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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
323/370

姉貴が姉で義姉だった件


 その事件は朝食中に起きた。



 私はいつも通りフィーロ君とイチャラブしながら2人でベットで寝て、朝起きてキスして歯を磨いて顔を洗って····· といういつも通りなルーティンを行った。


 その後もいつも通りで、私はご飯担当なのでみんなの分の朝食·····まぁ今日は姉貴も居るから1人分多く作った。



「ソフィちゃん、今日の朝ごはん何?」


「ん?今日はフィーロ君が好きなチーズインのスクランブルエッグだよ、あとはレタスサラダとハムと、それと日本で買ってきた厚切り食パンのバタートーストだよ」


「おおおお、だからなんかすごくいい香りがしてたんだ·····」


「んふふ、楽しみにしててねっ!」


「·····なんか、キッチンで朝ごはん作ってるソフィちゃん、すっごくお嫁さんっぽい」


「そう?」



 言われてみれば、セミロングの髪を後ろでまとめてプチポニーテールみたいにしてるし、エプロンも着てるし、朝食も優雅に作ってるし·····


 あれ?私、最高にお嫁さんしてない?



「んふふ、もうすぐ完成だから待っててねアナタ」


「えっ、あなっ!?」


「なんか新婚さんっぽくていいでしょ?」


「·····うん」


「ほらフィーロ君も合わせて!」


「·····ソフィ、ありがとう」


「んふっ」



 よ、呼び捨てにされちゃった·····


 フィーロ君は普段から私のことをちゃん付けで呼んでるから、なんかすごく新鮮だけど恥ずかしい·····でも耳がすごく幸せだ。



「·····私も呼び捨てにしていい?」


「いいよ」


「フィーロ、んふふ·····」


「ソフィ、大好きだよ」




 この後ちょっとアレだったのでカット。


 ちなみに作った朝食が冷めて温め直す羽目になったのは言うまでもない。

 それと、呼び捨てで呼び合うのはなんか恥ずかしかったから、結局いつも通りの呼び方でいくことにしたのも言うまでもない。

 冷静になったら恥ずかしすぎた。






「んじゃいただきまーすっ!」


『『いただきます!』』


「おー和風、そしてソフィたんの手料理っ!いただきますっ!」



 私たちはリビングのテーブルに全員集合し、さっき温めなおした朝ご飯を食べ始めていた。

 まあこれもいつも通りのことで、朝はみんな揃って食べている。


 そして今日はたまたま洋風だったけど、いつもは飽きないよう和風と洋風を交互に出している。

 これが割と好評で、みんな朝ご飯には白米と味噌汁というイメージが浸透してしまったレベルだ。



 まあ私は洋風な朝食も好きなんだけどね。



「うっま!?なにこれ!?めっちゃうま!ソフィたんこんな料理上手だったんだ!?」


「そりゃ9年近くみんなのご飯作ってきたら上達するよ、しかも毎日結構な量も作ってるし·····」


「へぇ、すっご」


「あの、質問なんですが·····」


「はいはい何かな?そこの巨乳っ娘ちゃん」


「巨乳····· えっと、お姉さんは料理は上手なんですか?」

「そりゃもちろん!食べた人が感動で気絶するくらい上手よ!!」


「すごい·····」


「アルムちゃん騙されたら駄目よ、姉貴の料理はグラちゃんと同種よ」


「えっ、あっ····· あはは·····」



 姉貴の料理センスは壊滅的だ。

 自分では上手とか言ってるけど、こいつ塩と砂糖の違いがわからなくて、しかも『ひとつまみ』を『ひと()()』と勘違いしてとんでもない事したことあるからね?


 あとは、姉貴が小学生の頃に学校で集団食中毒事件が発生してニュースにもなったけど、アレの犯人姉貴が調理実習で作った料理のせいだからな?

 ちなみに保健所やら何やらが来て調査したが、メディアでは原因不明の食中毒と報道された·····のだけど、実際は「とある生徒が作った料理がマズ過ぎて食べた人が全員ぶっ倒れた」というのが真実で、あんまりにも酷過ぎたから隠蔽された経緯がある。


 当然姉貴は怒られたが、本人はいたって真面目に料理したからなんで怒られてるのか理解できてなくて今に至るという·····



「えー?私の料理そんなマズい?」


「危うく姉貴の料理が原因で何度も転生しかけるくらいには」


「そうかな·····?」



 そうだからね?





 その後は時々みんなから姉貴に質問が飛んできて姉貴がそれに答えたり、私がツッコミを入れたりしながら朝食をのんびりと食べていた。


 だが、そんな平和な朝食の場を一瞬でぶち壊す発言を姉貴がした。



「して、そこの魔族っ子」


「ワシか?なんじゃ、角は触らせぬぞ?」


「キミ、もしや『エヴィリン・アマイモン・ファゴサイトーシス』って名前じゃなーい?」

「そうじゃが····· ソフィィィイ!!」

「えっ私!?教えてないよ!?」


「は?嘘つくのはやめるのじゃ、今なら首ポキで許してやるのじゃ」

「やめてよ!それ首ポキじゃなくでボキッ!だから!!死ぬからそれ!!」


 姉貴が突如、エビちゃんをフルネームで呼んだ。


 ·····教えた記憶ないんだけどなぁ。

 しかもフルネームで書かれた物も、エビちゃんの学生証くらいしかないからどこで知ったんだか·····


「ふんふん····· わかった、確証得たわ、エビたんホモカって名前に聞き覚えない?」


「ド変態BL作家のペンネームでしょ?」

「ソフィたんは黙ってて」「へーい·····」


「·····忘れるわけなかろう、ワシの大切な姉上の名じゃ、じゃが、姉上はあの戦いに巻き込まれ、もう生きておるかもわからぬのじゃ·····」


「あー残念だけど死んじゃったねぇ····· エビたん····· エヴィリンが私を地下に押し込んだあと、研究し····· あー、そこら辺ですっころんでよくわからん機械の角に頭ぶつけてポックリとね?」


「·····む?いや、まさか、まさか·····っ!!?」


「·····よく頑張ったねエヴィリン、私は死んじゃったけど元気よ?この通り、ホモカネル・アマイモン・ファゴサイトーシスは日本で藤石 穂乃花として転生して生き残ってたのよ、·····久しぶりだね」


「あっ、ああああああぁぁぁぁ····· 姉上ぇぇえぇぇぇぇぇえええええッ!!!!」



 エビちゃんは人目もはばからず大泣きしながら、私の前世の姉であるはずの姉貴に飛びついて胸に顔をうずめて姉上と連呼しながらわんわん泣き始めた。


 感動の元姉弟の再会に、事情を聴かされていた私もつられて泣いてしまっ·····


 ·····ん?



 ·····ちょいまち?


 いまエビちゃんが抱き着いてるのって私の姉貴の穂乃花だよね?

 私の記憶だと姉貴に角なんか生えてないし、家にあったアルバムを見て生まれた時の写真も確認してるはずなんだけど?





 もしかして私の姉貴、逆転生者?







 とりあえず泣き疲れたのか、やっと探していた姉に会えて安心したのか、エビちゃんは姉貴の膝の上で女の子らしくスヤスヤと寝てしまった。


 なんかエビちゃんが妙に可愛く見えるが、そんなこと気にしてられん。


 私は姉貴を問い詰めなければいけないのだ。



「·····姉貴、本名は?」


「藤石 穂乃花よん?」


「あーもう!前世の本名は?」


「ホモカネル・アマイモン・ファゴサイトーシスだよん」


「·····つまり、姉貴は逆転生者で元エビちゃんの姉と?」


「大正解っ!」


「はぁぁぁぁぁぁぁ·····なんでそんな大事なこと教えてくれなかったのよ姉貴·····」


「だって聞かれなかったから?」



 あ~こいつほんっと!!

 こいつ!押し売り淫獣野郎と同じタイプかよ!!!


 な~にが「聞かれなかったから言わなかったんだよ?」だ!そんな大事なことちゃんと言えよ!!



「もしかして、治療前から魔法使えたりした?」


「いや?そういうの全くなかったよん、魂と記憶だけだね、引き継いだのはそんだけかな?」


「は?いや、·····いつから前世の記憶が、いや待って分かるわ、中学2年生位の頃の姉貴凄まじかったのアレ本物」

「わーわーワーワーーーーーっ!!!!!アカンアカンアカンアカンアカン!!!\カンカンカンカンカンンカンカンカンカンカンッッッッッッッ!!!!!!(どっかから持ってきた中華鍋をお玉で叩いて誤魔化す轟音ッ!!)/それストップ!!!ただのお姉ちゃんの黒歴史!!黒歴史だから!!」


「·····そう、私こそが真の裏ボス、異世界に転生して生き延びた最後の魔族こそがこのホモカ」

「やめっ、やめろぉぉぉぉおおおおおっっっっつ!!!!!!!」


\カンカンカンカンカンカンカンカン!!!!(中華鍋の銅鑼の如き爆音)/


 どうやら姉貴、ずっと記憶はあったみたいだけど中学2年生の頃に迷走して、うん、大変な事になってたみたいだ。

 懐かしいなぁ、私のこと魔王の配下って呼んでこき使ってきたの。


 ·····今も恨んでるからな。

 死ぬほど恥ずかしかったんだぞあれ。


「·····で?マジでただの人間に転生したのか?本当はなんか魔法とか使えたりするんだろ?」


「ないないない、私のリアルチートな身体能力は····· 正直よくわかんないけど、前世で武術やってたおかげでめっちゃ強くなれた感じかな?まぁ向かうとこ敵なしってわかったら飽きてやめちゃったけどネ☆ それならネットサーフィンしたり絵描いたりしてるほうが楽しかったし?」



 うわー·····ほんと姉貴は姉貴してるわ·····

 というかエビちゃんと私のノリがなんか似てると思ったけど、正確にはどっちも姉貴に似てるだけなのかよ·····


 ショックというか衝撃的というか·····



 まって?

 ということは私とエビちゃんって、エビちゃんがお兄ちゃんと付き合う前から義理の姉妹だった?


 ていうか私の家系図どうなってんの!?

 前世はじいちゃんが魔族の祖先で?その末裔がエビちゃんと姉貴で?姉貴は転生後の穂乃花はそのじいちゃんの孫で?んでアマイモン属の魔族と人間のハーフの末裔が私のシュテイン家で?今はその家の長男とアマイモン属最後の魔王エビちゃんが付き合ってて?


 わ、訳分からん·····



「あーもう····· もうどうでもいいやー!!!!」



 私は深く考えることをやめて、非現実的な現実を受け入れることにした。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「まさか姉貴が逆異世界転生者で、しかもエビちゃんの姉だったなんて思いもしなかったわ····· ていうか家系図が立体交差してるんだけどどうなってんのこれ」


名前:藤石 穂乃花(ホモカネル・アマイモン・ファゴサイトーシス)

ひと言コメント

「えっ?なんで転生者だって言わなかったんだって?聞かれなかったからに決まってんじゃん?·····というかエヴィリンのやつまで転生してるとは思わなかったわぁ····· さすがは世界を司る神の末裔と言われた種族よね」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「姉上·····姉上ぇ·····生きててよかった·····」



名前:なかよし組

ひと言コメント

アルム

「·····みんな、あの三人何言ってんのかわかんないしゲームでもする?」


フィーロ

「まだ向こうで買ってきたのか使えないみたいだし、マギ・スマートフォンのアプリで遊ぼうよ」


グラちゃん

「うぐぐぐぐ·····昨日漫画読みながら寝落ちしたせいで体の節々が痛いわ·····」


ウナちゃん

「ゲームもやりたいけど漫画の続きも読みたい·····そうだ!ウェアはゲームやって!わたしは漫画読むから!」

「はーい!まかせて!」


名前:ミカちゃん

「中華鍋うるさい!!!!!!!!!!!!!!(ガチギレ)」


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