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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第二章 TS賢者は魔法学校へ行くっ!
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新進気鋭のチビッ子冒険者たちっ!


 クエストに出発した私たちは、元冒険者のおっちゃんに連れられ街の南側の門から外に出て、目的地へと向かっていた。


「こやし玉····· シビレ罠····· 大タル爆弾····· 回復薬····· 肉焼きセット····· ペイントボール····· 秘薬持ってきたっけ·····」


「ねぇソフィちゃん、さっきから何ブツブツ言ってるの?」

「ひぃっ!?ってアルムちゃんか····· ビックリした」


「おかしい····· あんなにビクビクしてるソフィちゃんなんて僕初めて見た·····」


「そうね、ソフィらしくないわ」


「もしかして怖いのかな?」


 ちゃうわい。


 ヤツが怖いんじゃい·····

 だってケ〇ピ討伐で狩猟環境不安定なんてもうアイツが来るに決まってるじゃん·····


 これは準備を万全にしておかなくちゃ·····


 『サンダーボルト・アヴェンジャー』発動システム異常なし、『マギ・レールガン』異常なし、『須臾(しゅゆ)』時空遅延システム問題なし、開発中の『仮称:陽電子加速魔導砲』はどうしよっかな·····

 最悪の場合、私が使わないって決めた『禁忌』系統の魔法の使用も·····



 私は乱入者に対して確実にオーバーキルしそうなエグい魔法を準備しながら順調に森へと進んでいた。




 そんなこんなで町の外へ出て豊かな畑が広がる平野を歩いていると、冒険者さんがどこかを指さして声を上げた。


「おっ!ガキどもアレを見ろ」


「ん?なになに?」

「なんか白い玉みたいなのいる·····?」

「モフモフしてそうだね」

「触り心地良さそうね·····」

「触りに行きたーい!!」


 元冒険者さんが指さした先には農地があり、畑の真ん中に真っ白な毛の塊があった。


 ·····もしかして?


「アレが討伐難易度S+と言われる最強のモンスター『モフウサ』だ、戦闘力は皆無だが可愛いしモフモフで誰も倒せん、むしろ倒したらギルドの暗部によって暗殺されるってウワサがあるヤツだ」


「うわぁ·····」


 この感じ、ウワサが本当ならモフウサは数を減らさないで増え続けてトラブルが頻発するだろうけど、間引くなんてとんでもない。

 でもギルドとして解決しない訳にはいかないから依頼としては存在しているんだろうなぁ·····


 私たちはその極悪な魔物を横目に森へと向かった。


「あっ、お前ら森であんな感じのモフモフな猫を見つけても絶対に近寄るなよ?ヤツらは『プリティアサシンキャット』って言って、今までに何人も不用心に近づいて殺されてるからな····· ちなみにSランク冒険者のあの校長も1回殺されかけたらしいぜ?」


 えぇ·····

 もっふすってそんなに危険だったのか·····


 あっ!召喚魔法に『モフウサ』あった!

 後で『瑞穂の里』で召喚しとこ。



 畑で人参を貪るモフウサを見てから約15分後、私たちは目的地であるシカが増えてしまった森へとやってきた。


「森のいい香り·····」


「ううむ····· やはり植物が減ってるな····· だいぶ食われてんな」


「鹿肉ってどうやって処理すると美味しいんだっけ」

「いや僕に聞かれても·····」


「見た限りでは鹿は居ないわね」

「あっ!なんかキノコある!」


 やっぱり森はいい香りがするなぁ。

 私は前世でよく森とか山に行ってたからこういう場所は大好きだ。


 しかしグラちゃんの言う通り周囲を見渡してもシカらしき生物は()()()()確認出来なかった。

 あとウナちゃん、そのキノコ食べちゃダメなヤツ。



「·····居た、この先100mの木の間」


「えっ!?あっ!ホントだ!鹿さんいた!」


「どこどこ?」


「確かに何か居る気がするわね」


「シカさんいた!?」


「·····マジか、よく見つけられたな」


 うん、魔法がなかったら私も絶対見つけられなかったと思うよ?

 だって熱感知の魔法を使って見つけただけだし·····


「あと、あのシカがいるあたりに群れがあるっぽい」


「でかした、あとはこっそり近付いて仕留めるだけだ、ひとつ聞き忘れたが、お前ら血とか内蔵は見ても大丈夫か?」


『『大丈夫です!』』


「よし、じゃあ息を潜めて行くぞ」


『はーい』


 私たちはコソコソと隠れながら歩いてシカに近づいて行った。



 群れの近くまで来ると何匹いるかが分かってきた。

 オス5頭にメス7頭、子供は居ないっと·····


「それで、どうやって倒すんですか?」


「おっ、ボウズいい質問だ、コイツらを全部倒すのは無理だからな、俺がアッチに行くから、お前らは逆方向から追い立ててくれ、そしたら俺が倒す、まぁ全部殺れなくても数を減らせりゃそれでいいからな」


「あの、私たち魔法が使えるんですけど、それで倒すのっていいですか?」


「ん?あー、よし作戦変更だ、魔法が使える子は最初に魔法で攻撃してくれ、怪我をさせるだけでいいからな、動きが鈍くなったヤツに俺がトドメを刺す」


「怪我をさせるのはいいけど····· 別に、アレを全員殺っちゃっても構わないんでしょ?」


「うーん·····まぁそこまで自信があるならやってもいいぜ?別にこの依頼は失敗してもペナルティは無いしシカを持ち帰るのは『収納袋』を借りてるから問題ない、それじゃ作戦決行だ、思う存分やってくれ」


『はーい』


 元冒険者さんは大剣を構えて逃げたシカを追う準備をして、私とグラちゃんは杖の準備を、アルムちゃんとフィーロ君はまだ魔法が使えないので鹿の逃げ道を塞いで·····


 ん?

 ウナちゃんは····· えっ?


「殺った!1匹たおしちゃったー!」


 ウナちゃんは既にシカを1匹殺していた。

 それも真横まで行って背中に飛び乗り、ナイフで首の頸動脈を一撃で切断して殺していた。


 うわ、しかも周りのシカも仲間が死んだのに全く気がついてないじゃん·····

 ウナちゃん魔法使いより暗殺者の方が向いてるんじゃないの?


「ウナちゃんこっちきて!魔法撃つから危ないよ!」


「はーい」


 ウナちゃんがシカの横を通ってこっちに来たところで、私とグラちゃんがシカに向けて魔法を発動した。


「風よ我が元で渦巻く弾となりて撃ち出されよ『ウィンドバレット』!」


 グラちゃんは周囲に被害が少ない風の弾丸を放つ魔法、『ウィンドバレット』をシカ目掛けて飛ばした。


 ビュオッ!ザクッ!


 そし『ウィンドバレット』は1匹のシカの後ろ足に直撃して肉を抉りとったところで、直撃したシカが悲鳴をあげて仲間に危険を知らせ、シカの群れが逃げ出そうとした。



 逃がさないよ



 私は命中精度を向上させた『魔改造マジックバレット』を10個並行発動すると、ウナちゃんが倒したシカとグラちゃんが狙ったシカを除く10頭のシカの脳天に狙いを定め·····


「ターゲットロックオン····· ファイア」


 ダァァアン!!


 魔力でできた10発の弾丸全てが走っているシカの脳天を正確にブチ抜き、その命を奪った。


「よし当たった!」


「ソフィ、いま魔法を並行発動したわよね·····?」


「したよ?」


「それがおかしいのよ!!並行発動が出来るのは上級生レベルよ!?しかも10発も同時に狂いなく目標に当てるなんて不可能よ!?」


「·····サーセン」


 最近、強力な魔法作りすぎて感覚バグってたわ·····

 



 そして私たちがケンカ?をしているその時だった。


「·····ははっ、こりゃ将来有望だな、今年の新入生にはなかなか期待が出来そうd、グハッ!?」


 草むらに隠れていた元冒険者さんが突然何者かによって吹っ飛ばされ、シカの死骸がある辺りまで転がってきた。


「ひっ!?な、なにこいつ·····」

「アルムちゃん!魔物だ!逃げよう!!」


 次にアルムちゃんとフィーロ君の何かに怯えている声が聞こえてきた。

 そして·····



「ぐっ····· クソがっ!『イビルディアー』が出やがった!みんな逃げろッ!!」



 ヤバいっ!

 よりによって魔法の使えないアルムちゃんとフィーロ君の所に()()が現れるなんて!

 早く助けないと2人の命が危ない!


 友達が貪り食われる所なんて見たくないっ!!

 こやし玉!こやし玉は何処だ!!




 ·····ん?イビル()()()()


 ジョーじゃなくて?




名前:ソフィ・シュテイン

年齢:6才

ひと言コメント

「ディアーなら草食だから安心·····ってどっちみちピンチじゃん!!急げっ!!」


《緊急クエスト》

邪鹿『イビルディアー』から逃げろ!


クエスト達成条件


必須:メンバー全員の生存(6/6)

必須:『イビルディアー』から逃げ切る

サブ:『イビルディアー』の討伐


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イビルディアー「別に…アレ(ソフィ)を倒してしまっても構わんのだろう?」
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