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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
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姉に勝る妹など居ないっ!


「よっと、ただいまー」

「うげぇ····· やっぱ転移の感覚は何度やっても気持ち悪·····」



 日本で無事に姉貴とオマケのお荷物を確保した私は、こっちの世界の自宅に帰ってきた。


 さてと、とりあえず姉貴は放置して好き勝手やらせておいて、私は不死川さんの首をなんとかしないと·····


 いや別に放置してても勝手に治るからいっか、それよりも中々治らないであろうメンタルを治さないと·····



 とりあえず何をするにもまずはみんなが居るリビングに行かなくちゃ始まらないから、転移酔いでフラフラしてる姉貴を引っ張ってリビングへと向かっていった。





「ほーれホモカお姉ちゃんにナデナデしてほしいんだろ~?」


「やめるのじゃああああああ!!ワシは魔王で威厳があるのじゃああああああっ!!」



 ·····


 ·····あのさぁ



 さっきからうるさいんだけど。

 こっちは首を治されたら病欠できないとキャラ崩壊しながら泣き喚く不死川さんを治すのに忙しいんだけど。


 特に姉貴。

 ·····とエビちゃん。



 私が不死川さんを拘束しながら治癒してるその後ろでエビちゃんと姉貴が追いかけっこしてるのよ。

 姉貴はエビちゃんを撫でたいっぽいけどエビちゃんはみんなの前で撫でられるのが嫌で逃げ回ってるのよ。



「というか!姉上は今人間じゃろう!?なぜワシに追いつけるのじゃああああ!!?」


「ふっふっふ····· エヴィリンにはまだ動きに無駄が多いのよ!TASに弟子入りした私に隙はないのだよ!!」


「TASってなんじゃあああああっ!!あああああああああああ!!」


「あっ捕まった」



 そして姉貴は病み上がりの体であるにもかかわらず魔族の身体能力を駆使して本気で逃げ回るエビちゃんを捕まえてしまった。

 いや、一応私のハイパー凄い内臓とかソフィちゃん細胞を移植してるから多少強くなってるかもだけど、あの動きはちゃんと練習してないとできない動きだ。


 姉貴が言ってる通り、ゲームの超高速タイムアタックツールTAS(Tool-Assisted Speedrun)を参考に動いて····· いやリアルでやったらTASじゃなくてRTAじゃない?


 ちなみに私の細胞はどうも血液でも何でも体に取り込むとその人を急激に進化させる某大怪獣の細胞のような能力があるみたいで、姉貴、エビちゃん、そしてこの前脳みそを入れ違えちゃった不死川さんも若干だけど強化されてんのよね。


 ·····それはともかく、姉貴は徹底的に無駄を排除した見事な動きでエビちゃんを捕獲して膝枕して頭をなで始めた。



「にぎゃああああぁぁぁぁぁ····· やめ、やめるのじゃぁぁぁぁ·····」


「おーよしよし、いい子いい子」


「·····エビちゃんは無視して、ほら不死川さん落ち着いて!メンタルが回復するまでウチに居ていいですから!」


「本当ですか、ではそうさせて頂きます」



 姉貴に撫でられてだらしない顔をしているエビちゃんは放置して、私たちはやっと静かになった不死川さんのメンタル面の回復を進めたのだった。





 数分後·····


「ふぅ、不死川さんさ、いくら自己再生能力があるからって雑に治しすぎですよ?体ん中メチャクチャになってますよ?」


「·····自覚はあります、最近はずっと体が怠いので」

「それはただ単に働きすぎです」


「·····そうですか」


 不死川さんの首を治した後に診断とかやってたんだど、うん、まぁなんていうか、酷い。


 腎臓がゾンビの腎臓になってんのかと思ったわ、腐ってやがる。

 酒の飲みすぎだし、不老不死の力がなかったらとっくに死んでるし、胃に穴も物理的に開いてた。

 なんで死んでないんだこの人。


「不老不死ですので」

「あっはい、そうですか」


 その他にも、身体には歴戦の傭兵のような物凄い傷跡が大量に付いてたし、体内にめちゃくちゃ銃弾が残ってたり·····


 ·····労基に駆け込んだ方がいいんじゃないのかな、この人。


 ちなみにそこら辺に関してはほとんど治した。

 傷跡はなんか訴える証拠にするから残しておいてくれと頼まれてそのままにしてるけど·····


 ·····めっちゃカッコイイからそのままにしてて欲しいから別にいいけどさ。



「·····仕事でそう簡単には休ませてくれないんでしょうけど、無茶はダメですよ?」


「分かっています、私ももう限界です、ちかいうちに訴えます、裁判も起こします、裁判所にも問答無用できてもらいます」

「·····ダメだこりゃ、とりあえず処方箋出しときますね、とりあえず酒と持って温泉行ってぐっすり寝てきてください」


「慰謝料·····」


 頭がパァになってる人ってああいう語彙力になんのかな·····


「なんか、昔のブラック企業勤めの頃の私思い出すなぁ·····」


 私は不死川さんの様子に昔を思い出しながら·····


「ソフィたぁ~ん?ナデナデはいりませんか~?」


「ひゅあぅっ!?」



 って思ってたら、背後から姉貴に話しかけられた。

 話しかけられたというかナデナデの押し売りをしてきた。



「え、エビちゃんでもいいんじゃ·····?」


「いや使い物にならなくなったから次の獲物をね?」


「えっ?あっ·····」



 ソファの方をみると、だらしない顔で幸せそうに寝てるエビちゃんがいた。


 そして私の背後にはエビちゃんをだらしない顔にした張本人が居て、私の事をエビちゃんと同じ状態にしようと手をワキワキさせている。

 姉貴との距離は推定20cm、私の前には机があって後ろには姉貴が居る。

 左右は肘掛のせいで逃げられない。


 今からでもデコピンでもして時間稼ぎをするか?

 いや確実に避けられる·····


 だったらわざと寝そべって机の下を潜り抜けて私の部屋に逃げ込むか?

 いや姉貴だったら机を飛び越して先回りしてくる。


 じゃあ反撃するか?

 いや、私の魔法強化ナシの技術じゃ姉貴にはかなわない。


 転移魔法は?

 転移魔法が得意な姉貴相手だったら確実に阻害される。


 逃げ道はないか·····

 姉貴にナデナデされるなんてマジで嫌だ、私もエビちゃんの仲間入りなんて嫌だ·····


 まじ不俱戴天なんだけど·····



 ·····いや待てよ?天?



 きた!青天の霹靂的発想っ!!


 前後左右は塞がれてるけど、空いてる場所が一ヶ所だけあった!!!



 この場合の答えは上へ逃げるだっ!!



「·····三十六計逃げるに如かずっ!!」

「好機逸すべからずっ!!」


 ガシッ!


「ぎゃんっ!?」


「逃がさないよぉ?うへへ、ソフィたんもナデナデしてあげるよぉ?賢人時代の子供の頃はよくナデナデしてて好きって言ってたよねぇ?久しぶりにナデナデしてあげるよぉ?」


「こっ!この前もやったでしょ!?やーめーてー!!離してぇぇええ!!」



 くっ····· 万事休すか·····


 ·····いや、まだだ!まだ終わらんよ!



 私は今飛び上がろうとしたところを姉貴にがっちりホールドされていて身動きが取れない状況だ。

 ホールドされた場所は大体私の肋骨の下あたりで、結構しっかり絞められてる感じで絶体絶命って状況だ。


 でも、逃げ出す術はある。


 私は王城から帰ってきてお風呂に入ってからご飯を作って昼食を食べていたら姉貴とかからメールが来て、姉貴を迎えに行った。

 そんで、私はお風呂上がりでラフな格好をしていた。

 具体的に言うと、下着の上からロングTシャツのワンピースを着ただけというラフすぎる格好だった、


 そしてブラジャーはこの後特に予定もないからナイトブラを着用してる。


 更に、私の胸は悔しいけどペッタンコだ。


 オマケにもう一つ、私は左腕が肩から先が無いから、義手を消せば肩幅が一気に狭くなる。



 つまり、緊急脱出する事は可能って訳だ。



 ()()()()()()·····ね?



「·····緊急脱出っ!!」


「んなっ!?」



 私は逃げ場を確保するために地面に穴を穿ち、緊急脱出トンネルを作った。

 ここは私が管理する空間『ディメンションルーム』、地形を変える程度お茶の子さいさいなのよ!


 そして右腕を上げて左腕は消滅させて片腕バンザイ状態になると、飛行魔法で一気に体を下に引っ張った。

 するとブカブカだったTシャツが姉貴の腕と私の肌の摩擦を低減して、私の体は一気に下方向へと降り始めた。


 だが姉貴の反射神経は凄まじく、私が動いて0.1秒後には腕を締め始めた。


 そして、そのせいで·····



 ザリッ!


「ひぎゃんっ♡!?」


「およ?」



 私のフワプニな胸が姉貴の腕の隙間を通り抜ける瞬間、ブラが腕に引っかかって取り残されてしまった。

 そして敏感なB地区が色々な場所に擦れてしまい、私は変な声を出してしまった。



 だが無事に私の体は姉貴の腕を通り抜け、穴の中に脱出は成功っ!!


 私は無事に穴の中に逃げ込むと、激しく服と擦れてヒリヒリするB地区を労わりながらパンイチという痴女みたいな恰好で地下通路を通って自分の部屋まで逃げて行った。



「·····やっぱり正解は三十六計逃げるに如かず、だねっ!」





 その後、姉貴が地下通路に侵入しようとしたからしっかり塞ぎながら地下を進んで、私はようやく自分の部屋へとやってこれた。



「ふぅ、危なかった·····」


「大丈夫だった?」


「うん、ギリギリセーフだったよ····· あーあのクソ姉貴めっ!お気に入りのブラとシャツ奪われちゃったし····· よし!とりあえず着替えよっと!」


「はーい、どうぞ~」


「サンキュー姉貴、そうそうこれこれ、やっぱり家から一歩も出ずにリラックスするならコレが一番!フィーロ君も心配してくれてありが····· とう····· ね?」



 ·····ん?



「やっほー☆ 狙った獲物は逃さないってコトワザ、知ってる?」


「·····知ってる、ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!やめてっ!フィーロ君助けてよっ!というか何で姉貴が私とフィーロ君しか開けられない部屋に入って来てるの!?」


「ごめんねソフィちゃん····· 次の標的は僕って言われたから·····」


「うっ!うらぎりものおおおおおおっ!!!」




 その後、私はエビちゃんみたいにグデグデにされて、立ち直った後スネて6時間くらい家出した。



名前:藤石 穂乃花

ひと言コメント

「ふい~っソフィたん成分とエヴィリン成分も魔力も補給できたし、不死っちと一緒に温泉酒してこよーっと!」


名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「姉貴にナデナデされた·····死ぬほど恥ずかしいんだけど·····っっっ!!」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「·····はっ!?わ、ワシは何を·····? というかお主ら何の話をしておったのじゃ?全然わからなかったのじゃ·····」


名前:フィーロ

ひと言コメント

「ごめんねソフィちゃん····· なんか貞操の危機を感じたから····· あれ、まって、なんでお姉さん僕に、う、うわぁぁぁあああああああああっ!!!?!?!?」


名前:なかよし組

ひと言コメント

アルム

「うわぁ····· 酷いことになってる·····」


グラちゃん

「ソフィって家出しても絶対に夕飯の時間には一旦帰ってきてご飯作ってるのよね····· なんでかしら?」


ウナちゃん

「ソフィちゃんのおねーちゃーん!わたしもナデナデしてー!」


ミカちゃん

「·····終わった?寝ていい?」


チェル

「あー!チェルもなでなでしてー!」



名前:不死川 史華

ひと言コメント

「·····今日は肝臓が崩壊するまで呑みます、明日の仕事なんで知ったこっちゃないです」


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