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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第二章 TS賢者は魔法学校へ行くっ!
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理で斬らせて星を断つ


 今日は二学期が始まって最初の休日だ。


 気温も下がって絶好の冒険日和な日なので、私は『ちびっ子冒険者』制度を利用して街の外へと遊びに来ていた。


 そういえば説明してなかったけど、実は私たち学生は普通は街の外に出る事ができない。

 街の外には魔物が居るし、稀に盗賊とかも居るらしいので、余程の事が無いと出るのは禁止されている。


 例外として、他の街に行くため等の理由で学校に外出許可証を提出すれば外に出られる。


 ·····が、このシステムには穴がある。


 そう、ちびっ子冒険者になって依頼を受ければ外へ出る事ができるのだ。


 私はその穴を使って街の外へ遊びに来ていた。



「ほいっ、薬草の採取おわりっと」


 私は『瑞穂の里』で栽培して収穫した薬草をインベントリから取り出し、納品袋に入れて依頼を一瞬で終わらせてしまった。


 これだけで2500円貰えるのは楽でいいねぇ·····


「さてと、後は自由だし遊ぼっと!」


 今日の私はフル装備、伝説のパンツに天使の服、ラズワルドロッドに先丸柳刃包丁『星断』を装備しているから無敵だ。


 ちなみに、みんなは今日は付いてきてない。


 また今日もみんなは用事があるとか、行く気が無いとかで誰一人付いてこなかった。

 ウナちゃんの片割れでも連れて行こうと思ったけど断られたし·····


 ってわけで、私は鬱憤晴らしに街の外へ遊びに来たというワケだ。


「さーて、狩りまくるぞー!」



 私はなかよし組のみんなが居たら出来ない、飛翔魔法と『須臾(しゅゆ)』を併用した1人専用の超高速移動法で、森の中をとてつもない勢いで突き進んでいた。


「よっ、はっ、そりゃっ!」


 飛翔魔法は飛ぶためではなく、鬱蒼とした森の中で木を伝って移動する補助のために使っている。

 たぶん傍から見たら私は忍者に見えるだろう。


 まあ、私は今エルフに変装しているから忍者じゃなくてエルフと言った方が正しいんだけどね!


 そんな動きをしながら、私は森の中を探索して何か居ないか探していた。


「おっ?なんだありゃ」


 なんかあった。


 私は良さげな木の枝の上に止まり、『千里眼』を使って覗き見する。


 ·····焚き火、何かを調理した後、森にある素材で作られた粗末なテント、錆びた剣、そして集落を目指してやって来てる3匹のゴブリン。


 アレはゴブリンの集落か·····


 私は腰につけた包丁を鞘から抜き、戦闘モードに切り替える。

 魔法で殲滅するのもいいけど、今日は包丁で殲滅してしまおう。


 そして包丁を構え、集落目掛けて思い切りジャンプした。


 バギャッ!!


 先程まで乗っていた枝がキックした衝撃で折れてあまり速度が出なかったが問題ない、飛翔魔法で加速すれば良い。


 私の体は高速でゴブリンの元へ向かって行き·····


「斬ッ!!」


『·····!!』

『ごぶっ!?ぎゅぎっ』

『ぎゃぶっ』


 すれ違いざまに三体のゴブリンの首を掻き切り、地面に着地した。


「またつまらぬゴブリンを切ってしまった·····」


 さて、ゴブリン集落に生き残りはいるかな〜♪



 うん、ゴブリン集落じゃなかったわ。

 普通に冒険者が泊まった後だったわ。


 特にいい物も無かったので、私は引き続き森の中を飛び回っていた。


 すると·····


『GraaaaaaaaaaaAAAAAaaaaaAAAAAA!!!』


『VegyaaaaaaAAAAAAAAaaaaa!!』



 ッドオオオオオオォォォォオオオン!!



「んきゃっ!?」


 突然、地面が割れるんじゃないかってくらいの爆音が2度森に響き渡って、やってきた衝撃波で私はぶっ飛ばされて地面を転がった。


 ゴロゴロゴロゴロゴロ·····


 べちぃっ!!


「あいたっ!?」


 私はお腹を木に激突させてようやく止まった。


 うぅ·····

 ぽんぽんぺいん·····


 \ぐぎゅるるるるる·····/


 ってヤバい、今の衝撃でマジでぽんぽんぺいん(おなか痛い)だ。


「も、漏れ····· ぴみょっ!?」


 私はお腹に走る2つの鈍痛で苦しんで、急いで片方を解消しようとして地面に座った瞬間·····



 目の前に、体長50mはあろうかという巨大な翼を生やして強靭な鱗をもっている、生態系の頂点に立つ魔物が2体向き合い、睨み合っていた。



 ·····わあい、ドラゴンだー



 ってそれどころじゃない!

 さすがに人間は誰も居ないとはいえ、漏らすのは絶対に無理!!

 というかもう無理限界!!



 その日、私は世界初の『ドラゴンの喧嘩を鑑賞しながら『お花摘み』した女』になった。



 用事を済ませた私は、息を潜め遠くから赤と茶色のドラゴンのケンカを眺めていた。


『GyruaaaaaAAA!!!』


 ずごぉぉぉおおおおん!!!


『VaryaaaaaaaAAAA!!!』


 ベギベギャバキバキバキバキッ!!!


 わぁお、赤ドラゴンが茶ドラゴンの頭を殴りつけて、茶ドラゴンは仕返しに尻尾で攻撃してるぅ·····


 というか、アイツらが動く度に森がとんでもない勢いで壊れていってるんだけど·····


「ってやばい!」


 ついつい観戦に夢中になっていたら、茶ドラゴンの薙ぎ払いで丸太が私目掛けてぶっ飛んできやがった!


「『結界』っ!!」


 キュォォォオオオン!!


 せーふ·····

 当たる直前でなんとか結界を展開して、丸太の砲弾をガードできた·····


『VRuAaaaaaAaaaAAA!!!』


 バサッ!!


「んひゃぁああああっ!?!」


 と思ったら、次は茶ドラゴンが羽ばたいて空へと飛び上がった。

 そして赤ドラも飛んだので、また私は風圧でぶっ飛ばされて森の中を転がる羽目になった。



「アレはヤバいなぁ····· 『サンダーボルト・アヴェンジャー』で掃射したらなんとか····· いや、『マギ・レールガン』で一撃必殺を狙うか·····」


 私は上空でとんでもないバトルを繰り広げるドラゴンを眺めて、もし戦ったらどうなるのかを予測していた。


 今のところ、当たれば確実に倒せるけど当たる確率が低い、というのが私の予測の結果だ。


 ·····ぶっちゃけ『須臾』を全力でやれば楽々倒せるとは思うけど、それじゃつまんないからねっ☆


「おっ?茶ドラゴンが魔法を·····?」


 茶ドラゴンの魔力が急に高まり、口の先にとんでもない魔力の塊ができて、それが段々と高密度の岩石の塊になって?


『VaLGvAaaaaaaaaAAAA!!!!』


 おお!隕石みたいにして赤ドラに向けて撃った!


 ·····けど、赤ドラは普通に回避しちゃった。

 そして、二匹のドラゴンは取っ組み合いをしながら『霊峰』の方へと飛んでいってしまった。



 ·····ォォォオオオオオオオオッッッッ!!



 あれ?なんか、隕石こっち向かって来てない?



「·····やば」


 ドラゴンが放った隕石魔法、このままだと私に直撃するわ。


「うらぁぁぁぁアッ!!『サンダーボルト・アヴェンジャー』ッ!!!」


 ヴァァァァアアアアァァァァァアアアアッ!!!


 私は超破壊力の魔法『サンダーボルト・アヴェンジャー』を貫通ではなく破壊力に特化した弾丸でぶっぱなす·····


 ギャリリリリリリリリリリリリリリリィッ!!


「弾かれたっ!?」


 私の放った弾丸は全て弾かれた。


「くそ!魔導障壁かっ!!」


 隕石には魔導障壁が展開されていて、私の放った弾丸を全て弾いてしまった。


 別の貫通特化の弾丸だったらたぶん貫けたけど、それじゃ隕石ごと貫通して威力は止められないから、私はぺちゃんこになるだろう。


 それとマギ・レールガンは破壊力はあるけど連射が難しい。

 ·····長篠の戦い式で、取っかえ引っ変えに射撃したら連射は出来るんだけど、そもそもマギ・レールガンを呼び出すのに時間が掛かるから無理だ。


 そうなると·····


「次!『マギ・レールガン』チャージ開始!そんでもって『星断』!!」


 隕石の攻略法を即座に導き出した私は、腰から暗い紺色の夜空の如き刀身を持つ柳刃包丁『星断』を世界樹の鞘から抜き出し、その場で横に一閃した。


 シュッ


「よし!割れた!!」


 軽く振っただけで隕石は綺麗に真っ二つに割れた。


 私が放ったたった1発で分厚い装甲をぶち抜き爆散させる弾丸を全て弾き飛ばす力をもつ隕石·····

 茶ドラゴンこと『アースドラゴン』の全力で放った最上級土魔法『メテオ』は、『星をも断ち切る包丁』によって一刀両断された。


 だが、それだけでは終わらない。


「はああぁぁぁぁぁああっ!!」


 すぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱっ!!


 私は包丁を縦横無尽に振り回し、隕石を木っ端微塵になるまで刻んで行く。


 そして·····


「チャージ完了!ぶっ飛べ『マギ・レールガン』!」


 ズダァァァアアアアアアアン!!


 木っ端微塵になった隕石のド真ん中目掛けて超音速の弾丸を発射すると、弾丸は大気を切り裂き、音を超えた弾丸は衝撃波を放ち、木っ端微塵になった隕石を吹き飛ばして散らした。


「ふんっ!汚い花火····· あいたっ!?」


 決めゼリフを言おうとした私のプリチィなおでこに、砕けた隕石の破片がぶつかった。


「いぃったぁ····· 血は·····出てないっと、ぐぬぬ·····油断してた·····」


 天使の服って自動防御なかったっけ·····

 あっ、これ自分の攻撃判定だから当たっちゃったのねってヤーバイ、岩の雨がっ!!


 ズドドドドドドドドドドドドドドド!!!!


「わひゃー!?!?にげろー!!」


 私は頭上に結界を展開しながら、岩石の雨から走って逃げ帰った。



 それにしても、この包丁やっばいな、直径25mはありそうなドラゴンの魔力が篭った隕石を何の苦もなく一太刀で切断しちゃったよ·····

 さすがは切るという概念そのものを飛ばして切断する包丁だ·····


 んへへ、君は私の愛刀確定だよっ☆



名前:ソフィ・シュテイン

年齢:6才

ひと言コメント

「最近みんなが構ってくれなくて寂しい」


名前:『なかよし組』

平均年齢:7才

ひと言コメント

ア「フィーロ君はそっちおねがい!」

フィ「ここだよね?グラちゃんそれ取って!」

グ「これね·····あっ、足りなくなったわ、ウナ!」

ウ1「はーい、じゃあウェアかってきて!」

ウ2「はーい、エビちゃんここ押えてて!」

エ「うむ!ワシにまかせるのじゃ!!」


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― 新着の感想 ―
星断を使えば、ドラゴン二匹とも一撃で殺せるんじゃないかな? 比率整えるだけで概念にも干渉できる金属すごい。杖は新しくしないのかな?
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