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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
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神竜一体の攻撃



 私は早速レディクルスさんに今回の攻撃プランの説明を開始するため、衛星『賢者の杖』が高度1000kmから撮影した目標地点の地図をホログラムディスプレイに表示した。


「まず禁忌魔法群があるのはここから北西に1500km離れた地点のここにあって、魔法陣外縁部の直径は30kmという規格外のサイズです」


『おぉ、たしかに大きいねぇ·····』


「私の攻撃だと完全に瞬間的に蒸発させられるのは直径5kmってとこで、周囲に広がる爆風で100km圏内であれば破滅的な被害を出せて、500kmくらいの範囲ならある程度の被害を出せるんですが、魔法陣を消せる確証が無いんですよね·····」


『ほう·····なかなか強いねぇ』


「一応その攻撃は地下深くを攻撃する事を前提としたものなので、余波だけでその威力ですね」



 そう、賢者の杖の爆撃は広範囲殲滅というよりピンポイント攻撃がメインなのだ。


 前やった時は余波がそのまま飛び出したけど、現在のカスタムではその余波を全て一点に収束させて攻撃する仕組みにしてある。


 ·····うん、生態系を思いっきり変えちゃったのが未だにちょっとトラウマなのよ。


 設定を解除すれば行けないことも無いけど、今回は範囲が足りないので辞めておいたのだ。


 それに、賢者の杖は今回は別の用途で使うつもりなので既にとある場所に待機させている。



『·····ちょっといいかい?』


「はいはい?」


『この魔法陣、危険よ』


「へい?」


『どこか1ヶ所が壊れて断線したら全ての魔法が自動的に発動してこっちに来るわね』


「·····へ?」


『上手くできた魔法陣よ、ほれここを見な』


「どこですか?」


『ここよ』



 レディクルスさんが指さした場所を見ると、確かにそこに魔法陣の線が隠されていた。


 それをふまえて計算してみると、たしかにどこか1ヶ所が壊れた瞬間、他の魔法陣が連動して勝手に禁忌魔法が発動するような仕掛けになっていた。



「うわー·····これは面倒臭い·····」


『そうでもないねぇ、分からないかい?』


「·····あっ、もしかして一撃で全部破壊したら?」


『やはり石の子は聡いねぇ、でもちと惜しいね、コイツの欠点は一撃で全部を消されたら意味が無いって事よりも、生贄が全滅したら発動が出来ないって事よ、それだけならもっと楽に出来るさ』


「だったら問題無さそうですね」


『もちろんさ、この程度私のブレスなら一撃よ、ただ1500kmというとちょっと外れるかもしれないねぇ·····』


「ブレス、直線にしか飛びませんもんね」


『そうねぇ····· 少しズレるだけでかなりズレちまうからねぇ·····どうするんだい?』


「んっふっふ····· そこで私の秘策ですよ」



 私の秘策、それは『反射衛星砲』だ。


 SF映画ではド定番の惑星内攻撃兵器で、メインの砲台から放たれたビームを衛星によって反射し、角度を調整して標的に確実に当てるシステムの事だ。


 今回は私はソレを再現するつもりなのだ。


 というのと、彼女のブレスは通った所を蒸発させて壊滅させる恐ろしい威力を持っている。

 例えるなら日本を代表する放射熱線を放つシンの方の大怪獣みたいな感じで、余波だけで周囲を焼き焦がし消し飛ばしてしまうのだ。


 つまり現在地点のフシ山山頂から目標地点に向けて直接放った場合、確実にフシ町やマグウェル魔法学園街などの射線上にある町は消し飛び山は吹き飛び森は灼けるだろう。



 更に着弾地点も問題だ。


 彼女のブレスが的確に禁忌魔法陣群を消し飛ばすには、ほぼ水平に近い角度で1度のズレも許さない繊細な角度調整が必要なのだ。

 それにこのドラゴン、そういう繊細なのやらないガサツな性格だから、テキトーに撃つしさ·····


 あと普通に敵国だけじゃなくてこっちの国にも影響が出るからやらないで欲しい。



 って訳で、1番被害が出ない撃ち方はどうするか?と考えると、上しかないのだ。



 彼女のブレスの射程はぶっちゃけ不明だけど、この状態でも星まで届くと言っていたから一旦宇宙空間まで出ても大丈夫だろう。


 でも多分ブレスが出た時に物凄い余波が出るけど、幸いここは標高4000mもある高山の上、私がうまく制御すれば地上への被害ゼロで撃てるだろう。



「レディクルスさんは真上に向けてブレスを思いっきり放ってください、あっ、星が壊れるような威力とか、大量絶滅が起きるような威力はやめてくださいね?あくまでも周囲30km····· 多めに見積もって50kmが蒸発する程度の威力ですよ?内核までブチ抜くような威力はやめてくださいね、人類が大量絶滅しちゃうんで」


『そうかい·····』


「いや、やっぱり全力全開でいいですよ、威力は私が調節するんで」


『本当か!?それは助かる!』



 威力を抑えてと言った途端、レディクルスさんが急にしょんぼりしてしまった。


 なので仕方なく威力を私が調節する····· 正確には余剰エネルギーをインベントリに収納して威力を軽減する感じで行くことにしたところ、すぐに元気を取り戻してくれた。


 気まぐれな性格のこの人を操るには、最大限向こうの要望を飲まなきゃいけないのよ。



 そしてここからが私の仕事で、反射衛星砲の要となる『反射衛星』を用意して角度を調節しなければいけない。



 ·····が、それは既に終わらせてある。



 そう、私の使ってる衛星『賢者の杖』だ。


 今回は賢者の杖に、ミカちゃんに頼んでありとあらゆる物を拒絶する神の盾『アイギス』を展開して貰って、それを反射板にした反射特化型改造を施してあるのだ!


 更にその賢者の杖は既にフシ山直上で待機させていて、反射板も角度を調節して私の空間魔法やらなんやらで光が歪むほどの強化をしてある。



 あとブレスを真上から落とすにはひとつの衛星じゃ足りないのでもう1つ用意してある。


 実はまだ未公開で未完成なんだけど、ちゃんと船の形をした宇宙船が1台あったからそれにも同様の反射板を設置してあって、その宇宙船は例の禁忌魔法陣の中心の真上で待機してある。



 ちなみになんだけど、反射板の角度とかを計算するのがすごく大変だった。

 何せブレスや光線は地磁気や重力、魔力場によって湾曲したりしてズレが生じる事があるのだ。


 今回はブレスを1500kmも移動させるのでこれらの影響でズレが生じやすく、多少湾曲してしまうことが予測されていたのだ。


 そこで私はちょっとした対策を加えた。

 この不安定な力場を私の力でわざと乱してしまったのだ。

 だが、自然の作用でズレが生じるより私が狙って発生させたズレなら計算や予想がしやすくなるのでわざと乱れさせたって訳だ。


 まぁ、結局Πみたいな軌道を描かせるので反射板の角度は大体45度なんだけどね。



 話は逸れたけど、つまり対策はバッチリって事だ。



「んじゃ早速やります?」


『いいのか?』


「もちろんですよ!」


『よし、じゃあ外に行こうかねぇ!』



 そう言ったレディクルスさんは、長く大きい尻尾をブンブン振り羽をパタパタさせて鼻息を荒くしながら外へと駆け上がって行こうとして、ピタリと動きを止めた。



『·····この体は必要ないか、では石の子よ、上で待ってるぞ』


「あっ消えた····· はーい」



 そういえば目の前にいた人の体のレディクルスさんは魔力で構築された人形だったんだったわ。


 なんか本人も忘れてたっぽい。


 まぁそんなことはどうでもいい、今は急いで上へ向かおう。


 私は先程やってきた道のりを駆け足で戻って行った。

 ちなみに酸素が薄くて途中で息切れした。





 火口の亀裂から外に出ると、既に特撮怪獣よりも大きい巨大なドラゴンが起き上がり、天を見つめていた。


 しかも体内に物凄い量の魔力が渦巻き、胸の中央から飛び出した深紅の結晶が赤く紅く緋く輝いていた。



「はぁ、はぁ····· 早いですよ、レディクルスさん·····」


『おや?遅かったねぇ石の子よ、もう撃つ準備を始めちまってるよ』



 まったくこのせっかちドラゴンめ·····


 というか急がないと山が消し飛ぶし火口の中にいると多分私が消し飛ぶから早く対策しないと。



「ふううぅぅぅぅ····· 『神化』ッ!」



 私はひと息ついてから永久機関『賢者の石』を通常モードから神化モードに切り替えた。


 すると私の人てしての肉体は1度分解されて霧になり、神属性魔力によって再構築されて神としての肉体に切り替わった。

 更に、着ていた服や鎧も魔力化して消し飛びインベントリに格納され、全裸になった私の体を神々しい羽衣、私専用の神衣が包み込んだ。

 ちなみに下着もついてる親切設計だ。

 あと神々しくも可愛らしくもカッコイイ、神様らしいデザインを残しながらも近代的でSFチックなシンプルかつ機能美に溢れたオシャレなデザインで、私が神様になるに当たって自分で設計して作った特注の神衣だ。


 これは前よく来ていた『天使の服』の完全上位互換で、見た目によらずすごく頑丈で絶対に破けず、耐熱耐寒耐衝撃耐酸性などの効果に加え、動作アシストや魔力増幅や回復速度上昇なんかの魔法も発動してくれる仕様だ。


 あと背中から光の翼が出て、頭の上には光の環が現れるカッコイイ仕様で、肌が露出した部分も結界の力で守ってくれたりするから露出度も高めだ。



 そして肉体を神属性魔力で再構築する事で魔法に対する耐性を得たり、肉体がほぼ無敵化するなどの恩恵を得られるのだ。


 あと何となく髪も伸ばしてみてる、普段私はセミロングくらいの長さにしてるんだけど神化した時はわかりやすいように肩より下くらいまで伸ばしてちょっと女性らしい感じにしてみた。

 これが結構いい感じで、なんか大人っぽく見えてすごく神様っぽくなるのだ。



 ·····そんな神化にも弱点がある。



 この体、5分以上継続すると1度死なない限り人間に戻れなくなっちゃうのだ。

 実のことを言うとコッチが本当の私の体だったりするんだけど、今は無理やり体を人間の物に保っている。


 だってこっちの体、強すぎるんだもん。

 前にお気に入りのコップを握り潰してからよっぽどの事がない限り絶対にならないと誓ったのだ。


 でも今回は非常事態なので神化したのだ。



「さてと、レディクルスさん、私も準備OKですよ、いつでも撃って大丈夫です」


『おやおや、本当に神様だねぇ····· 前に見たのはもう数百万年は前だねぇ····· 新たなる神様か、なかなか可愛らしいじゃないか』


「んっふふ〜、でしょ?こんなプリチーな神様、なかなかいないですよ!」


『だろうねぇ、それよりもう撃っていいかい?』


「あっ大丈夫ですよ」


『よし、じゃあ早速やるとしよう、石の子よ、この国の、この星に住まうヒトの子を守りたいのであれば本気で守れ、私は遠慮しないぞ?』


「もっちろんですよ!全力全開で守ります!」


『そうかいそうかい、じゃあ····· いくよ』



 ギィィィイイイイイイインッ!!!



 レディクルスさんの竜の顔が急に険しくなり、彼女の魔力が急激に収束し始めたことから、本気になったのが分かった。


 そして、ブレス発射の瞬間が刻一刻と迫ってきている事も分かってしまった。




 神の怒りの焔だ、神罰を食らうが良い。




 なんちゃって☆



名前:ソフィ・シュテイン

種族:神人族

ひと言コメント

「ちなみに反射衛星砲って言ったらみんなどの反射衛星砲を思い浮かべる?私は冥王星のヤツとバベルの塔のヤツだよっ☆ ちなみに好きな方はバベルの塔の方だよっ☆」


名前:レディクルス

ひと言コメント

『さぁ久しぶりに全力全開でやるかね、·····前に寝てるところチクチク邪魔された鬱憤ばらしさ』

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