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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
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込み入ったお話



 国王様から直々にウナちゃんの結婚式の警備と護衛を依頼された私は、快くその依頼を受けた。


 ·····んだけど、まだウナちゃんと両親の話は終わってないみたいで結構暇だ。

 まぁ9年間まともに会って話せなかったから積もる話が積もり過ぎて成層火山になっちゃってるんだろう。


 流石に国王様も邪魔するわけにはいかなかったのか止めるようなことはせず、微笑ましく見守っていた。



 ·····でも暇だったみたいで、さっきからちょいちょい私に話しかけてきてて微妙に困ってる。


 日本で言うと天皇とか総理大臣に話しかけられてるようなものだからね?

 下手にミスしたら即打首獄門だからね?


 しかもこっちには日本みたいに民主的で平和な憲法なんかまだできてないから、普通にその場で死刑とかあるからね?


 しかもしかも今の所処刑ポイントは3点も貯まっててもうすぐ打首獄門だ。



「おぉそうだソフィ殿」


「はいなんでしょうかっ!?」


「妻も気にしていたのだがな、ソフィ殿はそろそろ愛人との結婚を考えているのであろう?式場はどうするのだ?時期も教えていただけるとありがたい」


「え゛っ!?あっ、え~~~~~っと·····」


「まだ決定していないのね?」


「·····はい」



 なんか下世話な話というか、そういう話を向こうから振られてしまった·····


 フィーロ君との挙式なんだけど、実はまだほとんど未定なのだ。

 計画では卒業後にフシ町の小さな教会でやろうという話にはなっているんだけど、時期も未定だし何ならまだ婚姻届けさえ提出してないし、結婚指輪もデザイン中っていうね·····


 まぁ私もフィーロ君も現状で結構満足してるし、落ち着いたらやろっかなーってくらいの感じだからいいんだけどさ?



「貴女にはウナがよくお世話になっている事、この国を守るために働いてくれた事の礼として貴女の結婚式を国が主導で行いたいと考えているのだけど、どうかしら?」


「·····ちょっと考えさせてください」



 なんて言ったけど、ぶっちゃけ答えは決まってた。


 私の理想の結婚式は、大々的にSランク冒険者が結婚!みたいな感じでたくさん人を集めて豪華な教会で盛大に行う····· のではなく、フシ町の小さな教会で知り合いだけ集めてひっそりと厳かにやるのがいいと思ってる。


 確かに女子としては大聖堂とかで挙式してみたいと思わなくはないけど、やっぱり私は大好きな地元で大好きな人たちに囲まれて大好きな人と一緒に挙式したい。



「·····誠に申し訳ないのですが、私は地元でひっそりと挙式したいな·····と考えてたり····· なので、えっと·····」


「王家からの、ひいては国からの提案は断るのね?」


「·····そういう事になります、私はやっぱり自分の好きな場所で好きなように挙式したいなって·····」


「そうねぇ····· 巷で話題のSランク冒険者の結婚式となると相当な大事なのだけどねぇ·····」


「まあ良いではないか、儂らに彼女の挙式を強制する権利はない」



 よ、よかったぁ·····

 この国の王様たちはほんと優しくて安心できるわ·····


 世の中には魔王を倒しに行く勇者に旅費で1000円とひのきのぼうとお鍋のフタを渡すような極悪な王とかも居るから、そう考えると物凄く良い人たちだ。



「ではソフィ殿の意を汲み、結婚式は好きなように行っても良い物とする」


「ありがとうございます」


「だがSランク冒険者の挙式に対して国が何もしないというのも外聞が悪い、故にソフィ殿の結婚式の費用やウェディングドレス等の作成、披露宴の料理や給仕などを国が負担するというのはどうだ?」


「それなら····· わかりました、よろしくお願いいたします」


「うむ、では予定が決まり次第教えてくれ」


「はい、わかりました」



 ·····なんか結局国がかかわる事になっちゃった☆


 ぶっちゃけ結婚式の費用くらいなら私でも全然出せるんだけど、手伝ってくれるっていうならいいかな?


 これはうかうかしてられないなぁ····· なる早でフィーロ君と結婚式について相談しないと·····





 その後もしばらく国王様と王妃様と会話をしていると、ようやくウナちゃんと両親の会話がひと段落就いたようだ。


 そんで私は帰ろうかと思ったら、ウナちゃんと両親に呼び止められて話をする羽目になってしまった。



「ソフィさん、少々お時間をくれませんか」


「はい?なんでしょう?」


「申し遅れました、私はウナの父『インディ・クリス・ラ・サークレット』で、こちらが·····」

「ウナの母、『リア・ライズ・ラ・サークレット』と申します」


「あー、えっと·····よろしくお願いいたします?」



 なんて返せばいいんだろ?

 わかんないから大分変な感じになっちゃった·····



「ソフィさん、ウナと友達になって下さり、本当にありがとうございます」


「この子の持っていた『気が付かれない』という異常性は親である私たちでさえ御しきれず、一縷の望みを掛けてあの学校へと入学させました、そこでウナは自分の存在に気が付いてくれる貴女達と出会い、今はこうして誰の目でも感じ取ることができるように変化できたとこの子から聞きました」


「あー、いや、私は何もしてないですよ、それは全部ウナちゃんが自力で頑張った事なので私じゃなくてもっとウナちゃんの事を褒めてあげてください」



 ウナちゃんは出会った当初は私でさえ時々その存在を見失ってしまうほど影が薄いという異常性があった。

 本当は私やグラちゃんと同じ新型の魂を持っていて、更に私たちにはない複数の魂を持てて同化させることができる特殊な力があったのだが、この機能は不安定で暴走していて、本来であれば『表』である現世に片方だけ出るはずの魂が両方『裏』へと向いていたせいで『表』に居る私たちはその存在を認知できなくなっていたのだ。


 でも、私たちと居るうちにウナちゃんは自力で魂の制御を覚え、片方だけを表に向ける事に成功した。

 そして私があげた特殊な魔導具のお陰で『両方を表に向ける』という離れ業を覚え、二人に分裂することに成功した。


 ·····そして、外なる神であるナイアルラトホテップの魂が封印された禁断の杖であり、ナイアルラトホテップ魂そのものである杖『Despair(絶望) or Disappear(消滅)』を()()()、ナイアルラトホテップがウナちゃんに取り込まれウナちゃんの魂の力で存在が強制的に変化し、第三の黒いウナちゃんこと『ラーちゃん』が誕生した。


 ·····まぁヤツは上手いこと完全に取り込まれて自我を無くさないようやったみたいだけどね。



 こう見るとなかなか主人公っぽい感じだけど、これに私は殆どかかわってない。

 やった事と言えば、一緒に居て切っ掛けを作ってあげた程度だ。



 ·····ウナちゃんの魂の本当の力についてはまた今度ね。



 何にせよ、いまウナちゃんがみんなに気が付かれるようになったのは全部ウナちゃんが頑張ったからに他ならないんだ。



「そうですか····· ではまた後でウナの事を沢山褒めます、ですがソフィさん、貴女がウナと友達になって下さらなければウナは一生誰にも気が付かれず塞ぎ込んでいたでしょう、なので改めてお礼を言わせてください、ソフィさん、ウナと友達になって下さり本当にありがとうございます」


「私からもお礼を言わせていただきます、·····ウナはこれから結婚し貴女の元を離れますが、宜しければこれからもウナと友達で居ていただけないでしょうか?」


「えっ?いや····· ウナちゃん?」


「なーに?」


「いや()()()ちゃん?ちゃんとあの事いった?」


「·····いったよ?」


「·····実はですね、ウナちゃんは特殊能力で二人以上に分れtムグッ!?」


「言わないでー!!ヒミツだから!!」


「んむーっ!!」


「·····ウナ?何か隠しているのかい?」

「正直に言いなさい?怒らないから」


「···············なにもないよ?」



 嘘だッ!!(迫真)



 まさかウナちゃん、両親に分裂能力があるの黙ってたな?

 あっ、しかもウナちゃんのお婆ちゃんも『そんなの知らない』って顔してるし、お爺ちゃんである国王様はなんとなく知ってたみたいだけどビックリしていた。


 というか知られたくないのか私の口を塞いできたんだけど、鼻も塞がれてて窒息死しそうなんだけど·····



 うっ!(絶命(死んでない))



名前:ウナ・ウェア・ラ・サークレット

ひと言コメント

「だって、分裂できるってバレたら両方ともこっちで住まなきゃいけなくなっちゃうじゃん、まだみんなと一緒に居たいから黙ってたのに·····」


名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「一応私は肺活量がエグイから10分くらいなら息しなくても平気だし、魔法で肺の中で新鮮な空気を生成して二酸化炭素を消してあげれば息しなくても大丈夫だけどさ····· 流石に生理現象を止められると苦しいからやめてほしいんだけど····· いやマジで死にそうだから手を離して·····」


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