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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
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壁に尻あり写真にメモリー


 ウナちゃんの結婚式から数日後·····



 私たちは学校も卒業したし、ギルドの依頼も優先度も難易度も低い依頼ばかりで、向こう(日本)で超能力者部隊として超生物収容のための出動はあったもののただの外来種のヌートリア捕獲で終わって暇していた。


 ·····はずだった。



「あー暇·····」

「平和っていいね·····」

「うむ、わかるのじゃ、やはり争いも良いが暇で平和なのが一番の幸せなのじゃ」

「だねー····· イル君とのんびりデートもできるし、家でゴロゴロもできる·····」


「·····なんかする?流石に毎日こんな様子じゃダメになりそうだし」


「そうじゃな、よし!ソフィ、確かお主魔物道場の師範をやっておったじゃろう?ワシも道場に連れて行くのじゃ、実力が知りたいのじゃ」


「おー、そういえばエビちゃんって格闘の流派とかある?」


「むっ?一応魔族流と魔王流は学んでおるのじゃ」


「ほほう?それってどんな感じなの?」


「とにかくブチのめす」


「·····へっ?」


「力任せで相手の防御も関係なく殴る蹴るを食らわせるだけなのじゃ」


「わぁお野蛮·····」


「だれが蛮族じゃ!」


「蛮族とは言ってないでしょ!?」


「はいはいケンカはそのくらいにしなよー」


「「だってコイツがっ!!」」



 プルルルルルルッ!!



「「ひゃんっ!?んだテメェ!!」」



 バギャッ!



「「ぎゃんっ!?」」


 


/                  \

ぐぇっ!  ←ひゅーんっ·····→  !ゃじの

\                  /


 フィーロ君にケンカはやめてと言われた私たちは、ケンカが始まった責任をお互いに擦り付け合った。


 だが言い訳をする瞬間、私のポッケから爆音で着信音が鳴り響き、お互いにビックリして思わずクロスカウンターをキメてしまった。


 そしてぶっ飛ばされた私は壁に頭から激突し·····



「·····助けて」


「·····僕こういうの同人誌で見たことある、壁尻っていうんだっけ」


「いいから助けてよー!!引っこ抜けないー!!」



 私は壁に突き刺さり、お尻のあたりで引っかかって抜けなくなった。


 その、実はディメンションルームの壁って一応壊れるけど壊れたらすぐに修復が始まるように設定してあるの·····

 絶対に壊れないようにも出来るんだけど、今みたいに私はよく壁に激突するから壊れてクッションになってくれた方が生存率が上がるから壊れるようにしてあるんだけど、今日はそれが仇となったようだ。


 ·····壁尻した側ってこういう気分だったのね。



 ベチコンッ!!



「ひゃんっ!!?ちょっ!?誰お尻にビンタしたの!!」


『あっひゃっひゃっひゃっひゃ!』


「エビちゃんだな!?」


『当たり前じゃろう?あーおっかしいのじゃ、腹が痛いのじゃ』


「ふんぬああああああっ!!笑ったな!!?こっちは非常事態なのに笑ったな!?」


『当たり前じゃろう?よし、写真を撮りまくって笑い話のネタにしてやるのじゃ』


「許さない!絶対許さないっ!!」



 私が抜けないでもがいていると、突然お尻をひっぱたかれて向こうから笑い声が聞こえてきた。


 ·····こんなことするの絶対にあのクソエビしかいない。



 あ、あんにゃろぉ·····

 アイツたぶん壁に刺さらなかったな、刺さりやすいツノ付けてるクセに。


 許さん、反撃してやる。



「ズ、ズボンでよかった····· スカートだったら確実にアウトだった·····」


『ほうほうほうほうほう?それじゃ脱がすのじゃ、もっと痴態を晒してやるのじゃ』


『エビちゃん、もうそれくらいにしておいた方が·····』


『大丈夫じゃ、こやつはもう何もできぬのじゃ』


「ま、まさかズボンを脱がす気!?」


『ズボンだけで済むと思ってるあたりお花畑な脳みそじゃな』


「パンツまで!?やめて!マジでシャレになんないから!!」



 だが私の体は壁から抜けそうにもなくて、でも必死でもがくがそれも虚しく悪魔の足音がどんどん私へと近づいてきて·····



『よーし、脱がしちゃうのじゃ、ふははははっ、お主が脱がしやすいズボンを穿いていて助かったのじゃ』


「·····射程圏内に入ったな!!!隙ありっ!!!」


 ズダンッ!!


『なっ!!?ぐえええええっ!!』


             \

         ドゴス!!

             /


 エビちゃんが私のズボンを引っ張ろうとしたその瞬間、私はエビちゃんに後ろ蹴りを食らわせてやった。


 ざまぁみろっ!!





 こんにちは、僕はフィーロです。


 今僕は、彼氏持ちの女子2人が壁尻しているリビングでのんびりお茶を飲んでいます。



『へるぷみー、フィーロくーん』


『誰か助けるのじゃー、魔王の秘宝を渡してやるから助けるのじゃぁ·····』


「·····あのさ、2人とも自業自得って言葉しってる?」


『『·····』』



 2人がこんなことになってるのは自業自得だから、僕は放置することにした。


 この事件の元凶は·····どっちだろう?


 ソフィちゃんがエビちゃんの格闘技の流派を『野蛮』と言って、それをエビちゃんが『蛮族』と曲解してケンカが始まったから、ぶっちゃけ僕はどっちもどっちだと思う。


 確かにエビちゃんの格闘技は相手を技ではなく力で圧倒する事がメインの流派だから野蛮という言葉はかなり適しているだろうけど、それは言っちゃいけない事だったと思う。


 でもそれを『エビちゃんは蛮族』と曲解したエビちゃんも悪い。


 だから僕はしばらく2人を放置することにした。



『·····タスケテー』

『·····態勢がキツいのじゃ、助けてほしいのじゃ』



 ちなみにエビちゃんは仰向け状態で壁に突き刺さっている。

 逆向き壁尻って感じなのかな?


 アレはたしかに腹筋とかが痛くなりそうだ。



「·····2人とも、ここにアルムちゃんが居なくてよかったね」



 多分アルムちゃんがここに居たら2人はもうお嫁に行けないくらいな大惨事になっていただろう。


 ·····時々ガチ百合な事になってるから今更だけど。



『『ひっ!?た、助けてっ!!お願い何でもするから!!』のじゃ!』


「·····アルムちゃんにお仕置きしてもらったら助けるよ」


『『やめてぇ!!!それだけはやめてっ!!』』


『それでもフィーロ君私の彼氏なの!?目の前で彼女が女の子大好き女子に襲われてちゃうんだよ!?エ□同人みたいに!エ□同人みたいにっ!』


「·····生憎僕は百合も好きなんだ、生で見れて眼福だよ」


『ぴえん』



 まったく、僕の彼女は賑やかで元気だけどちょっと度が過ぎてるんじゃないかなぁ。


 とりあえず今回はアルムちゃんにお仕置き·····




 プルルルルルルッ!!!!




『『ひゃんっ!!?』』


『あっ、フィーロ君ポッケからスマホとって、なんか着信来てるから!私出れないから!』


「はいはいわかったよ、蹴らないでね?」


『彼氏は蹴らない!大丈夫!』

『ワシは蹴るのか!?いや蹴られたんじゃが!!』


 やれやれ·····

 誰からだろう?よく暇を持て余したソフィちゃんの上司の神様から電話がくるみたいだけど、今日もそれかな?


 とりあえず僕も壁尻になった2人の写真はバッチリ撮影したし、女神様とエビちゃんの彼氏のラクト君にでも送信しておくかな。


 ラクト君って僕の数少ない男友達だし、時々こういう写真のやりとりをしていたりするから、エビちゃんの壁尻も需要があるだろう。



 まぁ今は電話に出るべきかな。



 僕はソフィちゃんのズボンのポケットからスマホを取り出すと、通話に応じた。



「はい、もしもし?今ソフィちゃんは出られないので代わりに僕が出てます、要件をお伝えください」


『ソフィ!なんで電話に出なかったんだ!?·····もしかしてフィーロ君か!? フィーロ君でもいい!今すぐソフィとエヴィリンちゃんを連れて君もこっちに来てくれ!』



 電話の向こうから焦ったような男の人の声が聞こえてきた。

 この声は確か····· ソフィちゃんのお父さんかな?



「あっ、お義父さんですか?いつもお世話になってます、今ソフィちゃんに代わ·····」




『早く王都の病院へ来いっ!!もうすぐ()()()()ぞ!!』




「·····えっ!?わ、わかりましたっ!今すぐ向かいます!ご連絡ありがとうございます!」



 ガチャッ!!



「ソフィちゃん!エビちゃん!おふざけは終わりだよ!ソフィちゃんのお母さん産気づいたって!もうすぐ産まれるって!!」


『『マジでっ!?』』



 ズボッ!!



 電話を切った僕は、いつまでも壁に上半身が埋まったままになっている2人に声を掛けると、2人は壁を破壊して一瞬で抜け出した。


 ·····できるなら先にやってと言いたかったけど、今はそれどころじゃない。



「ソフィちゃん!今すぐ王都の病院に転移できる!?お義父さんが『今すぐ来い』って!」


「合点承知でい!急いで着替える!1秒で終わらせるわ!みんなの分もやっておくよ!·····よしOK!!」

「えっ、わたしも!?」

「·····ん、くわしく、説明して?今、わたしは冷静さを欠こうとしてる」



 ソフィちゃんは家でリラックスする用の服を着ていたが、魔法であっという間にしっかりした服へと着替えてしまった。

 それどころかソファで寝ていたウナちゃんを含む僕たち全員も着替えさせられていた。


 あと相変わらず寝ていたミカちゃんも無理やり着替えさせられて連れてこられていた。


 ここに居ない人は買い物に出かけているから強制招集できなかったのだろう。



「他のみんなはどうするの?」


「今招集した!ゲートを病院繋げておくからそこからくるように伝えたから、私たちは先に病院へ向かうよっ!」


「わかった、ほらウナちゃん起きて!ソフィちゃんのお母さんが産気づいたよ!」


「ん····· えっ、ほんと?わたしも行く!」


「それじゃソフィちゃん、転移をお願い!」



「あいあいさー!みんな私の近くに来て!それじゃ·····『転移』っ!」



 そしてソフィちゃんと僕たちは大慌てで王都の病院へと転移魔法で向かった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「壁に埋まってる場合じゃねぇっ!急げーっ!!!」


名前:エヴィリン

ひと言コメント

「いだだだだだっ!!?脇腹がっ!脇腹攣ったのじゃっ!いっだだだだだっ!!!」


名前:フィーロ

ひと言コメント

「ほんと2人とも騒がしいよね·····」


名前:ウナちゃん

ひと言コメント

「寝てて何があったかよくわかんないけど、ソフィちゃんのお母さん赤ちゃん産まれるんだ!わたしも見に行く!」


名前:ミカちゃん

ひと言コメント

「わたしのねむりを妨げた者はゆるさないって決めてる」

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