思ったのだ。
雄治は近くにある公衆電話を見つけ、中へ駆け込んだ。
しかし駆け込んだまではよかったが、電話番号が分からない。あたふたとしているとき、ふと地図の裏を見た。そこには赤い字で電話番号が書かれてあった。そして電話番号を不器用な手つきで次々と押されていった。
電話のコールが長々と鳴り響いた。
「もしもし」
電話の向こうから快活な女性の声が聞こえる。雄治はすぐさま返事をした。
「もしもし、私は古葉というものですが、そちらは孤児院の職…」
「ああ、話は聞いていますよ。あなたも色々と大変ですね」
「はぁ」
少し沈んできた。医師のイメージが段々崩れてきた。
「別に今日でなくても、後日でも構いませんでしたのに」
「いや、一度顔を合わせたほうがいいかなーなんて…はははは」
「あっ、そうでしたの。でも宮内さんから電話がきましたから。知っていましたか?」
「いえ、知りませんでした」
知らないことが二つ重なった。古葉は続ける。
「それでも構いません。今からそちらに行っても構いませんか?」
「ええ、構いませんが…」
「あっ、じゃあ宜しくお願いします」
「ああ、はい分かりました」
「ところで、お名前は?」
「あっ、すいません、申し遅れました、私、庄野と申します」
庄野…昔、どこかで聞いたことがある名前だ。雄治の脳裏には、昔懐かしい画像がよぎった。
「庄野さんですか、分かりました。ありがとうございます。また後ほど」
「では、後ほど」
そして電話を切った。少し強情過ぎたかな、と古葉は反省した。少々後悔しながらも、雄治は早速病院から孤児院への道順を調べた。その場所は国道沿いのコンビニの近くであった。 雄治の住んでいるアパートの全く逆に位置していて、少し不安になった。しかしその反面、雄治にとってはこの町の反対に行くことはなかったので、今まで見たことのない風景がどんな風景なのかを楽しみにしていた。
そしてどこまでも続きそうな道を、大きく一歩を踏み出した。
車が脇を走っていく。そのスピードは明らかに制限速度を破られているのが分かる。
左には田んぼ、右には大きな通りがある。それをはさんだ向こう側は小さな店舗や昔を思い出すような家が立ち並んでいる。
この辺りまでは自転車で来たことがある。芳江に使いを言い渡されたときを思い出した。
しかし、あのT路より先は行ったことがない。
どんな世界が待ち受けているのかと思うだけで、雄治は心を躍らせた。
しばらく歩くと、土手を挟んで、勢いのいい川が流れていた。この川は多分、利根川だろう。
この推測は自信があった。地図を取り出し、この辺りを探した。川の名前が分かったとき、思わずにやっとした。
田んぼ道を抜けると、建物が多くなってきた。すると同時に先程より車も多くなってきた。道も細くなってきて、より一層危なくなった。
そして雄治はこの場所でもう一度地図を見た。
「ええと…ああ、あそこか」
雄治は地図を照らし合わせて、前方の左側の橋を見た。その橋は地図と一致する。
雄治は橋の近くまで辺りの景色を楽しみながら歩いた。風は川と流れていく。そして風は雄治を川の中へ誘い込むように吹いた。
橋を渡っていると、橋を駆け抜ける風は意外と強く、足をふらつかせた。時々前方の小山から、こちらに向かって枯葉が散ると、すぐに風に飲みこまれて、優雅に空へ舞っていった。そして光へと吸い込まれた。二匹の小さい鳥が、その後を追っていった。そして前方の小山を見ると、太陽に照らされた葉がきれいに七色に光っているように見えた。風が笑うと、木も笑うように返事をする。
対岸に来ると、ついに来たことがない土地に足を踏み入れた。そのとき、何かが背中を押したような気がした。
太陽がもうあんな高い所にある。
その時、雄治はコンクリートで固められた崖の脇を歩いていた。コンクリートの崖を見て少し不安になった。そして崖を見まいと今度は車道のほうを見ると、さらに不安は大きくなった。そこには血を流さない猫が横たわっていた。そして車はその猫をまたいで急カーブをものすごいスピードで曲がっていった。
それを見た雄治は思わず息を飲んだ。
そしてその歩道を足早に歩くのであった。ただ、早くその場を離れるように努めるだけであった。
この辺の家は百メートル間隔に離れて建っている。もしかしたら二百メートル以上は離れているかもしれない。いかにも田舎道を漂わせる畑や建物の少なさがその証拠だ。時々コンビニがあると思ったら、その先には何もない。その前に学校とコンビニがあるだけだった。雄治はそんな道をのんびりと歩いていた。そしてその先は何もない。このまま延々と続きそうであった。 交差点を渡り、さらに道に沿って直進する。
そして全く人通りがなく、車も通らない場所に来てしまった。心配になった雄治は、また地図を取り出した。
ああ、あの道を左に曲がるのか。そう思うと、雄治は地図と対比させて、前方の左にある道を見た。歩くのにそれほど遠くない道であった。
その道の前まで来ると、その道は意外と急な道で、登るのに苦労しそうだった。両サイドには青々とした植物が立っていた。その間には青い空が細長く広がっていて、その先には池のように丸く広がっている。そこに二羽の鳥が戯れ、泳いでいた。そしてそこには、なぜか懐かしい匂いが漂った。太陽も雲に笑いかける。歩くのが楽しくなってきた。
しかしいざ歩くというと、やはり一歩一歩が重かった。その短い距離でも、十分に足に応える。登山でもするような足運びであった。
そしてやっとのことで、ひらけた所に出ることができた。そこには一人の女性が箒で落ち葉を掃いていた。彼女が庄野であろうか。
「すみません、先程電話した古葉と申しますが、あなたが庄野さんでしょうか」
女性はこちらに気付いてこちらを見た。若々しい顔つきで、まだ二十代だと思われる。その体には、黄色いエプロンを身にまとっていた。
「はい、そうですが…」
彼女は少し不思議そうにこちらを見た。
「失礼ですが、どこかお会いしたような気がするのですが…」
そういえばどこか遠い昔にあった憶えがある。誰であろうか。庄野ははっとしたような顔をした。そして興奮するように質問をした。
「もしかして、雄治くん?」
どこかで聞いたことがある発音、響き、そして優しさ。しみじみと耳にしみる。そして雄治は思い出した。
「もしかして庄野…葵さん?」
「はい」
彼女は笑ってそう言った。彼女は小学生以来の旧友である。
「久しぶりだね、何年振りだろう」
「ああ、そうだな。本当に…懐かしいな」
「ふふ、すっかりおじさんになったね…会えて嬉しいよ」
彼女はほころんだ。
「俺もだよ…」
二人はしばらく沈黙した。そして雄治が葵に話しかけた。
「で、何してるの…こんなところで」
葵はびっくりした表情をした。
「そこから入る、普通。相変わらず、話すのだけは苦手みたいだね」
そう言うと、突然笑い出した。少し恥ずかしくなった雄治は、別の話題を探したが、見つかるはずがなかった。そして葵が切り出した。
「何してるって、ここで仕事」
「えっ、ここで。ずいぶん昔と変わったな。昔は『私は看護婦になるんだ』とか言ってたのにな」
今度は雄治がからかった。
「そんなこと無いわよ。人の面倒を見る面では一緒だもん」
葵は頬を膨らませた。すると、一人の女の子が玄関から出てきて、葵に走り寄った。
「せんせい、まことのやつ、また、やっちゃったよ」
息を荒くしながら、途切れ途切れに言う姿がかわいい。そしてこちらを見ると、葵のエプロンにしがみついて言う。
「せんせい、このひとだーれー?」
「この人は私の友達よ。さ、中に入ってなさい、すぐに行くから」
女の子は家の中へ走っていって、わぁーと叫ぶ。そして葵と雄治はその姿を見届け、葵はこちらを見る。
「ところで雄治君、何か用?」
話を忘れてしまったのか、うきうきしたように聞いた。そして気づいたように、はっとしたような顔をした。
「ゴメン…さぁ、入って」
葵はひどく落ち込んだように、とぼとぼと玄関に向かった。そしてその後に雄治が続く。しかし、雄治は葵の近くに歩み寄り、肩をポンとたたく。
「ま、気にするな」
葵の顔が風に軽く揺られた。
暗い板張りの廊下を歩くと、ひとつの交差点にぶつかる。葵が先行して歩くと、二人の男の子と、さっきの女の子が目の前を横切った。どうやら追いかけっこをしているようだ。そして走っている二人に気づいた葵が注意する。しかし子供たちは笑いながら注意を聞き流す。やれやれ、とした顔をして葵の顔はやつれた。そして葵は再び歩を進めると、その後を雄治が追う。縁側を通り、ひとつの部屋に通された。
「雄治君、ここで待ってて」
そう言い残して、すぐに来た道を戻った。多分さっきの女の子が言っていた、まこと君のことだろう。
雄治は辺りを見回す。基本的な六畳間の和室である。しかし障子は穴が開いていたり、破かれたりと、悲惨なことになっていた。左には立派な掛け軸が掛かってあり、雄治はそれを見ながら座布団の上であぐらにして、手を机の上に置く。
「はぁ」
一段落したように息を吐く。突然に外から視線を感じた。障子のほうを見ると、穴から目玉がこちらを覗いていた。そして目が合うと、目玉はすぐに消えて、変わりにどたどたと足音だけが残った。
また部屋の観察をする。壁がはげていて、柱がぼろぼろだ。そして天井はというと、何もなかった。
そしてしばらく天井をぼんやり見つめていると、障子が開いた。
「何か飲む?」
それは葵だった。
「ああ、ありがと。何でもいいよ」
葵はまたもとの道を引き返した。すると玄関のほうから音がした。
「ただいま」
その声に反応した子供たちがその声に集まった。
「お帰りなさい、院長先生」
「いい子にしていたかな」
そう言うと、歩みは台所に向かう。どうやら食料を買ってきたらしい。そして葵が話しかけた。すると足音はすぐにこちらに向かって近づいてきた。雄治の心臓は、ずんずんと高鳴り始めた。そして座りなおす。足は障子の前で止まった。
「失礼します」
優しく、柔らかい、女性の声が耳に入った。その女性はなんというのか、よくいる世話好きの人に見えた。そしてなんといっても、どことなく芳江に似ていた。
「あなたが古葉さんね。私はここの院長の鎌塚です。宜しく願いします」
鎌塚は軽くお辞儀をした。雄治は彼女のほうに体を向けた。
「こちらこそ、お願いします」
雄治も軽くお辞儀をする。彼女は雄治の逆に座る。雄治ははっと気付いて、すぐに紹介状を差し出した。
「これが紹介状です」
「ああ、分かりました。確かに受け取りました」
彼女は微笑みながら封筒を受け取る。そして一枚の四つ折りされた紙を広げ、黙読し始めた。しばらくしないうちに、彼女はこちらを見た。
「分かりました。なるべく、ご希望通りに添えさせていただきます。昨日生まれたお子さんなので、こちらに来るのが…来週だと思いますので、こちらから連絡を…」
その時、縁側から声がした。
「失礼します」
葵が障子を開けて入ってきた。そして二人の前にお茶を置いた。白い湯気が煙のように立ち上る。
「失礼しました」
葵が出て行くと、鎌塚が胸からボールペンとメモを取って、住所、電話番号を書いた。そしてその紙とともに、一枚のメモ用紙とボールペンも一緒に渡した。
「そこに電話番号を書いてください、もし不都合でなければ住所もお願いします」
雄治は言われるとことを、すべて書いた。そしてその紙を鎌塚に渡すと、鎌塚はすぐに目を走らせた。
「はい、結構です。ありがとうございました」
鎌塚は軽く頭を下げた。それにつられて雄治も下げる。そして鎌塚が立とうとしたとき、ひとつのことを思いついた。
「あの、いくつか質問をいいですか」
「あ、はい、構いませんよ」
鎌塚は快く受け入れてくれたので、少し安心した。彼女はまた座って、話を聞く準備をした。
「で、質問とは」
「それはその養子についての家族関係です。普通だったら親戚に引き取られるのが普通じゃないですか」
鎌塚は少し考え込んだがすぐに顔を上げた。
「分かりました、お教えしましょう。私も朝に言われたことなので、あまり詳しくはないですが…」
鎌塚は座り直した。
「実はその子は、今、両親がいません。なぜなら…死んだからです、昨日と今日に。父親は病院に向かう途中にトラックにはねられました。運転手の話によると、豪雨の中、傘を差していたその男性がまったく見えなかったみたいで…相当視界が悪かったみたいで、赤信号にもかかわらず渡っていたそうです。多分、ほぼ目をつむっていた状態だったのでしょう。その上、雨音も凄かったみたいで、トラックが走ってくる音に気付かなかったのでしょう」
雄治は口を押さえたが、そんな雄治をよそに、鎌塚は話を続ける。
「母親の方は、もともと、ガンを携わっていたので…子供を産んだ五時間後に死んでしまったそうです。いつ死んでもおかしくない状態でしたのに、よく頑張りましたよね」
雄治の目からは、少しばかり、涙が溢れ出してきた。その場面を頭の中で鮮明に描いてしまったからだ。
「このその二人は一人っ子で、父親母親の親、一人ずつに先立たれ、兄弟もその死んだ方の方が一人いただけで、その人も今は…この世にはいません。その上その人達も年金暮らしなので、これ以上の負担がかけられないので…その上遠い親戚も今どこにいるかは不明で…だからあなたにお願いしたのです…これが私の知っているすべてです」
鎌塚は一口お茶を飲む。
しばらく時間が止まっているように、沈黙が漂った。
雄治の頭に色々な思いが駆け巡った。どんな思いで子供を産んだのか、その子供を引き取って、どのように育てればいいか。それ以前に、本当に自分なんかがその子供を育てていいのか、などなど。
考え込んでいるうちに、不意に障子が開いた。
「あの、お茶のお替わりはいかがでしょうか」
それは葵だった。
それを機に思った鎌塚は立ち上がった。
「では、古葉さん、後ほど連絡致しますので。また、後ほど」
鎌塚は明るく言った。そして障子を開け、葵の脇を通って、そのまま何も言わずに行ってしまった。
そして葵は、膝から下を地につけたまま雄治のもとへ手で自分を手繰り寄せた。
「雄治くん、どうだった」
その葵の声は心配そうであった。
「うん、大丈夫だよ」
雄治はなるべく明るく言おうとしたが、彼女は分かったのか、そう、と言って目をそらした。何故分かったのだろうか。後で気付いたのだが、雄治の頬には一筋の涙を流した痕があった。
「雄治くん、これからどうするの」
葵がお茶を片付けながら言った。
「そろそろ帰ろうかなって思ってる」
雄治はぼんやりしながら答える。
「あ、そう」
葵の声は悲しかった。そして葵は立って、障子を開けた。それに続いて雄治も立って、外に出た。
外はまだ明るかった。木の葉では、風の波が押し寄せて、ザーとざわめいた。
廊下を一列になって歩いていると、前方に一つのドアが見えた。
「葵さん、あそこって、トイレ?」
葵は振り向かずに、歩きながら言った。
「うん、そうよ」
「じゃ、借りるよ」
「どうぞ」
葵は角を曲がり、雄治はトイレのドアを開けた。
「じゃあ、元気でね。芳江に宜しく」
「いつからそんな間柄になったんだよ」
葵は玄関まで送ると言っていたが、結局、庭までついてきた。
二人は庭を横切りながら、世間話をした。最近の社会情勢や昔のこととか。しかしいつの間にか、庭を何回も往復していて、空は夕焼けに赤く染められていた。
「じゃあね、雄治くん」
帰りの一本道まで来ると、葵は悲しそうに言う。
「じゃあね、今日は色々とありがとう」
「えっ、いいよ、そんなの。私は私なりにやったんだから」
「そうだよな、これはお前の仕事だもんな」
「そうだよ。私だってここで社会的に貢献しているんだから」
「ははは」
雄治が笑った時、葵は微笑む。そして雄治は一度天を仰ぎ、葵に向き直った。
「じゃあ、改めて、またな」
その言葉を言ったとき、葵はまた同じ表情を見せた。
「うん…じゃあね、雄治…また…」
「ん?」
「何でもないよ、じゃあね」
葵の頬は、空に染められていた。何故だか知らないが、葵の心には雄治に対する不思議な親近感が生まれていた。
細い道を歩き、時々後ろを振り返ると、葵が元気よく手を振る。その姿を見るなり、雄治はすぐに前を向く。冷たい風が頬に当たると、風は砕けた。そして風の勢いは、段々と増してきた。
まるで風は、雄治を帰らせないようであった。




