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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
452/469

隠れ転生者リリア


 数分後·····



\ガラガラッ!/

「やっほーソフィたんっ☆おっおっおっおっおっ?サトミンもいんじゃーん!」


「こんばんは穂乃果さん····· そ、それは魔王殺し·····!?なかなか凄いのを持ってきましたね·····」



 私とエビちゃんの前世の姉で校長先生と女神様の飲み仲間の姉貴····· 藤石 穂乃花が温泉へとやってきたようだ。


 ·····あのさぁ、せめてタオルくらい巻いてよ、全裸で仁王立ち、しかも片手には日本酒の一升瓶ってなかなか酷い絵面よ?

 弟だった私が言うのもなんだけど、姉貴はかなりな美人に分類されるくらい外見()いいんだからさ、ちゃんと隠しなよ·····

 行動が完全にオッサンなのよ姉貴·····



「ソフィたぁ〜ん?何か酷い事考えてるでしょ〜?」


「ひうっ?!そ、そこ抓るなぁ·····っ!!」


「ちぇ〜、ケチんぼ〜」


「いきなり妹のB地区を抓るのは流石に酷いわっ!」


「·····仲が良いのですね」


「んなわけないっ!!」

「でしょ〜?んひひひ····· 甘々なんだぜ、これで」


「うっさいボケ!!」



 私は何とか姉貴の拘束を振り切り、人間を越えた身体能力で一瞬で露天風呂の一部を覆う屋根の上に飛び乗って逃げた。


 ここなら流石の姉貴でもそう簡単には来れない安全圏のはずだ。



「おーい、ソフィたぁ〜ん?降りておいでぇ〜?来ないと·····この子がどうなってもいいのかぁ!」

「いいよ」


「即答っ!?というか誰だテメェ!アタシに近付くんじゃねぇ!手をワキワキさせながら来るんじゃねぇよ!あ、アタシのそばに近寄るなぁぁぁあああっ!あああぁぁぁあああっ!!!」



 リリア、南無三·····





「ごぼぼぼ·····」

「がぼがぼ·····」



 あの後、姉貴と私は本気を出したリリアによってあっという間に姉妹仲良く温泉に沈められてしまった。


 リリア、アレでも一応Sランク冒険者だから物凄く強いのよね·····



 ところで、後からお風呂に入るって言ってたなかよし組のみんなはどうしたんだろ?


 あっ、なんかリビングでゲームやってる。

 ん?なんか連絡来てる?


 ·····何やら大事そうな話をしてるっぽいからワタシたちは後から入る?


 なるほどなるほど、気を利かせてくれたのか。

 いや、面倒事の予感を察知して回避したなこれ·····



「ったく、コイツはただの人間のくせにやたら強いし、ソフィはアタシの事身代わりに使うし····· ロクな姉妹じゃねぇな·····」


「やっぱり穂乃花さんとソフィちゃんは姉妹なのね·····」



 うっせえわ·····



\ガラガラッ!/



『我が名はガイア!美味い酒が飲めると聞いて天界よりここに来た!そなたたちは温泉で酒盛りをしているという飲兵衛たちか!?』


「おっ、女神も来たわね、丁度穂乃花さんが溺れて酒がぬるめの熱燗になってるわ、貴女も呑むかしら?」


「是非とも!」


「な、なぁ、アタシもいいか?物凄く美味そうな酒の香りがするんだが·····」


「貴女は····· いえ、ドワーフなら大丈夫ね、この学校の校長として許可するわ、でも貴重品だから人間用の量だけよ?」


「えーケチんぼー」


「日本には生意気な奴を酒瓶で殴って黙らせるという伝統芸があるのだけど、喰らいたいかしら?」


「サーセン·····」


『お邪魔しまーす、ふひぃぃぃいいいっ····· やっぱり天界温泉よりこっちの方が良いわぁ····· ソフィちゃん分かってるぅ·····』



 どうやらガイア様がお風呂に入ったようだ。


 私もそろそろ起き上がるとしますか。



「ぷはっ!死ぬかと思った!」


「ぶっはぁ!5分も息止めてるのキツかったわ!ホモカたんじゃなかったら死んでたからね?」



 ·····気がついてなかったけど、姉貴、5分も息止めてたのかよ。

 流石は気まぐれで海女さんになろうとして体験教室に行ったら夢中になって30分息継ぎなしで潜り続けて悟りを開いて頭がマトモに戻るまで尼を自称してた奇人ってだけはあるわ。



「あっソフィちゃんやほろー、ホモカたんも元気だった?」


「おお杯を交わした友よ!盟友もソフィたんに呼ばれてここへ?」

「どうも女神様、まんまと釣られましたね」


「そうそう·····って釣られたクマー!?」


「女神様、酒盛りはしてもいいですけどまずはリリアの件について·····って帰るな帰るな!二度とここ使わせませんよ!?」


「鬼か貴様っ!」


「神様じゃいっ!」


「くっ····· 逃げられないか····· 仕方ない、聞いてあげようじゃないの·····」


「よしやっと成功した·····」



 さんざん逃げまくっていたにも関わらず、酒であっさり釣れた女神様に私はリリアの件を伝えた。





「ほーん、この子が隠れ転生者とはねぇ·····」


「みたいですよ?私は隠れ転生者の特徴の見分け方が分からないんですけど、日本人じゃないと絶対に反応出来ないネタに反応したんで確定だと思うんです」


「どれどれ?『敵の潜水艦を発見!』」

\ダメだ!/\ダメだ!/


「·····本当ね、っていうかソフィちゃんは返事しなくていいのよ」


「だってお約束ですし?リリア、潜水艦ってわかる?」


「んだそれ?というかアタシはなんでダメだって言ったんだ?訳わかんねぇ·····」



 どうやら女神様もリリアが隠れ転生者だと認識出来たようだ。



「で、どうやったら見分けられるんですか?」


「およ?知らなかったの?さっき思いっきりやってたのに」


「えっ、コレなんですか!?」


「1番手っ取り早いのはソレだね、あとは『神眼』で魂の形を見ると、中心部分だけ少し違うからわかると思うよ」


「ふんふん····· あっホントだ」



 リリアの魂を見てみると、確かに表面と内側で魂の質が異なっているのが分かった。

 なるほどなるほど·····



「で、リリアは隠れ転生者ってのは確定したと思うんですけど、ここからどうするんですか?」


「うーん、監視をソフィちゃんに任せてもいいかな?仲良さそうだし」


「まぁいいですけど····· リリアの記憶を戻して日本に返すとかは?」


「やめた方がいいかなぁ、見た目がドワーフじゃ向こうじゃ生活出来ないでしょ?一時帰宅くらいなら可能かもだけど····· 記憶くらいならイジってもいいけど、いきなり戻すとおかしくなるからオススメしないよん」


「あー確かに永住は無理ですね····· 記憶はとりあえずゆっくり戻していこうとおもいます、多分戻さないと魂に支障出ますよね?」


「おおーちゃんと勉強してるねぇ、そうそう、魂の質にムラがあると狂っちゃう事がよくあるからね、だからわざわざ漂白とかやってるし·····」



 そう、ぶっちゃけリリアの状態は芳しくない。


 今も日本のスラングにノッた後は頭を抱えて痛そうにしてるから、無理やり記憶が蘇って今世で作られた人格を刺激していて頭痛になっているのだろう。



 まぁ長期的にやらないとダメな治療だから気長にやるしかないかな。


 ·····これが女神様が面倒くさがってなかなか来なかった理由か。

 ひと月くらい付きっきりじゃないとダメみたいだし、めんどくさいったらありゃしないもんね。



「あのー、ソフィたん?そろそろお酒飲んでもいいかな·····?」


「あっいいよー、ついでに私にも一杯くださいな」

「アタシに呑ませろー!」


「サトミン!酒を開けよっ!」


「分かってるわよ、おつまみはお任せするわ、代わりに私はこっちの高級ワインを提供してあげるわよ?」


「ふっ····· 神様が人間どもが作った酒程度で動くと思うなよ?ところでおつまみは『ゼウスナッツ』と『ハデスボイスチキンジャーキー』と『バハムートキャビア』と『タングリスニの乳のチーズ』でもいい?クラッカーは市販品しかないけど·····」


『『もちろんOK!』』


「よーし!じゃあ今日は女神ガイアが音頭を取るよっ!では····· 乾杯っ!」


『『かんぱいっ!』』



 そして私たちは外の景色を投影した偽物だけど99.9%本物の夜空と月を眺めながら、温泉で月見酒と洒落こんだ。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「くぁーっ!魔王殺しは効くねぇっ!·····まって、よく考えたら私、女神様に面倒な仕事押し付けられてる!?あークソがっ!あのクソ女神めっ!酒でも飲まなきゃやってられねぇ!もっとよこせー!!」


名前:リリア

ひと言コメント

「あ゛ーっ!やっぱり日本酒はサイコーだなぁ!日本でニートしてた頃は日本酒はウノカップ横綱くらいしか呑まなかったからなぁ····· うっ、頭が痛い····· なんだこの記憶·····」


名前:校長先生

ひと言コメント

「一瞬クセでソフィちゃんがお酒を呑むのを止めそうになったわ、よく考えたら卒業したから飲んでも良いのよね····· 卒業した生徒と酒を飲むのもなかなか良いわねぇ·····」


名前:藤石 穂乃花

ひと言コメント

「リリアたん、なかなか見込みあるじゃないの····· こいつぁグレートですぜ····· ぐひひ·····」


名前:女神ガイア

ひと言コメント

「面倒事は押し付けるに限るっ!·····ここに来る時も████くんに仕事任せてきちゃったし☆」


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― 新着の感想 ―
ここのお風呂には酒好きな憎みきれないロクデナシしかいないんだろうなぁ… お風呂改め、『ロクデナシの酒蒸し』一丁〜!
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