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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
356/371

薪ストーブで料理してみよう!


「ただいまー」

「帰ってきたよー」


『『おかえりなさーい!』』



 大量の薪を持って家に入ると、早速リビングのある辺りからドタバタとみんなが動き始める音が聞こえてきて·····


 誰も降りてこなかった。


 いや、なんか騒いでる声はきこえてるんだよ?

 でもその内容が『貴様が行くのじゃ!ワシはおこたから出たくないのじゃ!』とか『私だって嫌よ、寒いのは平気だけど暖かい方が好きなのよ』とか·····


 うん、みんなコタツに入って出れなくなってるらしい。



「·····まぁ迎え来なくてもいいけど、んじゃいこっか」


「そうだね、早くいかないとケンカが始まりそうだもんね」



 という訳で、私は薪をインベントリに·····



「あー!!インベントリに入れればよかったじゃん!忘れてた!」


「えっ、僕わざとだと思ってた·····」


 

 やばい、私ボケ始めてるかもしれない·····





 インベントリの存在を忘れていて、無駄に目立ちながら帰ってしまった事に後悔しながら私はリビングの扉を開けた。



「おーいみんなー、だいじょうぶー?」

「あぁ寒い····· 僕もコタツ入ろっと·····」


「ワシは出たくないのじゃ!魔族は寒くなると死ぬのじゃ!」

「魔族は今極北の地に住んでるのでしょう!?嘘よねそれ!」

「あーもう暴れないで!こたつが冷めちゃうから!」

「きゃんっ!\GAME OVER/あー!!やられちゃった!ちょっとえびちゃん!暴れないでよ!」

「·····うるさい」

「こたつすごくいい·····」

「ちょっ、僕も入れて!暴れないでよ!」



 うん、まったく大丈夫じゃなさそうだ。



「みんな、あんまり暴れ過ぎるようだったらコタツ撤去『『すいませんでした!』』·····わかればよろしい」



 撤去という言葉が私の口から出た瞬間、みんなの態度が一変して暴れずきれいにコタツの中に入ってしまった。


 まったくもう····· 私が言えたことじゃないけどはしゃぎ過ぎは良くないからね?



「とりあえず薪買ってきたから早速火を入れてみるよ!」


『『おおおおお!』』



 私は部屋の片隅にある新品の薪ストーブの元にやってくると、早速耐熱ガラスがついて中が見えるようになっているオシャレな扉を開けた。

 そしてその中に細めの薪を何本か突っ込み、扉を半開き状態にしておいた。


 日本でネット検索した感じだと着火剤とか細い薪を使って燃焼させやすくして、時間をかけて着火するらしいんだけど、こっちには魔法という素敵な力が存在する。


「んじゃ····· ヘルフレイm」

「ちょっとまって!それ過剰すぎるから!世界樹燃やす感覚でやらないで!!」

「えっ?そう?んじゃ『圧縮ファイアボール』!」


 なんか地獄の業火を撃とうとしたら止められたので、仕方なく普通のファイアボールを圧縮して高火力にした球を三つ浮かべ、ストーブの中に入れて薪と接触させた。

 すると高温の火の玉はあっという間に薪を焼き焦がし、大きな炎となってストーブの中を覆いつくした。


「えーっと?次は熾火になるまで放置か····· んじゃ私もコタツはいろっと」



 火が熾火になるには約5分経ったら扉を閉めて放置するため時間がかかるらしいので、防寒着をきていても外気で冷えてしまった私の体を温めるため、私はコタツの中にもぐりこんだ。





~十数分後~



「ん~、そろそろかな?よし、薪投入しよっと!」


 コタツから動きたくなかったので千里眼で時々様子をみながらまっていると、ようやく火が熾火になってくれた。


 そしてわたしはそこにストーブのサイズにあった大きめの薪を入れると、ネットにあったやり方通りに吸気口を解放し、良い感じになるように調整をしていった。



 ちなみに全部遠隔で魔法でやった、だってコタツから出れなかったんだもん·····





~しばらくして~


「·····ソフィちゃん、起きて、ストーブがいい感じだよ」


「はぇ?あっ!!?やばっ!寝てた!」


「ソフィちゃんヨダレ拭いて?ばっちぃから」


「ごめんごめん!」



 私はコタツの魔力にやられて寝てしまっていたらしい。

 しかも机に突っ伏してぐーすか寝てたから机の上にヨダレの水たまりができてしまっていた。

 あぁやっぱコタツは悪魔の兵器よ····· つい寝ちゃうわ、ぽかぽかで最高すぎる·····


 身も心もぽかぽかする·····


 でも私はこの素晴らしきコタツから出てストーブで調理をしなきゃいけないのだ。


 あぁコタツ様、今しばらくお待ちくださいませ、早急に美味しいシチューと焼きウィンナーと厚切りベーコンとポテトを調理してまいります。



 という訳で私は鋼の根性でさえ通用しないコタツの重力圏から星核合金の根性で抜け出すと、第二ソフィちゃん速度(秒速50cm)はるか遠く(3mくらい先)で燦然と輝く太陽(薪ストーブ)の元へとずるずると移動していった。





「さてと、ソフィちゃんクッキングのお時間がやってまいりました!今日のオヤツはホワイトシチューとスキレットで焼いたウィンナーとベーコンとポテトと野菜類です!それとここまで来た人限定で焼きマシュマロも!」


「お主、いま焼きマシュマロと言ったか?」


「うひゃはっ!?びっくりした!びっくりした!!あーもういきなり後ろに近づかないで·····」



 焼きマシュマロと言った途端、大の甘党であるエビちゃんがものすごい速度で背後に迫ってきて耳元でささやいてきた。



「焼きマシュマロはデザートね、今は調理してるから····· 手伝ってくれる?ってもうコタツに帰ってるし!」


「任せたのじゃ~、ワシは今日は花嫁修業もお休みなのじゃ~」


「まったく····· そんなんじゃお兄ちゃんにふさわしいお嫁さんになれないよ?」


「うっさいのじゃ!そういうソフィだって嫁には向いてない性格なのじゃ!」


「なんだとー!?アッツアツのスキレットで殴って前歯折る·····あぢゃっ!?」



\じゅうううううう!!!!/



「ぎゃああああああ!!!手が!手がああああああ!!!」



 私はエビちゃんをぶん殴ろうと薪ストーブの上で温めていたスキレットを()()()掴んでしまった。

 スキレットは鋳造のフライパンの事で、手持ち部分まで金属製なので持つときは厚い布や鍋掴みでつかむ必要がある。


 だがいつものじゃれ合いのケンカのノリでスキレットの取っ手をつかんでしまった私の右の手のひらは高温のスキレットの取っ手で焼かれてジュージューといい音を鳴らしてしまった。


 いくら神さまと言えど、私はちゃんと肉体のある生命体だから普通にヤケドもしてしまう。


 って訳で、私の右手はいまものすごいことになっている。



「んぎゃあああああ!!!あっぢゃあああああああ!!!」


「大丈夫!?」


「いででででで!!離れない!ヤバい!!あっついヤバい痛すぎるっ!!」



 ここで問題!\ててんっ♪/


 油をひいていないフライパンでお肉を焼くとどうなるでしょう!


 正解は·····


 『こびりつく』



 つまり、油も塗ってない金属を鷲掴みした私の手はスキレットに引っ付いて取れなくなってしまっていた。


 あーもう最悪、左手なら義手だから大丈夫だったのに·····



 その後、なんとか皮膚が剥がれたりして手のひらがR18-Gな光景になりながらも、私は得意の痛覚我慢でこらえて治癒魔法で治してしまった。


 そして今度こそスキレットを素手で掴まないよう気を付けながら、完成した料理を魔法で浮遊させてテーブルまで運んで行った。





「んじゃいっただっきまーす!」


『『いただきまーす!』』


 ホワイトシチューは手間がかかるためしばらく放置して、先に出来上がったスキレットで焼いた料理をみんなで食べることにした。


 とりあえず大きめのスキレットをつかったので全員分のウィンナーが焼けたし、その他具材もいっぺんに焼けてしまった。


 そして私たちはこんがり焼けてジュワジュワといい音を立てているウィンナーを真っ先に食べることにした。



 その超絶美味しそうに焼きあがったウィンナーにかぶりつくと、パリッという破裂音が鳴り響き、水風船を噛んでしまったのかと一瞬間違えるほどの肉汁がはじけ飛び、口の中を肉汁で満たした。



「んっ!?んんんっ!あふっ!あふいっ!へもふまっ!!」



 飛び出した肉汁は激熱だったけど、それがまたすごくよかった。


 そして肉汁による口内の蹂躙が終わると、今度はウィンナーの肉の部分が襲い掛かってきた。

 まるで肉汁が先鋒でしかない、我々こそが主将だといわんばかりの強い肉のうまみが肉汁で占拠された私の口内を徹底的に蹂躙してしまった。


 そして肉の突撃部隊は口内の蹂躙を終えると、胃の占拠に向かったのか私の喉の奥へと進軍していって消えてしまった。



「やっば!うっま!なにこれ過去最高の焼き加減じゃん!」



 この後、私たちはまたベーコンでもおなじようにビックリして、焼きジャガイモで狂気的な熱さにまけて全員床をハフハフ良いながらのたうち回って、最後にみんなで仲良く焼きマシュマロをして楽しんでいった。


 たったこれだけの事だったけど、気が付いたら夜が更けていたくらい夢中になってしまっていた。



名前:なかよし組

ひと言コメント

ソフィ・シュテイン

「いやー薪ストーブいいね····· 暖かいし炎がユラユラしてるの無限に見てられるし料理も出来ちゃう····· 毛布、コタツ、薪ストーブは冬場の三種の神器だなぁ·····」


アルム

「いてて····· 焼きマシュマロで口の中ヤケドしちゃった····· でも美味しかった!」


フィーロ

「なんでいっつもソフィちゃんとエビちゃんはケンカするかなぁ····· こうしてコタツの中に入ってたら、もう、どうでもいいかなってなる····· かな·····」


グラちゃん

「·····今更だけれど、もう貴族の料理に戻れる気がしないわ、私は庶民の味の方が口に合ってるというか、庶民の口になってしまったわ」


ウナちゃん

「でも宮廷料理とか美味しくない?少ないけどすごくおいしいよね!年明けにおじいちゃんのとこ行って食べてこようかなぁ·····」


エビちゃん

「·····ソフィの手が焼けた時、すごくおいしそうな匂いがして腹が減っちゃったのじゃ、久しぶりにあやつを丸焼きにでもするかのぅ」


ミカちゃん

「こたつから出れない·····でもトイレいきたい····· むむむ····· ん、いいところに瓶\バシィンッ!/んぐぇ、·····ソフィちゃん、アイギス貫通ギャグ補正ハリセンやめて、ちゃんとトイレいくから」


チェル

「ままぁ~、ブロッコリー焼いて~?チェル、野菜たくさん食べたい~」


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