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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
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母になるということ



 私のお母さんが産気づいたという話を聞いた私は、大急ぎで転移魔法でフシ町から転移魔法を使って王都の転移魔法専用出入り口へと転移してきた。


 実は王都は警備上の関係で基本的に転移魔法での出入りが禁止されている町で、転移可能な場所が限られている。

 それが転移魔法専用出入り口で、いわば空港やヘリポートみたいな場所があるのだ。


 ·····まぁ別に私の能力とSランク冒険者の権限があれば直接病院に転移とかもできたんだけど、今回の目的地であるお母さんが入院している病院はこの転移魔法専用出入り口のすぐそばにあるから、移動時間もそんなに掛からないし面倒事も起こしたくなかったからここに跳んだという訳だ。


 ちなみにすぐ近くに病院がある理由は、地方で貴族とかが大怪我を負った時や手の施しようのない重病人が出た時に国内最高峰の医療設備が整うこの病院にすぐに移送できるようにしてあるかららしい。

 いわばドクターヘリが来れる病院って感じの場所だ。



「すいません!Sランク冒険者のソフィ・シュテインとそのパーティーです!病院に用があるので急ぎで出してください!緊急用簡易手続きでお願いします!」


「わかりました、身分証明書とこちらに記入を、また料金は·····」


「全員分で10万円!お釣りはいらない!フシ町から転移してきました!」


「は、はい、では後は我々が責任をもって記入させていただきます」



 あと、王都に入るには町民以外は500円と身分証明書の提示、転移での場合は出発地点やその他色々な手続きが必要となるのだが、ここは緊急搬送の患者もくる場所なので『緊急用簡易手続き』という制度がある。


 仕組みはすごく単純、一人5000円と身分証明書の提示と転移の出発地点を言えば即通してくれるという制度で、面倒な手続きを全部衛兵に任せちゃうという仕組みだ。

 まぁ1秒遅れると死に繋がる重病人が居るのに、のんびり手続き出来る暇なんて無いからあって当然だよね。


 とりあえず今回は大急ぎだったからお財布インベントリから金貨をガシッとつかみ取りして衛兵さんに渡してやった。

 大体10万円かな?まぁ足りるでしょ!



「それじゃ通らせてもらいます!」


「承知致しました、どうかお気をつけて」


「はーい!!んじゃみんなも行くよ!!」



 町に入る事を許可された私たちは、大急ぎで病院の中へと駆け込んでいった。



「·····Sランク冒険者が大急ぎするような事態が起きたってヤバくないっすか」

「あぁ、逆にあそこまで焦ってると首突っ込まない方が良いし騎士団の規則もある、黙って仕事するぞ、基本暇で給料も良いこの仕事を失いたくなけりゃな」


「はっ!では私は代筆をしてきます!」

「おぅ任せたぜ」





 病院の中に入ると、私は他の患者さんに当たらないよう細心の注意を払いながら大急ぎで受け付けのお姉さんの元までやって来た。


「すいませんっ!出産入院をしているリラ・シュテインの娘ソフィ・シュテインです!お母さんは今どこに!?あと後ろのは友人です!立ち合いの予定があるので場所を教えてください!」


「ギルドカードを拝見します····· はい、大丈夫ですね、リラ様は現在第三分娩室にて出産中となっています」

「わっかりました!ありがとうございますっ!」



 お母さんの居場所を教えてもらった私は、みんなを引き連れて大急ぎで分娩室へと向かった。



「あっ、場所を····· 行ってしまいました····· 迷わなければいいのですが·····」





「お母さんはこっちか!」


「大丈夫!?迷わないの!?」


「大丈夫っ!魔力でわかるっ!」



 私は普段からよく迷子になるが、今日は大丈夫。

 お母さんの魔力を辿って行ってるお陰で迷うことなく進めてるし、マップで場所を特定したから問題なく進めている。


 私の予測ではあと3分もあれば到着するはずだ。



「間に合えっ!」



 私は出産に立ち会うため、走るか走らないかギリギリの速度で病院の中を進んでいった。





 大体3分後·····



「居たっ!お父さん!お兄ちゃん!お爺ちゃんっ!来たよ!まだ産まれてないよね!?」


「遅かったなソフィ、まだもう少しかかるそうだぞ」

「ソフィの時とは違い、かなり難産のようだ」


「あっエヴィリンも来たんだ」


「うむ、家族が増えるのじゃから立ち会わないわけにはいかないじゃろう?」


「はぁ·····疲れた·····」


「ソフィちゃんのお母さん苦しそう·····」



 目的地の前に到着すると、分娩室の前の待機用ソファにお父さんとお兄ちゃんとお爺ちゃんが座って待っていた。


 そして分娩室からは苦しそうな声が廊下まで漏れて聞こえてきていた。


 よかった、なんとか間に合ったみたいだ。



「よっこいしょっと····· あードキドキする····· みんなも座って待たない?」



 とりあえず一旦私は待機用のソファに座り、赤ちゃんが産まれるのを待つことにした。



「·····ソフィ、お前は出産に立ち会いなさい、いや、ソフィだけじゃない、エヴィリンちゃんや····· ウナ様!?なぜここに!?」


「だって親友のお母さんの出産だから来てもいいでしょ?」


「そ、そうですか····· 気が付かなくて申し訳ございません」

「これは失礼いたしました」


「いいのいいの、ウナちゃんは王女って気が付かれないようにしてたし、今はただのウナちゃんだから気にしないで?」

「うんうん、べつにわたしは気にしないから大丈夫!むしろおうじょさまー!って言われるの苦手だから秘密にしてもらえると嬉しいな」



 そう、実はウナちゃんは能力で王女であると気が付かれないようにしていたのだ。

 つい数日前に結婚式を挙げた王女が病院に来たらてんやわんや野大騒ぎになるのは確実だろうからね。



「·····で、私、分娩室入っていいの?」


「当たり前だろう?それにエヴィリンちゃんもウナ様も妊娠と出産を考えているのだから、出産に立ち会い、子を産むという事がどういう事かをちゃんと見ておくべきだ」


「·····わかった、そうだよね、うん、ありがとう、行ってきます」

「覚悟を決めねばのぅ····· よし、ワシも行くのじゃ!」

「うん····· ソフィちゃんのお父さんとお爺ちゃん、ありがとう、行ってきます」


「·····ん、わたしも、同じ理由だから、いい?」


「君は····· 確かミカエルちゃんと言ったかな?君も行ってきなさい」


「ん」



「お義父さん、確か分娩室は男子禁制でしたっけ」


「あぁ、子が産まれるまで男は入ってはいけないしきたりがあるからな、だからこうして待っているんだ」



 ここに来ていた女子のうち、私とエビちゃんがその話を聞いた瞬間足を止めてしまった。


 ·····多分エビちゃんも同じことを考えたんだろう。



 私、元男だけどいいのかな?



「·····ま、まぁ今は女だし、いいよね?」


「う、うむ、大丈夫なのじゃ、多分、きっと、のじゃ·····」



 私たちは一瞬迷ったが、もう子育ての事とかも考える立派な女子だと自分に言い聞かせ、分娩室のドアを開けて中に入って行っ·····



「·····ちょいまち?さっきミカちゃんなんつった?」


「んぅ?わたし、彼氏····· えっちする相手、いるよ?」


「えっ!?ミカちゃん彼氏いたの!?」


「ん、あっちに、居るよ?にぃが、養ってくれてる」


「·····マジか、後でちょっと詳しく聞かせてもらうよ?」


「ん、わかった」



 いや、マジか·····

 ミカちゃんも実は彼氏がいるのか·····


 なんか聞いた限りだと彼氏というか交際というか、『にぃ』っていう人物に養ってもらってる感じっぽい?

 そこで性的な関係になってるとかそっちっぽいような·····


 彼氏彼女というより、兄妹って感じの·····



「いやちょい待ち?『にぃ』って兄の事?」


「ん」


「·····近親相姦は流石にヤバくない?」


「ちがう、ぎりのにぃだから、だいじょーぶ」



 あぁ、向こうでも誰かに拾われた感じなのね·····


 というかビックリだわ、性欲1% 食欲9% 睡眠欲90%な子だから恋愛どころか人付き合いさえ『めんどくさい』って言う性格だから有り得ないと思ってたのに·····

 いや、向こうで何か養って貰ってる相手居るとは知ってたけど、完全にペット枠で育てられてんだと思ってた·····



「·····ソフィ、早ぅ開けぬか?というか邪魔なのじゃ、ミカの話は衝撃的じゃが今はそれより優先すべきことがあるのじゃ」


「あっそうだった!ごめんごめん!んじゃお父さんお爺ちゃんお兄ちゃん、フィーロ君、行ってくるね!」



 なんか物凄い話を聞いちゃったけど、私たちは一旦話を置いといてお母さんの出産に立ち会うべく分娩室へと入って行った。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「マジかぁ、あのミカちゃんにマジで彼氏がいるとは····· 交際もちゃんとしてるらしいし、そんな相手がいるなんて思ってなかったわ·····」


名前:ミカちゃん

ひと言コメント

「ん、にぃとは、あまあまラブラブしてる」


名前:ウナちゃん

ひと言コメント

「えーっと?これで彼氏がいるのはわたしとソフィちゃんとエビちゃんとミカちゃんの4人かな?」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「·····淫乱天使じゃな、こやつ、よくこんな自堕落で堕天せぬよな、不思議なヤツじゃのぅ」


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