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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
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隠れ転生者の前世を探せっ!


 ある日の事·····



「むむむ·····」



 私は前世の実家、つまり日本の実家にある自分の部屋で、椅子に座りながらウンウンと唸っていた。


 なんで唸ってるかって?


 それはね·····



「あーめんどくさ····· そりゃガイア様も放置するわけだよ·····」



 そう、私はお仕事中なのだ。

 今日のお仕事は神様としてのお仕事で、隠れ転生者のリリアの前世を捜索するのが目的だ。


 実は私、普段はちゃんと仕事してるのよ?

 いっつも家でダラダラゴロゴロしたりふらっと何処かに出かけたり変な物を作ったりしてるようにみえるけど、やるべき仕事はやってるのよ?

 ·····まぁ大半が神界での雑務とかなんだけど、他にも全国の盛大に詰んでる依頼をギルド本部からの指令で解決しに行ったり、お兄ちゃんとエビちゃんに鉱山の事を教えたり、他にも色々ちゃんと仕事をやっているのだ。


 ちなみに神界でチェルの家族たちを元にしたアカシックレコードの製造とかもやってるけど、そっちは難航中といったところだ。

 いやー難しいねやっぱり·····



 ちなみにちなみに、アルムちゃんは相変わらず魔法学校街で仮店舗(荷車屋台)でお店を営んでいるけど結構好調らしい。

 この前米を100kg単位で、しかも結構吹っ掛けた額でも買ってくれたギザ歯のドワーフのお客様が来たとか。

 ·····まぁ吹っかけた額の分だけゲンコツ食らわせたけどね。



 んで私の愛しの彼氏のフィーロ君は時々実家の手伝いに行ったり、私のギルドの仕事の手伝いをしてくれたりしている。


 ウナちゃんは私たちの方に居るウナちゃんは毎日ダラダラしているけど、王城に居る方の王女のウナちゃんは毎日彼氏くんとイチャイチャしたり、ちゃんと王女として公務をしているらしい。


 エビちゃんは····· うん、お兄ちゃんと一緒に町政の勉強中。


 チェルは今も世界樹に登ってなんかやってる。


 そして私たちの中でもトップを争うぐうたら生活をしているのは、なんとグラちゃんだ。

 週1くらいで魔法学校に行ってダンジョンの研究をしているらしいけど、基本的に何もやってないみたいだし仕事の無い日は家でずっとダラダラとお菓子やジュースを飲み食いしながら漫画を読んでいる酷い生活を送っている。

 でもダンジョンの力で太らないらしい。


 でも一番ひどいのはミカちゃんだ。

 寝てる、ただひたすらに毎日寝てる、一日60時間は寝てる。



 って感じでみんなバラバラに行動してるけど、今でもよく一緒にギルドの依頼を受けて攻略しに行ったり、一緒に食べ歩きなんかもしているからなんだかんだ仲は良い。


 あと稀に姉貴とか校長先生とか女神様とか不死川さんとかお兄ちゃんとかイデア(大)とかリリアが混ざる事もある。



「·····うーん、見つからないなぁ」



 ·····で、なんで今更こんな話をしてるかっていうとね、うん、暇なのよ。


 今私がやっているのは、隠れ転生者リリアの記憶を戻すための下準備だ。

 一応既に基礎的な記憶は徐々に呼び戻してはいるんだけど、なにぶん異世界に来た時に魂に記録されていた記憶がだいぶ劣化しちゃってて戻しても中途半端になっちゃうことが判明したのよね。


 何せ自分の元の名前も容姿も覚えてなくて、残っていたのはインターネットミームと小中高の基礎的な学習内容、あとは酒の事と株で大負けして絶望してる記憶程度だった。


 ·····私は株とか投資で有り金全部とかして自殺したパターンだと推測してる。



 それで、私はリリアの記憶をちゃんと取り戻して魂を綺麗な状態、リリアと前世の記憶を混ぜ合って魂内部に質のムラが生じないようにするために、リリアと私の前世の世界にやって来て、こっちのアカシックレコードの記憶保管庫にアクセスして、そこに保存された膨大なデータからリリアの前世を探している真っ最中だ。


 これがまぁ時間が掛かるのなんの、かれこれ3日は日本にやって来ては姉貴にウザ絡みされながらもずっと検索を続けているのだ。


 ちなみにどの世界でもそうなのだけど、あらゆる生命体の記憶はちゃんと全て『アカシックレコード』、神が作ったパソコンではない『世界の記録保管庫』としてのアカシックレコードに保存されているから、リリアの記憶の原本がこっちの世界にもあるはずなのだ。


 一応サルベージしたリリアの記憶の断片を元に検索を掛けて、更にリリアが記憶していたミームなんかを元に年齢を予測し、死亡時期をある程度絞ってフィルターを掛けて捜索中だ。

 株をやっていた事、インターネット黎明期のギャグが通じる事、酒を飲んでいた事などから死亡時の年齢は大体20歳~60歳と推定し、ミームが生まれた時期から逆算して死亡時期は2008年以降と予測した。


 あと絶対オッサンだと思う。

 一応女性も候補から外さないでおいてるけど、絶対アレはオッサンだよ、ウノカップ横綱を愛飲してる株やってるネットミームが通じる人なんて絶対オッサン以外ありえないって。



 そして予測した内容で候補を絞った結果、候補が約250万名ほどヒットした。


 うん、控え目に言って地獄だ。

 日本人に限定しても人数が多すぎる、この世界の人口ちょっとどうにかならないのかな?



 あんまりにも多すぎて、神様が新しく作った超高速演算が可能な従来の性能の30倍はある(※らしい)私のアカシックレコードでさえ、人の一生の記憶全てを照合してリリアの記憶と一致するかを調べるのには一人の記憶あたり平均1秒は掛かる。

 つまり250万人のデータを照合するには695時間は最低でも掛かるはずだし、日数に直すとぶっ通しでやっても約29日、1ヶ月近くかかってしまう計算だ。


 そんな膨大なデータを前に、私は絶望しかけていた。



「あー·····めんどくさ·····」





 3時間後、前世の実家でお昼ご飯に姉貴と一緒にカップラーメンを食べているとき、突如私に激しい電流が走った。


 そのキッカケとなったのは、ボーッとみていたテレビのCMだった。



「·····デュアルCPU搭載ゲーミングスマートフォン?排熱とか大丈夫なのこれ」


「なんかトチ狂って作っちゃったんじゃないの?」


「それだっ!」


「えっ買うの?アレ噂だと『携帯ホットプレート』なんて呼ばれてて、専用のクソデカ水冷式スマホカバーが無いとヤケドするレベルで熱くなって熱暴走でバッテリーが破裂するらしいよん?」


「·····何そのゲテモノ、欲しくなってきたんだけど?って違う違う、そのゲテモノの検索に頭のリソース使う訳にはいかないわ」


「およ?なんかやってんの?」

「今ちょっとすんごい大変な作業しててね····· その作業に行き詰ってたからデュアルCPUで良い案を閃いたのよっ!よーし!さっさと食べ終わって作業再開するぞー!!」



 私が閃いたのは、デュアルコアではないけど情報を処理する部分を2つに増やすことで処理能力を向上させようという案だ。

 丁度よくおあつらえ向きに新たなアレが見つかったから、使わない手はないだろう。


 よし!そうと来たら早速やるしかないっ!


 私はカップ麺の麺を一気に啜り、スープを完飲·····



「あっぢゃっ!!!」


「うわ痛そう」



 スープを飲み干そうとしたらスープがアツアツで口の中を軽くヤケドした。


 まぁヤケド程度なら魔法で治療できるから、無理やり治して私は自分の部屋へと走って向かっていった。





「さてさて····· いつまでもお姉ちゃんがやられっぱなしだとは思うなよ?今日こそはやり返してやるからなぁ·····」


 私は自分の部屋の私の椅子に座ると、早速情報の処理を続けるアカシックレコードを操作し、あることを始めた。



「んー····· よし、見つけた! やっぱりなんでハッキングできちゃうんだろうなぁ····· でも経路がバレバレだから逆探知して~、ファイアーウォールも楽々突破っと、あとは管理者権限を一時的にイデアから私に切り替えて~、そんでデータの処理を割り振ってっと····· よしできた!!」



 そう、私がやっていたのはイデアの持つアカシックレコード『アカシックレコード:アイデンティティ』のハッキングだ。

 そしてイデアのセキュリティの甘いアカシックレコードはあっという間に私に乗っ取られ、演算能力の80%を占有して情報の処理をやらせた。


 これでだいぶ処理が早くなるはずだ。



「よーし!演算再開っ!!」





 そのころフシ町では·····



『おかーさーん、おねーちゃんどこにいるかわかるー?』


「ひゃあっ!ビックリしたわぁ····· イデア、勝手に成長して出歩かないの!·····って、どういう説教してるのかしら、私」


『えーだって寝てるだけって暇なんだもん』


「そうじゃなくて····· はぁ、ソフィでも止められないってどうなってるのよこの子·····」


『んひひ····· で、おねーちゃんはどこー?』


「今はどこかに出かけてるわよ、だから家で大人しくしてなさい」


『ちぇ~、探しに····· あぎゃばばばばばばばばばばばばっ!!!?』


「どうしたのイデア、急にソフィみたいに奇声を上げて····· いい?ソフィお姉ちゃんの真似は絶対にしちゃダメよ?」


『あばばばばばばっ!あばっ!あばーっ!!』


\ぽふんっ☆/


 次の瞬間、イデア(大)は光となって消えて実体を失ってしまった。



「·····何があったのかしら?またソフィが止めてくれたのね、多分」





 私がイデアのアカシックレコードをフル活用したせいでイデア(大)を呼びだして遊んでいたイデアが(大)の体を維持できなくなって消滅していたが、違う世界に居る私にそんなことを知る手段はあるけど観測をしていないのでつゆ知らず、のんびり調査を行っていた。



「おー早い早い、1.25倍くらいになってるかな?」



 今はイデアのアカシックレコードを間借りしたおかげで処理速度が大幅に向上していて、データの照合作業が結構早くなった。


 さてと、この調子で調査を続けよっかな!



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「ただ待つだけだから簡単な仕事には間違いないんだけどさ····· その世界の『記録保管庫』にアクセスするにはその世界に居ないと基本的に無理だからこっちに居るしかないのよね····· それに結構頭を使うから他の作業とかも効率が落ちてあんまりやりたくないし····· さっきも注意力が落ちてアッツアツのラーメンスープを思いきり飲んでヤケドしちゃったし····· あーホントに暇だっ!!」


名前:藤石 穂乃花

ひと言コメント

「うーん、ソフィたんとイチャコラしたいんだけど結構忙しそうだから気が引けるなぁ、まぁやるんだけどネ♥」


名前:イデア・シュテイン

ひと言コメント

「おぎゃぁ·····(あかしっく、れこー、どの、しょり、重す、ぎる····· とし、そ、うおう、のしこ、うし、かでき、ない、かも····· がくり·····(ここで記憶は途絶えている(※思考能力が年相応に戻った)))」


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