2人ともクーリングオフしていい?
前回のあらすじ
私の前世の姉貴の前世がエビちゃんの前世の姉だった。
何を言ってるか分からないと思うけど、私もよく分かってない。
たった一ついえるのは、姉貴はみんなのお姉ちゃんだったと言うことだけだ。
そして今は朝食を食べ終え、学校に行くまでのちょっとの間だけ姉貴とエビちゃんと私の3人だけで会話をしていた、
·····まぁ、エビちゃんは相変わらず姉貴の膝の上でスヤスヤ寝てるけど。
「·····姉貴、もしかしてだけど魔法の使い方熟知してるよね?いや、もしかしなくても知ってるよね?」
「エーナンノコトカナー?ぷひゅーぷひゅひゅー」
「わざと下手くそな口笛吹くんじゃないよ·····」
「まぁ本当は使えるんだけどね、ただ知ってる魔法は魔族用で消費魔力が大きすぎて使えないだけよん」
ってことは、姉貴に魔法を教える必要無くない?
そうなると姉貴をこっちに連れてきた意味が無くなるんだけど·····
·····よし!送り返すか!
「早速クーリングオフするからとりあえずこのダンボール箱の中入って」
「いやだーっ!もっとエヴィリンなでなでしたいから絶対帰らないっ!」
「ダメ、強制送還するわ」
「ひどいっ!ならコレも持っていくもん!」
「むぅ·····? なんじゃ姉上····· ワシはいいのじゃ〜」
「ほらエヴィリンもこう言ってるし?」
「いやそれはエビちゃんが寝ぼけて甘々モードになってるだけだから、勝手に連れ帰らないで?」
「ぶーぶー、ちょっとくらいいいじゃん!エヴィリンの角サワサワしたいもん!·····およっ!?先端が欠けてる!?どっかぶつけた?」
·····えっ?
もしや今の今までエビちゃんのツノが片方欠けてるの気が付かなかったの?
「自分で切ったらしいよ?」
「·····まさかっ!こやつ彼氏居るのか!?」
「居るよ?私のお兄ちゃんが彼氏だよ」
「マジで!?もうコレした?」
姉貴は左手の親指と人差し指で輪っかを作り、右の人差し指をその中に入れたり抜いたりを繰り返すジェスチャーをした。
「そんな仕草しないでよ····· まぁ、普段から相当イチャイチャしてるけど」
「ほうほう!中々やりおるのう!ちなみに孕んだ?」
「言っとくけど私たちまだ学生だからね?まぁ、一応卒業して生活が落ち着いたら妊娠する気みたいだよ」
「ほほぅ、それはめでたいねぇ!ところで学校なんてあったん?というかソフィたんはどこの国出身なのかな?」
「学校はエビちゃん達を倒した勇者パーティーの1人がこの世界に取り残されて、そのあとなんやかんやあって作ったみたいだよ」
「·····アイツらか、今度見かけたらぶん殴ってやる」
「いや今はもう全員あっちに居るよ、残された1人も私が送ったからね!今頃勇者クンとイチャイチャしてるんじゃないかなぁ·····」
そういえば校長先生は元気かなぁ·····
家の住所は教えてもらったし、今度訪ねてみよっかな。
「あっそれと私が生まれた国は『サークレット王国』って国よ」
「·····知らんっ!!というか色々分からないから教えてくれる?」
「いいよ、まずこの国は魔王城のあった土地に出来た国で、魔族は今は向こうの地図で照らし合わせると北海道から上あたりと、樺太とロシア周辺に住んでるみたいだよ」
「あー、国を追われて寒冷地に移住した感じ?というか絶滅してないの?魔族って結局負けたんでしょ?」
「してないよ?まぁ戦争には負けて、まだ差別は残ってるけど、魔族は敵じゃないって校長先生····· 勇者パーティーの魔術師が広めて何とか差別をかなり減らして、国を作れるくらいまで行ったみたいだよ」
「·····そりゃ感謝しなきゃだけど、どういう風の吹き回しだい?」
「なんか戦争が終わったあと魔族の捕虜たちの対応に当たってる間に魔族が絶対悪じゃないって気がついて、戦争の原因になって自分たちを召喚した人間至上主義国家をぶっ潰した事が始まりらしいよ」
「へぇ····· 中々やるねぇ····· ところで、差別がかなり減ってるって事は、あの戦争から相当時間が経ってるんじゃないの?」
「正解、3600年くらい経ってるよ」
「マジか····· そんな経ってるのか····· じゃあソフィたんは戦後生まれってことよね」
「そうそう、こっちに来たのは15年前だね、なんか時空がねじれてたみたいで向こうでは数ヶ月しか経ってなかったけどね、一応今は直したから大丈夫だよ」
「ほほーん····· そりゃ凄い」
「で、あと聞きたいことはある?」
「そうだなぁ·····」
そう言うと姉貴は暫く悩んで黙ってしまった。
うーん····· もうすぐ登校時間なんだけど·····
流石にこの歳にもなって先生に怒られるのは嫌なんだけど·····
とりあえず今日は転移で向かうから時間短縮はできるけど、流石に長考されると厳しいかも。
「姉貴、そろそろ学校行かなきゃなんだけど·····」
「·····よしわかった、ひとつ聞いていい?」
「はいはい?」
「ソフィたん····· いや、賢人、今幸せかい?」
「んふふ、すっごく幸せだよ」
「ならばよろしい!学生は元気に勉強してこいっ!」
「うんっ!行ってきます!姉貴っ!」
私は寝ぼけてるエビちゃんを姉貴の膝から引っ剥がし、引きずりながらみんなと合流して学校へと向かった。
◇
·····時間的に余裕があったから歩いて向かおうとしたら事件発生。
魔法学園都市の方の家のドアの前に怪しい気配がする。
というか見覚えのある魔力が感じ取れる。
『ぱぱー!ままー!居るんでしょー!出てきてよー!』
「·····ソフィちゃん、ママって、いつ子供産んだの?」
「あーーーーーーーーーーー、アイツ、エルフの国に送り返してもらう事になってたはずなのに·····」
うん、前にワイバーンに持ってこられたヤベェエルフ、確か·····発音が難しかった名前で、ええと·····『チェル』かなんかだった気がする。
「いい?遅刻したくないなら絶対ドアを開けちゃダメよ?」
「うんうん、絶対だめだからね?」
「·····その方が良いみたいかな?」
「開けたら面白そうだけど、遅刻は嫌ね」
「うわぁ·····今影の中から見てるけど、ヤバい感じ····· 天然のヤバい感じがする·····」
「今回に限ってはワシも止めとくのじゃ、これはすごく面倒な感じがするのじゃ」
「姉貴も、開けないでねマジで、普通に不審者だから」
「おっけぇーい、·····てか私への信頼低くなぁい?私だってそれくらいわかるよん?」
うん、満場一致で避けて行く意見が出たわ。
ほんと、このチェルとかいうエルフ、ストーカーかよ····· めんどくさい·····
「んじゃみんな集まって、転移で行くよ」
『『はーい』』
『ねぇパパ!ママ!開けてよ!わたし朝ごはん食べてないよ!子供に朝ごはん作らないの!?』
「·····あーもしもし?ギルドマスターですか?はい、Sランク冒険者のソフィです、私のパーティホームの玄関の前になんか不審者がいるんで警備兵さん呼んでくれません?·····いや、私はこれから学校で遅刻しそうなのでお願いします、はい、わかりました、お願いします」
通報したった。
『ねえっ!パパ!ママ!·····お、おじさん達だれ?ちょっと!わたしはこの家の子なの!やめてっ!へんたいーっ!!』
『はいはいちょっとこっち来てね、君、この家の子じゃないって分かってるからね?』
『違うっ!わたしはパパとママの子供なの!いーやーだー!!』
「·····やべっ、遅刻遅刻っ」
なんか扉の向こうが騒がしいけど、私は無視して転移で学校へと飛んで行った。
名前:ソフィ・シュテイン
ひと言コメント
「やべっ!姉貴放置してきちゃった····· リビング荒らされて無ければいいんだけどなぁ····· まぁミカちゃんに構って遊んでるだろうから大丈夫かな」
名前:フィーロ
ひと言コメント
「はぁ····· あのヤバいエルフの子来ちゃったかぁ····· どうしよう····· 本当にめんどくさいんだけど·····」
名前:アルム
ひと言コメント
「ふぃ、フィーロ君が愚痴を漏らしてる····· 普段は全然愚痴を言ったりしないのに····· って事は相当めんどくさいのかな、扉の向こうの子·····」
名前:グラちゃん
ひと言コメント
「何が目的かしら····· 財産目当て?権力目当て?」
名前:ウナちゃん
ひと言コメント
「ソフィちゃんとエビちゃんのお姉ちゃん、なんかフワフワしてて面白い人!こんど一緒にゲームしよっと!」
名前:エビちゃん
ひと言コメント
「·····姉上が生きておる·····いや死んでおるが、転生して向こうに居るとは思わなかったのじゃ····· やはり何かソフィとは縁があるのかも知れぬのぅ·····」
名前:ミカちゃん
ひと言コメント
「学校ないってサイコー、ずっとマンガよんでられる····· んぅ、邪魔、なんだけど····· わたしにかまわないで、睡眠のじゃま」




