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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第一章 TS賢人は転生するっ!
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私!爆☆誕ッ!!



 私がちゃんと女に成ろうと決心したあの日から、約3ヶ月半の日時が経過した。


 この頃になると、私はもう自分が『私』になり始めていた。

 いや、中身は全く変わらなかったのだが、女として生きる覚悟は何とか付いて、やっと一人称も定着してきた。


「(さて、今日の魔力貯蓄も終わって魔力を使い果たしたし、ゆっくり寝るとしますか·····)」


 程よい弾力のある母の肉体に寄りかかり、目を瞑って魔力回復に勤しむ。

 あぁ、程よく温かくて、水中でフワフワ浮きながら寝れるのは最高だ。


 そういえば、私のMPは既に530万を突破してしまい、しかも『賢人の石』に溜まった魔力はなんと100億を超えている。


 ちなみに、お母さんが使っていた精神安定魔法は比較的消費MPが少ない魔法で、消費MPは3だそうだ。

 ついでに、異世界入門マニュアルによるとド定番の下級火魔法『ファイアボール』は消費MP5との事。

 今の私なら20億発は撃てるし、なんならMPの自然回復が最低で秒間10000を超えているので秒間2000発までなら無限に撃てる計算だ。


 しかも魔攻が自分で調整可能と来たもんだ。

 1度、お母さんの子宮内を魔力遮蔽結界で覆ってバレないよう魔攻を限界まで上げようとしたが、結局限界が不明だった。


 いや、正確には魔法を放つ際に効果範囲や圧縮率や形状や威力や込める魔力を決めて、まるでプログラムのように設計して魔法を放てるので、魔攻がアテにならないのだ。

 というよりその時に応じて魔攻が変動しているようだ。


 たぶん、魔攻の上限も私の魔力量(MP)などによって変動するのだろう。


「(そう考えると、なんだか産まれるのが怖くなって来たなぁ····· ん?)」


 なんか、お母さんのお腹が激しく動き出した?

 というかまって、身体がっ!勝手に動くっ!まってなんかめっちゃ押されてる!満員電車で駅員さんに押された時みたいな感じで押されてるんだけど!?


 おかーさーん!不快なんですけどー!?



 いくら馬鹿みたいな魔力を持つ私でも、赤ちゃんの力では抵抗出来ず私はグイグイと押されて、満員電車を思い出してなんか不快な気持ちになっていた。



「ーーーー!!!」


「(ん?お母さん、苦しみ始め····· まさかっ!!)」



 も、もしや、出産が始まったパターン!?


 破水とかした感覚なかったんだけど!?陣痛始まったりしたの!?えっまって、マジ!?

 私、異世界デビューしちゃう!?



「(とうとうこの瞬間が来たかっ!)」



 次の瞬間、私の身体が上の方から押され始めた。

 そして、頭の上から鈍い破裂音のような音が聞こえてきた。


 どうやら破水もしたようだ。


 って事は、マジで俺、異世界デビューしちゃうじゃん!!

 やったね俺!いや私か、私!長年待ち望んだ異世界だぞ!!


 ·····いや落ち着け、焦るな私よ。


 そういえば、前世の知識によると出産の痛みは半端じゃないと聞いた事がある。

 私は魔法を使ってお母さんの痛みを和らげてあげようと考えたが、ここは人体の神秘に任せるとしよう。


 でもちょっとなら大丈夫だよね?

 

「(自作鎮痛魔法『アネステジア』!!)」

 かーらーのー

「(自作空間微拡張魔法『リトルエクスパンション』!!)」


 バレないようにお母さんに2つの魔法を掛け、スムーズな出産を促す。


 産道が狭いのなら時空魔法で『空間だけ』拡張して、効果範囲を通ったら私が縮んでしまえばいい。

 それでも痛いとは思うので、鎮痛魔法も弱めに掛けておいた。


 消費魔力は合計100と安いもんだ、0.1秒もあれば完全回復できる。


 さて、これで準備は整った。

 後は全てお母さんに任せるとしよ、うっ!?


 そう考えた瞬間、身体が一気に狭いトンネルに押し込まれた。

 いや、はやっ、はやい、多分コレはやっ!?おごごごごごごご


 私のアシストのお陰なのか、私は全身を強く圧迫されながらも産道をとんでもない速度で通り抜けていっていた。


 そして·····


「おぎゃ!おぎゃあっ!?(寒っ!というか眩しっ!?)」


 勢いよく心地よかったお母さんのお腹から飛び出した。



 出産から暫くして、母子ともに落ち着いたのは10分後だった。

 あ、私は出産から1分で良くなったけど、お母さんたちが状況が呑み込めず困惑して、落ち着くのに10分かかってしまった。


 ちなみに私は今、産婆さんに柔らかいタオルで包まれて抱っこされながら部屋をキョロキョロと見渡している。


 そうそう、私の誕生日は【建国1212年9月9日11時53分】だよ!みんな祝ってね☆



 いやー、それにしても大変だった、眩しいやら寒いやら肌に触れる風や布がくすぐったいやら五月蝿いやら、臍の緒を切られたら急に苦しくなったので急いで呼吸を始めるわで·····



 でも何とか呼吸を始めて、目を慣らしたところ、視界がボヤけまくっていたので即席で光学魔法を構築して視力を上げて状況を掴んだ。


 あそこのベッドでくたばっているのが私の生みの親のようだ。

 青交じりな銀灰色の鈍く美しい長めの髪色で、ちょっと豪華な町人っぽい感じだ。

 顔は疲労と困惑で歪んでいるが凄く優しく大人しそうな人で安心した。


 んで、私のお父さんは····· 仕事で忙しいのかな?

 と思ってキョロキョロと辺りを見渡していると、バァン!という音と共に、ドアが勢いよく開いて1人の男性が·····


 あらやだ、イケおじじゃない。


 うん、イケおじは多分私のお父さんだろう。

 いやでも、私はイケおじイケおじと言ってるが、意外と若いかもしれないのでイケおじと言うのは止めておこう。


 そのイケおじ····· いや、お父さんはお母さんの元に駆けつけると、何やら騒いでいる。


 あ、お母さんが私を指さした、そしてお父さんもコッチ向いて満面の笑みを浮かべた。


 ここは女の子らしく、可愛らしく返事してやろう。


 私も笑顔で、片手を振りながら·····


「あぃー♪」


 お父さん、お母さん、初めまして!ヤベぇ転生TS賢者少女の私、爆誕だよ!


 という意味を込めて返事をすると、両親がめちゃくちゃ騒ぎ出した。


「「gmaoor!?aopqgxo!!Sophy appqgxo!!」」



 ·····うん、何言ってるか分からんッ!!!


 これは由々しき事態だ、想定はしていたが·····

 クソっ!言語翻訳能力を貰うの忘れてた!!


 仕方ない、イチから勉強して言語を学ぶとするかぁ·····


 でも、これだけは理解出来た。


 私の名前は、両親の発言から推測すると『ソフィ』か『ソフィー』だろう。


 うん、いい名前だ。

 今日からは俺は藤石 賢人じゃない、この世界に生きる1人の少女『ソフィ』だっ····· よ!




 ·····願わくば『aopqgxo』でない事を祈ろう。

 なんて発音するんだろコレ。

 あぉくぷグぅオ····· わからん!!


 まぁどうでもいいや!


 よろしく!新しい世界!!

 よろしく!新しいお父さん、お母さんっ!!

 

名前:ソフィ・?ュ?イ?

年齢: 0歳

誕生日:建国1212年9月9日

ひと言コメント

「みんな!おまたせ!!私!爆☆誕だよ!」


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