厄介な部活勧誘に捕まったっぽい 4
前回のあらすじ
巫女服姿を写メに納めた。
【厄介な部活勧誘に捕まったっぽい 4】
人生何が起こるか分からない、とは誰がいった名言であろうか。全くその通りだと思う。
まさか高校一年生になって同級生の女子に草抜きをさせられるとは……。
その思いは桂木も一緒だったのか、隣でぶつぶつと愚痴りながら黙々と草を抜いては引きちぎって引きちぎって細切れにしてはバラまいている。
「時間かかるようなやり方すんなよ……」
「うるさい。そもそも何で俺らが必死こいて草抜きしてるってのにカスミはどっか行ってんだよ」
そう、命令を下した本人のカスミはというと、用事があるとかいってまた校舎へと戻っていったのだ。
大体部活中にカスミはいないきがするが、一体何をしているのだろうか。イライラする、というよりも何をしているのかが気になるといったところだ。
とにかくこの作業は心身共にこたえる作業だった。
「よぉーっす。頑張ってるかーい」
ダラダラと暗い雰囲気をまき散らして数分、俺たちのもとにダラーっとした声主、もとい顧問の宮本先生がやって来た。
今日も昨日と変わらない服装だ。手にはレジ袋を提げている。
「カスミから草抜き頑張ってると聞いてね? ちょっと差し入れでもしてやろうかという非常に先生らしい行動をとったわけよ。あぁっ、先生はどうしてこうも善人なのかっ!」
そんな自画自賛込みで言われても嬉しくないが、まぁ差し入れはありがたく受け取っておくとしよう。
「じゃあいただきます」
「俺も俺もー」
そう慌てるな、と先生はレジ袋から2本のペットボトルを取り出す。炭酸飲料だった。
じゃあ俺はこっちで、と桂木が炭酸飲料に伸ばした手が先生によって掴まれる。
「コレは先生の分。君達はもう一本のほうを分けて飲んでね」
「エェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!」
「おいおいカオル、先生だって自腹切ってるんだからそれくらいは我慢」
「あ、部費で買ったから。テヘ☆」
「ヒッデェェェェェェェェェェェェ!!」
似たもの同士は集まるというが、カスミ2号のような顧問がついては予算管理も安定しそうにない。
結局俺は桂木と安い炭酸飲料をチビチビと分け合って飲んだ。
「で、カスミは何をしてるんですか?」
草むしりも一段落し、部室で暇そうに携帯をいじっていた先生に俺は質問した。
「教えなーい」
「なんでですか」
「そのほうが面白そうだから。君達が知らなくてもいいことよ」
気になる。ものすごく気になってしまう。
先生を問いつめようと言葉を選んでいた俺に先生は言った。
「まぁサボってるわけじゃないから安心すればいいわ」
むぅ、これ以上は聞くな、ということか。
何か深い事情があるのかもしれない。俺はその話題はもうふれないことにした。
代わりに何か暇を潰そうと腰を上げた時、宮本先生は呟いた。
「まぁどうしても気になる、っていうなら明日の放課後こっそり後をつけてみればいいわ。
それで全て納得できるなら、ね」
? どういう意味だ?
桂木も同様に疑問を浮かべているようだが、結局その日はそれ以上の事は述べずに宮本先生は去っていった……。
人生何起こるか分からない、その通りだと思います。
私も、このサイトで小説を書くとは思っていませんでした。出会いってプライスレス。
カオル君の扱いがひどいような気がする人は、立派なカオル君ファンです。よかったですね!是非カオリちゃんと呼んであげましょう。キレます。
では次回、1章最後の話になります。
心の片隅で、ご期待ください。