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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第二章 TS賢者は魔法学校へ行くっ!
84/227

家事場の馬鹿力

本日は豪華4本立てでお送りします!!

いつもの


7時

12時

20時


に加え、

【深夜0時】

に更新があります!!


【7月22日 深夜】


「あああぁぁ!!忙しすぎるっ!!」


 私は時が半分の速度で流れる空間でめちゃくちゃ大量の料理を作りながらそうボヤいた。



 こんなに忙しいのにはとあるワケがあった。


 だって、フィーロ君とウナちゃんの誕生日が物凄く近かったんだもん·····


 フィーロ君の誕生日が7月23日

 ウナちゃんの誕生日が7月29日


 なんと1週間違いなのだ。

 だったら2人まとめてやっちゃおうという計画で私はパーティー用の料理を作りまくっているのだ。



 今はローストビーフを休めてる途中で暇だから、みんなの誕生日を特別公開しちゃうよっ☆


・ソフィ  【9月 9日】

・アルム  【6月11日】

・フィーロ 【7月23日】

・グラシアル【2月13日】

・ウナ   【7月29日】

・エヴィリン【5月 5日】


 次に誕生日が来るのは私だから楽しみだなぁ·····

 んへへ·····


 ·····あれ?

 エビちゃん、6才じゃなくて7才じゃね?


 まぁいいや。




「なんて言ってる暇ないっ!あぁぁ!次はプリンをバケツで作らなきゃ!忙しすぎるぅぅぅぅ!!」


 プリン原液をバケツに注ぎながらマグロを解体しながらシャリを·····


「無理!死ぬ!誰かたすけてー!!」


 どうしてこんな事に·····



 いや、原因は私なんだけどね?

 今日まで色々な所をブラブラとしたり、みんなと遊んでいたら完全に忘れてしまった。

 そんで前日の夜になってグラちゃんが作戦について聞いてきてようやく気がついたという訳だ。


「というか間に合わない!!飾り付けも!!」


 今の進捗は10%といったところ、このままでは徹夜しても間に合わない。


「そうだ!『魔物召喚:アシュラスケルトンさん』」


『カロ?』


「アシュラさん料理できる!?」


『カロカロ』


「無理!?飾り付けは!?」


『カロロ·····』


「それも無理!?じゃあ戻ってて!」


『カロォ·····』


 ちっ!

 カルシウム足りてんのかごるぁ!!


 そうだ、あの方たちなら!


「『絶淵(ぜつえん)奈落姫(ならくひめ)』!クトゥさんナイアさんショゴっち!料理はできる!?飾り付けは!?」

「え?出来るけど生臭くなる?却下!魔力あげるから帰って!」


 あぁ、なんか他に·····


 そうだ!召喚だ!



 私は愛杖の『ラズワルドロッド』を持って早速召喚に取り掛かる。


「めちゃくちゃすごい万能の神的に凄く家事が上手なシルキーさんこいこいこいこい·····」


 呼び出すのは『家事妖精シルキー』という魔物?で、家事の手伝いをしてくれる妖精だ。


 とりあえず優秀なシルキーが1人でもいいから欲しいから、私は大奮発して魔力を蓄えまくっていた賢人の石から5億ほど召喚魔法に注ぎ込んで魔法を発動させた。


「こい!『魔物召喚:シルキー』!」


 すると魔法陣が見たことも無いくらい爆発的に輝きながら、真っ黒な女性のシルエットが浮かび上がってきた。


「お、およびで、うぷっ、およびでしょうぷっ、しつれこぷっ、し、失礼ヴッ、ご、ごしゅじんさヴォエッ、と、トイレ!トイレはどこっくぷ、んぷっ、んぶぷっ!?ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛〜〜〜〜っっっっ!!!??」


 そして光が収まると、凄く美人な黒髪パッツンで目付きが鋭くて丸メガネを掛けたシンプルなメイド服姿の女性が出てきた·····


 が、様子がおかしい、涙目で今にも吐きそうに·····


 というかマズいアレはもう耐えられないヤツだ!

 優秀なメイドとしての意地なのか、口を両手で抑えて飲み込もうと頑張ってるけどほっぺたがリスのように膨らんだのを見るに、絶対にもう無理なヤツだ。


 

「うぎゃぁぁぁあああ!?吐かないで!ここで吐かないでぇぇえええ!トイレはあっち!!」


「んぶぶっんぐぐっ!んんん〜〜〜〜〜っ!!!」


 シルキーさんは鼻水や涙を流して美人な顔を台無しにしながらトイレへと駆け込んで行った。



 〜5分後〜


 シルキーさんの意思を尊重して色々隠すが、私はトイレに駆け込んで虹を作っていたシルキーさんの背中をさすってあげたり、うがい用の水を出したりして介護してあげていた。


 ちなみになんか液化した魔力が、その他諸々と一緒に口からモロモロと出てた。



「大丈夫·····?」


「うぶっ、正直まだ余剰魔力が抑えきれず····· う゛っ、だっ大丈夫ですので、少々お待ちくださいませ·····」


 ·····涙目で息も絶え絶えに言われると大丈夫って思えないんだけど。

 しかもなんか、シルキーさん自体がめっちゃ輝いてるんだけど。


 ゲーミングシルキー召喚しちゃったかな·····


 そして数分後、光が収まるとシルキーさんはすくっと立ち上がった。


「はい、大丈夫ですご主人様、先程はお見苦しい姿をお見せしてしまい申し訳ありません、(わたくし)めに罰を与えてください」


 ·····なんかマジの駄シルキー臭がするぞこの人。

 いや今は別の臭いもするけどさ?


 ってツッコミしてる暇ないじゃん!!

 割とかなりな時間ロスしたんだけど!!

 あぁもうこの駄シルキーが!


「パーティー料理作るの手伝って!!期限は明日の朝まで!終わったら飾り付けもやるよ!!」


「承知しましたご主人様、名誉挽回させて頂きます」



 こうして私は強力?な助っ人を加えて料理を再開·····



「その前に吐いたんだからお風呂入ってちゃんと消毒してきて、はいタオル、ちゃんと全身洗って湯船にも浸かって全身を清潔にしてきて」


「承知いたしました、直ぐに戻り」


「時間を掛けてちゃんと洗って?ノロウィルスとか大腸菌とかが感染したらどうするつもり?」


「わ、わかりました、では少々お待ち下さい·····」

「はよ行けゴルァ!!」


\ドゲシッ!!/


「ひぎぃ!?」


 私はシルキーさんにタオルを投げ付けて、お風呂場へのゲートを繋げて行動が遅いシルキーさんの尻を蹴っ飛ばして、念の為身体を保護していた結界を解除して念には念を入れて消毒してから調理を再開した。


 私にはマジで時間が無いんだから急いでよほんと·····



〜30分後〜


「申し訳ありません!つい気持ちよくて長湯をしてしまいました、何なりと罰を」

「罰とかいいから早く!手伝って!」


「承知致しました、まずは何から」


「魚!捌ける!?包丁はコレ使って!三枚おろし!」



 私はコンロの前でビーフシチューを作りながら、シルキーさんに『星核合金』で作った両刃で薄刃のナイフに近い形の包丁を渡してまな板の上に乗ったクエを捌くよう頼んだ。



「承知致しました、ではっ····· \すとんっ/へっ?えっ、こんな簡単に背骨が·····」


 どうやら包丁の切れ味に驚いているようだ。

 しかし彼女はプロのシルキー、一瞬で包丁の性能を理解すると長年連れ添った道具を扱うように、スパスパと魚を捌いていった。


「ご主人様、頭や骨はどういたしますか?」


「頭は兜割り!骨は5等分くらいで素焼きにして出汁行き!カマは後で焼いて食べるからそのまま!」


「承知致しましっ、きゃっ!指·····切れていませんね」


 シルキーさんがクエの頭を割ろうとしたら、手の置き場所を間違え·····

 いや違う、硬いクエの頭を割るためにまずは包丁を入れるためガッチリ掴んでたらそのまま指ごと切りかけたっぽい?


「大丈夫、それ必要な物しか切れないから」


「凄いですね····· はい、大体わかりました、では再開します」


 やっぱりどこかポンコツ臭が漂うが、手際は物凄く良いし不慮の事故的な事しか発生してないから呼んでおいて良かった。


「終わりました、この身はどうしましょうか?」


「ちょいまち、『熟成』」


 クエの身を複合魔法で一気に熟成させた。


 理論は説明する時間ないから各自調べること!


「片身は焼いたり鍋にするから切り身!もう片身の尻尾側は刺身に!」


「サシミ?」


「何も掛けないカルパッチョ!柳葉包丁貸すよ!」


「承知致しました」


 チーン


「あっ、私はプリン出来たから取りに行ってくる!出来たら次はサーモンが冷蔵庫にあるからカルパッチョ作ってて!」


「承知いたまし····· いたしました」


 あっ、噛んだ。


 まぁいいや、プリンを回収したら次はフランスパンっぽい感じのパンを焼いて·····


「ああー!忙しいーー!!!」



 〜5時間後〜


「つ、疲れた·····」


「お疲れ様ですご主人様」


 シルキーさんの手伝いのおかげで、なんとか日が昇る前にパーティーの準備が終わった。


 疲労困憊になった私は机に突っ伏しながら、私の前に立っているシルキーさんに話しかけた。


 気になってたんだけど、ちゃんと人の言葉を話す魔物って相当強い魔物が多いはずなんだよね。

 私もまだ出会った事ないし。


 ·····で、このシルキーさん、普通に喋ってるよね?


「ねぇ、シルキーさんって私と普通に会話してるけどさ、相当強いんじゃないの?」


「ご主人様の言う『強い』のイメージとは相違がございますが、家事をする力という意味では強いと自負しております」


「ふんふん、ところでさ?召喚したとき吐きそうになってたけどアレは?」


「えっ?·····いえ、その、ご主人様が魔力を込めすぎて溢れてしまいまして····· 魔力過多状態になるとあのような状態になるのです·····」


「ふーん?」


「私たちシルキーを召喚するシステムとしては、召喚魔法を使用するとシルキー派遣所に連絡が入り、要望に応えられ、供給した魔力に見合う技能を持つシルキーが選ばれ、魔力を受け取り魔界から派遣先に行くのですが·····」


「ですが?」


「ご主人様が送った魔力が多すぎて、召喚魔法陣から想像を絶する魔力が溢れ、他のシルキーでは耐えられないと考え私が応じたのですが、私でさえ耐えきれず種族進化してなお有り余り····· といった理由であのような失態を·····」


 どうやら、マジで魔力を込めすぎたらしい。

 とりあえず5000万くらいで良かったのかな·····


「それに関しては気にしてないからいいよ、あとさ、シルキーさんってもしかしてすごく優秀?」


「ええ、僭越ながら『最優秀シルキー決定戦』で10連覇可能な程度の技能はあると自負しております、再来月で11連覇の予定でしたが·····」


 わーお、すごい人召喚しちゃったかも。

 となると、契約料とか高そうだなぁ·····


「あー、これからも料理とか家事の手伝いして欲しいからシルキーさん雇いたいんだけど、契約料とかってどんな感じ?」


「はい、私の場合ですが、契約時に必要な魔力が500万、その後は半日で魔力1万、1日2万、1週間で10万、月で80万、年間契約で500万です」


「生涯契約は?」


「ええと、少々計算致しますのでお待ち下さい····· はい、生涯契約では5000万とその他といった所でしょうか·····」


「·····5億払った場合は?」


「·····前例が無さすぎて不明です、独断ではありますが永久契約、ご主人様の子孫の代までお仕えさせて頂くという形でもよろしいでしょうか?」


「そっか、子供····· うん、それでお願い」


「承知致しました、これからよろしくお願いしますご主人様」



 という訳で、どうやら賃金を支払いすぎたせいでシルキーさんが永代契約でウチに居ることになってしまった。


「よろしくねシルキーさん!ところでさ、シルキーさんって名前あるの?」


「いえ、固有名称などはありませんよ?」


「ふぅん?じゃあ名前決めちゃうか·····」


「良いのですか?魔物に対して固有名称を付けるという行為は····· いえ、ご主人様なら問題ありませんね、可能であれば良い名前をお願い致します」


「ふふん!がってんしょうちのすけっ!」


「ガッテンショウチノスケでございますか····· ご主人様の意向であれば仕方ありませんが·····」


「えっ!?いや今のはただの返事だから!」

「ホッ·····」


 うーん日本のネタを使うんじゃなかったなぁ·····


 それよりも名前·····


 うーん·····


 シルキー、絹、妖精、精霊、家事·····

 黒髪パッツンの丸メガネだから和風な名前がいいよなぁ·····



 キヌさんはシンプルすぎて微妙·····


 絹、カイコ、(まゆ)、富岡、養蚕(ようさん)、錦、錦糸卵、錦糸町、衣、鬼怒·····


 ん?鬼怒?

 鬼怒、日光、紅葉、秋、綾絹(あやきぬ)·····


 閃いたっ!!



「よし!じゃあ『アキ』さんで!」


「ありがとうございます、これより私は『アキ』と名乗らせて頂きます、今後ともよろしくお願い致します、ご主人様」


「あっ、ちなみに私の名前は『ソフィ・シュテイン』だからよろしくねっ☆ あと堅いのは苦手だから呼び方変えてくれると嬉しいな」


「ではシュテイン様と」


「もうちょい!」


「·····ソフィ様でよろしいでしょうか?」


「うーん、まぁOK!」


「ではよろしくお願いしますソフィ様」


「こちらこそよろしくねっアキさん!」


 こうして私専属のシルキー、アキさんがウチにやって来たのだった。




名前:ソフィ・シュテイン

年齢:6才

ひと言コメント

「いやー、ほんとアキさんが優秀すぎてヤバい、料理の腕が良すぎて怖いし、目を離した5秒くらいで1ヶ月間散らかし続けてた私の部屋がモデルルーム並に綺麗にされてた·····」


名前:アキ

年齢:不明

種族:家事精霊シルフィー

ひと言コメント

「読者の皆様よろしくお願い致します····· 魔力を5000万ほど吸収しそこなったのですが、ソフィ様はなんとも思わないのですね、あの幼い体に一体どれほどの魔力を持っているのでしょう····· ふふっ、面白いお方です」




















 アキさんを仮の部屋に案内した私は、疲れを癒すため1人でお風呂に入ってのんびりしていた。


「·····子供、かぁ」


「そうだよね·····この身体で生きていくなら避けられないよね·····」



 さっきアキさんに言われて、改めて気が付かせられた。


 私は女だ。

 いつか元同姓()を好きになり、付き合って、結婚して、·····をして、妊娠して、子供を産む。






 私、ちゃんとできるかな·····







「だめだめ!弱気になっちゃダメよ私!私は可愛い!だから大丈夫!」


 私は気合いを入れ直すため、プニプニなほっぺを両手でペチッと叩き、温泉から上がって寝る前の諸々をやってから眠りに就いた。


 何せ明日はフィーロ君とウナちゃんの誕生日パーティーだからねっ!


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