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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
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隠れ転生者リリアの前世



「いやー相変わらずホラー番組のやすっちい宇宙人とか幽霊の映像は面白いねぇ」


「わかる、このやすっちいCGがたまんないよね」



 結局あのあと効率が上がってもリリアの前世を見つけることはできず、お腹が空いた私は捜索を続けながらも家族と一緒に特番の心霊番組を見ながら夜ご飯を食べていた。


 こういう行き詰った時は気分転換するに限るよねっ☆



 ちなみに私と姉貴は幽霊とかUFOとか宇宙人とかUMAといったオカルトな物が大好きな人間だ。


 ·····私は怖い系のは苦手だけど、幽霊とかUMAとかが実在するのかとかを調べる系の番組が大好きだったタイプで、姉貴は雑食で何でも行けるけど特にやすっちいCGで作ったタイプの映像が大好物な人間だ。

 ちなみに私もやっすいCGのUFO映像とか大好きな人間だったりする。



『おわかりいただけただろうか····· 女性の背後に男の影らしき白い靄がっ!』

『『きゃーっ!』』


「にぎゃーっ!?·····あっ、ここ編集した跡がある」

「およ?どれどれ?」


「ほらここ、この靄のフチをよーくみるとさ、僅かに色彩が違う部分が直線的に伸びてるのわかる?」


「あー確かに、こりゃよく見なきゃわからないね」


「うまく作ったなぁ·····」



 今の写真はめっちゃ巧妙に作られてて、靄の素材を張り付けて背景の色と同化させていたみたいだったけど、私の目は1280万色を見分けることができる神の目(※自称)だ、極僅かな編集の痕跡までみえてしまっていた。



「·····幽霊なんか居るわけないだろう、出鱈目ばっかり言いやがって」


「なんでちゃんと映らないんだろうねぇ····· やっぱり居ないとしか考えられないわぁ·····」



「·····あの、母さん」

「·····あの、父さん」


「「私たち、転生者なんだけど·····」」


「·····そういえばそうだったな、という事は幽霊はマジでいるのか?」

「すっかり忘れてた····· そういえば賢人は一度死んでたわねぇ、あと穂乃花も」



 なんか父さんと母さんが幽霊を否定していたけど、うん、私たち思いっきり幽霊とかオカルトの部類に入る存在なのよね·····


 だって私は一度死んで異世界で生まれ変わって魔法をつかえるようになって帰ってきたわけだし、姉貴も向こうで死んでこっちに転生したわけだからオカルト的存在で間違いないだろう。


 あとちなみに幽霊はマジでいる。

 怨みかなんかで魂が現世に残っちゃって、それを原動力に動けば魔力が極端に少ないこの世界でもギリギリ活動くらいならできるから、それをたまたま見えちゃう人が見てしまって幽霊騒ぎになるって訳だ。

 ちなみにカメラとか観測機器で映らないのは幽霊が魂そのものだからで、カメラに映らないんじゃなくてカメラが幽霊を写す機能をもっていないだけだったりするのよね。

 ·····稀に映るから絶対に無いとは言い切れないけど。



「あっ」

「おんっ?」


「どうしたんだ?」

「何かあったの?」


「「今の幽霊本物」」


「いやぁなかなか良い恨みが籠ってるねぇ、中級に差し掛かってる低級レイスってとこかな?」

「あー、でも多分あの場所の地縛霊っぽいから現地で戦ったら中級レベルなんじゃない?」

「確かに、結構厄介そうかも?ソフィたんならどう倒す?」

「浄化魔法で周囲一帯全部浄化する」

「わぁお手荒だぁい」


「·····やっぱり居るのか」

「全然わかんないわぁ」



 幽霊番組って時々こういう本物が流れてくるから面白いよねっ☆





 夕飯を食べ終わった私は、のんびり豆乳を飲みながら心霊番組を見ていた。


 ちなみにさっきから幽霊より恐ろしい姉貴にちょっかい出されて困ってるけど、なんだかんだ一緒に心霊番組を見ていた。



『我々は魑魅魍魎コスプレイベントという現代の百鬼夜行が行われているとの情報を聞きつけ、都内某所へと向かった·····』


「ほーん、面白そう」


「おっソフィたんもコスプレしちゃう系な?」


「あー私にやらせたら悍ましい事になるよ?」



 私は魔法義手の左腕を変化させて、深淵魔法を元にしたヤバめな触手を生やした。


「ま、まさかそれは·····」


「んっふっふっ····· 深淵のバケモn」

「淫乱な触手か!?なんちゅうものを出してるんだ!!」


「ちゃうわいっ!!」



 ったくもうこのクソ姉貴は·····

 私の触手腕はそんな事には使え·····ない事は無いけど、やらないからね?



『こ、これは!幽霊や妖怪たちがひしめき合っているっ!?』


「おー、思ったよりクオリティ高い」


「特殊メイクかぁ、凄いねぇ」


「っと、いま本物の妖怪いたね」

「おっどれどれ?」


「あの女の子は本物、見た感じ死神だね」


「マジかぁ、あっ、まってあの死神会った事ある」

「マジ?」

「大マジ、ソフィたんが帰ってくる前の時の病院帰りにあんな感じの女の子が近寄ってきて『·····そこのしにかけ、魂の回収させて』って言って名刺渡されたんだった、あとついこの間も会ったわ、そん時は·····『·····なんで治ってる?給料減る、死ね』とかいって大鎌ぶん回してきたから卍固めにしてやって投げ捨てたんだった」


「それ早く言ってよ·····」

「いやーすっかり忘れてた!!」



 ·····どうやら知り合いがいたらしい。


 ちなみにこの世界は死神業がかなり発展している。

 この世界はとにかく魔力が少なすぎて無事に天界へと昇れずに迷子になったり消えたり怨霊になる魂が多くて、天使たちが副業で魂を天に送り届ける仕事をしているらしい。


 多分あの子もそう····· いやまって、あの子私も知り合いかもしれん。


 他人の空似かもだけど、画面越しに伝わってくる魔力波長が私の今も愛用してる『天使の服』とかなり似てるのよね·····


 あー、うん····· 転職したのかな?それかなんかの理由で天使を止めざるを得なくなったか、それとも給料が減らされて死神業までやらなくちゃいけなくなったのか·····


 どっちにせよ、ご愁傷様·····



 あとここまで言えばわかるかもだけど、実はこういうコスプレイベント、特にハロウィンやお化け系のコスプレイベントにはこちらの世界の人でないモノ達がよく混じっているのだ。

 まぁまずこの世界に残るって決めた魂は好奇心が旺盛な変なヤツが多いし、余程の変人か相当な怨みでもない限り残るメリットは無いのだ。


 多分あの死神ちゃんはそういう場所にまじるはぐれ幽霊とか怨霊を天界に送って報酬を貰うために混ざっていたのだろう。



『それにしても大好評ですね····· 皆さん本物みたいですね』


『ひっひっひ、そりゃそうさ、このイベントは魑魅魍魎達を集めたモノだからさ····· ひーっひっひっひ』


「あっこの人ホンモノ、ガチのぬらりひょんだわ」

「へぇー」


『凄い気合いの入りようですね』


『そりゃもちろんさ、·····日常生活では体験できない有り得ない光景を作り、それを楽しむのが目的ですからね、·····もしかしたら本物も混じってるかもしれませんよぉ?』



\すぅっ·····/



『·····あ?何写してんだテメェ、死んだんだからもうそっとしててくれよ·····』



「ぶふーっ!!?」


「うわ汚っ!?いまの幽霊そんな面白い顔してた?」


「ちがっ、あっ、あれって·····」



 何やら主催者らしきぬらりひょんの格好をした男性にテレビスタッフがインタビューをしていると、カメラの前にやつれた小汚い格好をした女性が出てきて文句を言った後に何処かに行ってしまった。



「い、いまの、リリアの前世だ·····」


「What’s !?」



 そう、さっき画面に写ったヤツは、私がココ最近ずっと探しているリリアの前世の人物だったからだ。


 びーっくりした、幽霊を見極めるために魂を見れる神眼を使ってたら、画面越しにめちゃくちゃ探してるのと似ている魂が出てきたんだもん·····



「っていうか、リリアの前世って女だったの!?」


「みたいだねぇ!でもなんか、ついこの前までの私と似てない?」


「あー、わかる、多分心身ともにダメージを受けてるタイプだね、いやぁまさかこんな形で見つかるとは·····」



 いやぁまさか女性だったとは思わなかったわぁ·····

 でもなんと言うか、うん、疲れきってたけど死んで逆に吹っ切れた顔をしてるね。

 ちなみに外見年齢は30代前半くらい····· 多分本当は20代後半だけど老けて見えるんだと思う。

 そんで髪色は多分地毛の焦げ茶色、髪型はボッサボサの手入れがされてないパッツンロングヘアだった。

 多分自分で髪を切ったのかパッツンだけど揃ってなくて酷いことになっていた。



 と、とりあえず顔がわかったからあとは簡単だ、アカシックレコードで顔データから·····



「ブッフゥゥゥウウウウウウッ!!!?」


「うっわ汚っっ!?また吹いたっ!」



「い、いや、だってアレ見てよ·····」


「何?何があった····· んぶっふw」



 私は捜索方法を変更しようとしたが、ちょうどその時画面が切り替わった。


 そしてそこに映っていたのは、私も姉貴も吹き出す様な光景だった。



 ·····リリアの前世らしき人物が、鎌をぶん回すポンコツ死神ちゃんに追いかけられているのが画面の端に映っていたのだ。


 十中八九死神ちゃんに見つかってお給料の足しにされそうになっているのだろう。


 あーあ、南無三·····



「あっ」

「あーあ」


『嫌だ、やめろテメェ!!アタシを誰だと思ってんだ!!竹田麗奈って聞いたらちったァ分かんだろ!!まだ消えたくねぇよ!!まだ、まだアタシは、アタシをこんな事にしやがったアイツらに·····ッ!!』


『·····極悪犯のたましいだ、これで1週間はしのげる、贅沢もできる、あぁ、ステーキ、お寿司、パンケーキ····· ふひひ·····』


『やぁぁぁああめぇぇぇええろぉぉぉおおおっ!』



 あーあ、リリアの前世の最後ってこういう感じだったのね。


 なるほど·····



『やめろっつってんだろ!!』


 ゲシッ!


『んぶぐっ!?』


「あっお腹蹴られた」

「幽霊に蹴られてやんのw」



 そしてリリアの前世の女性は死神ちゃんに捕まり、小柄な死神ちゃんにズリズリと引きずられながら天界に連行されそうになっていたのだ。


 しかも死神ちゃんは天界に繋がるゲートを展開しようとしていた。



 ·····が、抵抗したリリアの前世が死神ちゃんのお腹を蹴っ飛ばして逃げ出した。



『今のうちに、逃げ····· 引っ張られてる!?くそ!何処に連れてく気だよこの【テレビ放映NGワード】ッ!!!ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁ·····』


\ちゅぽんっ/



 しかし、リリアの前世の女性は運が悪かった。


 蹴っ飛ばした死神ちゃんがドジって変なゲートを生成してしまったのだ。


 あーあ、あの子凄いドジっ子だからなぁ·····



 そしてリリアの前世の女性は、何処に繋がっているかも分からないゲートに勝手に引きずり込まれ、そのままどこかへ行ってしまった。

 ·····まぁ十中八九でサークレット王国だろうけどね。


『あ、あれ····· わたしのお賃金····· どこ·····?』



 そしてそして、起き上がった死神ちゃんはいつの間にか行方不明になっていたリリアの前世の女性を探して周囲をキョロキョロと見渡したが、結局見つからなかったのか物凄く落ち込んだ様子で次の獲物を探しに人混みの中に向かっていった。


 そんでここで魑魅魍魎コスプレイベントのコーナーは終わってしまって分からなくなってしまった。



「·····とりあえず姉貴、ちょっと捜し物が見つかったから作業を終わらせてくる」


「あいよ行ってらっしゃい」



 って訳で、私は大急ぎでリリアの前世の捜索に取り掛かった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「まっさかリリアの前世があんな小汚い三十路っぽい女性だとは思わなかったわ····· えーっと名前なんだっけ?なんか言ってたけど····· というか、あの天使ちゃん可哀想だしいつか会いに行ってご飯でも奢ってあげようかな·····」


名前:藤石 穂乃花

ひと言コメント

「いやーまさかアレがリリアたんの前世だとは思わなかったわぁ、にしても、結局オカルト的な存在って居るモンなんだねぇ、だってビッグフットなんて確実に『ニシローキックゴリラ』じゃん?あっ『ニシローキックゴリラ』は格ゲーのハメ技みたいにやたら脛ばっかり狙って蹴ってくる嫌なゴリラの魔物だよんっ☆」


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