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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
406/469

覚醒っ!スーパーアルムちゃんっ!



「よいしょーっ!」


 ザッパァァアアアンッ!


「よし!5匹とれた!」



 私たちはサワドメガニが作った天然?のダムで魚とりをやっていた。

 もちろん捕まえる魚は『ユキドケウオ』で、私は既に網で30匹近く捕まえていた。



「みんなー!そっちはどおー!?」


「27匹じゃー!」

「ワタシは35匹ー!」

「15匹ね····· 負けてられないわ!」

「チェルはまだ5匹·····」

「僕は6匹かな?」

「わたしも6匹!」

「すやぁ·····」


「ふんふん、ってことは合計が·····125匹かな?まぁまぁ採れてるね!」



 一応目標としては150匹なのでもうちょっと頑張ろうかな?

 まぁ依頼では100匹だったんだけど、家で食べたいから50匹ほど余計に採っておこうって訳だ。


 ·····さっき一匹魔法で焼いてつまみ食いしたけど、すっごい美味しかったから200匹とかでもいいかもしれない。



「そんじゃカニが起きるまでもうちょいがんばろー!」


『『おーっ!』』



 そんなわけで、私たちはユキドケウオの捕獲を再開した。





 5分後·····



「そ、そふぃ、さむいのじゃ·····た、焚火を頼む·····」


「ん?どうしたの?」


「池に落っこちちゃったのじゃ····· ぶぇくしっ!」



 エビちゃんが池に落っこちたらしくてガタガタ震えながら私の元までやって来た。


 そりゃまだ4月始まったばかりだし、ユキドケウオがいるってことは雪解け水だから水温は絶望的だろう。

 とりあえず今はイジワルするつもりも無いからエビちゃんのために普通に焚火を作ってあげた。

 ついでに全身ずぶ濡れになってたから着替えも出してあげた。


「おっ、着替えまで出してくれるとは気が利くのじゃ、ありがとうなのじゃ·····」


「へいへい、さっさと着替えないとどんどん冷えるから早くねー」


「うむ·····」


 そういうとエビちゃんは焚火の側で暖まりながら服を脱ぎ、私が出した着替えの服をモゾモゾと着はじめた。

 ·····ごめんイジワルしてた、悪気はなかったんだけど囲い忘れてて草原のど真ん中で全裸にさせちゃった☆


 まぁ言わなければいっか!





 その後、エビちゃんは気が付かなかったのか寒さで冷静な判断ができなかったのか何も文句も言わずに着替えて髪を乾かしながら焚火で暖まっていた。

 そして私はそんなエビちゃんと雑談していた。



「な、なんでお主ら、こんな冷たい水の中でも平気なのじゃ····· なんで水着で平然と入って捕まえられるんじゃ·····」


「えっ?いや私は元々寒さには強いし、疑似神化してるからだよ?」



 そう、実は私は水着だし、なんなら泳ぎながらエビちゃんと雑談していた。


 ちなみに水着は最近作った、日本のビキニを解析したり色々して作ったオシャレな水着だ。

 んで私とアルムちゃんとグラちゃんは新作水着に身を包み、水温一桁の水の中に飛び込んで魚を捕まえていた。



「んでもさ?グラちゃんは寒さを無効化できるのは知ってるけど、アルムちゃんはどうなってるんだろ·····」


「じゃな····· あやつやっぱりなんか変じゃよな」


『よんだー!?』


「呼んでないよー!!」


『わかったー!』



 アルムちゃんは私やグラちゃんみたいに魔法やスキルの力で体を保護していないにも関わらず、極寒の水の中を元気に泳ぎ回っていた。


 ·····どうなってんのアレ。



「アレどう見ても普通じゃないよね」


「うむ、それにさっきのサクランボの時の動きも人離れしておったのじゃ」


「だよね····· 私の記憶だとAランク冒険者のあのユン·····何某でもあんな動きしたら流石に息が上がってたと思う、でもアルムちゃん全く平気そうというか余裕ありそうだったよね」



「うーむ·····なんなんじゃろうなぁ·····」



 ザパァッ!



「ぷはっ!おーい!20匹採ったよー!」


「おー!ありがとー!あと5匹ー!」


「それなら僕とウナちゃんが10匹釣ったよ」

「私は8匹ね」

「チェルは5匹!」

「·····寝てた」


「おおー!これで168匹かな?よしOK!じゃあアルムちゃん上がっていいよー!」


「はーい!」



 とりあえずユキドケウオが目標数採れたから、私たちは撤収してサワドメガニの駆除を始めることにした。

 駆除するためには色々やらなきゃだから、まだ泳いでるアルムちゃんを呼び寄せた。



「ちょっとまってねー!今いk」



 \ザプンッ!!/



「えっ!?ちょっ!アルムちゃん!!?」

「なんか一気に水中に引き込まれたのじゃ!」

「って言うか何か揺れてるわよ!?」

「地震っ!?」

「·····あれ?わたしの魔法が消えてる?」

「ん、動いた?」

「ゆれゆれゆれれれれれ·····」


「·····やばいっ!サワドメガニが動き出した!」



 周囲に轟音を響かせ、沢をせき止めていた巨大なカニが動き出した。

 そしてせき止めていた邪魔者が退いてしまった巨大なダムは、一気に放水を始めてしまった。



「グラちゃんっ!とりあえずダムを凍らせて!」


「でもアルムが!」


「そっか!でも放置してると沢が!」


「おいっ!あそこを見るのじゃ!」


「居たっ!ハサミに挟まれてる!!」


「マジで!?」



 エビちゃんが指さした方向を見ると、振りかざされた巨大なカニの爪に挟まれたアルムちゃんが居た。

 ヤバい、このカニの握力はヒトの体なんて一瞬で潰し切れるくらいのパワーがあるから、アルムちゃんなんて一瞬で·····



「とりあえずグラちゃんは池を凍らせて!他のみんなはカニの爪を切ってアルムちゃんを救出·····」


『ーーーーーーー!!』


 ギチギチギチギチ·····!!


 救出しようとした途端、アルムちゃんを挟んだ爪を天高く掲げていたサワドメガニが鳴き声?をあげて、その爪をギチギチと閉じ始めた。

 だが、挟まれてる胴がつぶされ始めてるのにアルムちゃんはぐったりしたまま動かなかった。


「ヤバいっ!アルムちゃん気絶してるっ!」

「ワシに任せろっ!『魔神覚醒』っ!」


 ズドォォオン!!


 エビちゃんが秘めたる魔王の力を解放すると、悪魔っ娘くらいの可愛らしさだった翼と尻尾が邪神の如き禍々しさになり、角からは紫色の魔力の光が溢れはじめ、手足の先は黒い鱗のようなもので覆われて爪が猛獣のように長く伸び、白目だった部分は真っ黒になり瞳は黄金色に輝き始め、悪魔のような姿に変わった。


 これはエビちゃんが本気を出すときになるモード·····というか、全ての身体能力が格段に向上するけど見た目がめっちゃ厳つくなって普段の生活もできないから、普段はいつも私たちが見ている普通の状態に()()()しているという方が正しいだろう。


 つまり、この姿はエビちゃんがめんどくささをも捨てて全力で挑むことを決めたモードなのだ!



「行くぞ、一撃で倒してアルムを·····」






 ドクンッ!






『うおりゃああああああああっ!!!』


 ギギギギギギッ!!



「なっ!?アルムちゃんが気が付いた!」

「爪を無理やり開いてる·····!!?」



 エビちゃんが飛び出そうとしたその瞬間、私も感じたことが無いような超高密度の黄金色の魔力がアルムちゃんから爆発的に解き放たれ、目覚めたアルムちゃんは大木をも軽々へし折る力のある爪を無理やり開いて抜け出そうとし始めた。



『ソフィちゃん!剣を!なんでもいいから!』


「りょ、りょうかい!えーっと!あった!はいっ!『七星剣プレアデス』だよっ!気をつけて使って!」


『大丈夫っ!』


 ひゅるるるるる·····


 私は前に国王様に献上するために作った物をリメイクして強化した星核合金製の剣『七星剣プレアデス』をアルムちゃんめがけて投げ飛ばした。

 するとアルムちゃんはカニの爪を広げていた手を一瞬離し、剣を受け取った。


 そして·····



 ぱしっ!


『はぁっ!!』



 ズドンッ!!



「うわ一刀両断っ!?」


『よっと!』



 そしてその剣を振り下ろすと、明らかに剣が届かない位置まで、爪の肘あたりまで縦に真っ二つにしてしまい、力が弱まったところで氷上に着地した。



『今ならいける····· 『Blave Aul(黄金色の勇気)um』ッ!!』


「そ、その魔法っ!!まさかっ!」



 アルムちゃんから聞いた事があるような魔法の詠唱が聞こえ、黄金色の魔力が解き放たれるとドーム状の領域となり、アルムちゃんの身体能力が格段に向上したのがこの位置からでもわかった。

 それどころか、私まで強化がされていた。


 アルムちゃんは前までこんな魔法は使えなかったはず·····


 つまり、たった今この力に目覚めたって事だろう。



 そして、新たな力を手に入れたアルムちゃんは、天空に向けた宇宙色の剣に黄金色の魔力をまとわせ、巨大化したかのように見える聖剣をカニめがけて振り下ろした。



『はぁぁぁああああっ!!』



 ズッガアアアアアアアアアアアアアアアアンッッッ!!!




 ·····カニの絞め方と調理法に、頭頂部から一刀両断するという方法がある。


 まぁ生き物なんだから頭から真っ二つにされて平気なヤツなんて早々いないけど、普通サイズのカニに対しては真っ二つにすることでトドメをさすことができる。


 そして、アルムちゃんの斬撃を食らったサワドメガニは、先ほどアルムちゃんを真っ二つにへし折ろうとした因果応報とばかりには岩石のように堅牢な甲羅を一刀両断され、少なくないカニ味噌をぶちまけながら真っ二つになってしまった。



『悪は成敗されるべしっ!』


「つ、つよっ·····」

「ヒューヒュー!なかなかやるのじゃ!アルム、お主どこにそんな力があったのじゃ?」


『さてとそこの()()っ!()()の定めに従って退治させてもらうよ?』



「·····へっ?ワシ?」



 そういうと、アルムちゃんはカニ味噌がこびりついたままの星核合金製の剣をエビちゃんへと向けた。



名前:アルム

称号:『??姫』

ひと言コメント

「この世に世界を支配しようと目論む魔王が居るのなら、倒すのがワタシの定め····· だっけ?まぁいいや!魔王殺すべし慈悲は無いっ!」


名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「あーもー!あとでちゃんとカニ味噌拭いてよね!甲殻類が腐るとめっちゃ臭いし、なかなか臭い取れないないんだからねっ!」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「へっ?魔王?·····あっ、ワシの事か!最近魔王を自称する少女って周りから思われすぎてワシもわかんなくなってたのじゃ!」


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