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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第四章 TS賢者は世界を往くっ!
320/365

さぁ帰りましょう



「·····ぅうー」


「姉貴、姉貴っ!」


「ぅーん····· はっ!·····知らない天井だ·····いや本当に知らないわ!というか視界が一瞬で切り替わったんだけど!?魔法!?」


「まぁ魔法だよ」


「魔法すげぇ····· ところで治療は?」


「んっふっふ、大成功よっ!」


「えっもう終わったの?」


「·····へ?あっ、そっか時間ほぼ止めてたから気が付かなくて当然よね、それに魂引っこ抜いてやったし」


「いやいやいや、ちょいまちソフィたん、今なんつった?」


「えっ?魂引っこ抜たって言ったよ?」


「あー、つまり私は1回死んだと?」


「何学で定義するかにもよるね」



 一般常識的に言えば魂が引っこ抜けたら死ぬということでもいいかもしれないけど、ソフィちゃん学によると魂が引っこ抜けても魂のデータが残って再生できるなら生きてると言えるから、姉貴は1度も死んでない·····はず。



「まぁいいや、それで、ガンは完全に無くなったん?」


「完璧に無くなったよ、しかもソフィちゃん細胞を変質して作った内臓だから普通のよりめちゃくちゃ強靭だよ!」


「ほほう?それは凄そうな気がするねぇ」


「一応だけど、他の部位でガンが出来たら細胞が移動してガンを自動的に消滅させるようにはなってるから大丈夫、他にも肝臓が悪くなったら自己修復したりもできるよ、完全に適合したら肉がえぐれる傷でも完全に治癒するはずよ」


「おおおっ!酒が飲み放題って感じか!いいね!」


「いや飲みすぎないでね?普通に急性アルコール中毒とかにはなるからね?」


「わーかってる、程々にしとくよ」



 ったくこの酒豪が·····


 まぁ普通に話せて元気そうだしよかったわ。



「あっ、一応目が覚めた後になんか別の異常が発生してないか調べてもいい?」


「どうぞご自由に〜、エ□同人みたいに好き勝手してもいいのよぉ?」


「やらんわそんな事、『アナライズ』」


「んっ♡あはんっ♡」


「よし、おかしいのは頭だけだから大丈夫っと」


「い、いや、今のはなんかゾクゾクッてしただけで!ふざけた訳じゃないのっ!」


「へっ?いや姉貴魔力持ってないから感じ取れないはずだよ?気のせいじゃない?」


「うー····· なんか上から下に膜が通り抜けるような感覚があったんだけど·····」



 はぁ?


 いやたしかにアナライズを掛けられるとシャボン玉になる前の膜に割れないように指を突っ込んだ時の感覚っぽいのがするけど、魔力が無い生物の場合感じ取れないはずだ。



 ·····悪い予感がする。



「姉貴、ちょっといい?」


「はいはい?なになに?」


「ふんっ!」


「もぎゃーっ!!?·····およ?痛くない?」


「·····やっぱり」



 私はソフィアの槍を取り出すと、モードを変化させて姉貴にぶっ刺した。


 だが、ソフィアの槍は今は見た目を『魔力を持つものにしか見えない槍』モードにして、更に『魔力しか貫けない』というふうにしてある。


 この状態だと、対象の魔力を貫くが肉体は全く傷つかないという見掛け倒しの武器になるのだ。



 もし姉貴が魔力を持ってないのであれば、槍は見えないし貫通しても抵抗は無いはずなのだ。


 だが、姉貴はお腹を貫かれて変な悲鳴を上げて、更に槍から僅かだが魔力を貫く感覚がした。



 つまり·····



「·····姉貴、指先に力を集めてライターの火をイメージしながら『火よ灯れ』って言ってみて」


「へい?ふぬぬぬ·····『火よ灯れ』っ!\シュボッ/みぴゃぁあっ!?」


「あああああああああああああああああああ····· 面倒な事になった·····」





 なぜか姉貴が魔力を獲得してしまった。







 結果的に言うと、私の医療ミスが原因で姉貴が魔法を使えるようなってしまった。


 私の内臓には、この世界の人間には無い魔力を司る器官が存在している。

 といってもまぁ完全に別の臓器がある訳じゃなくて、内臓にその機能があるってだけなんだけど·····


 ·····すっかりその事を忘れてて、そのまま姉貴に移植しちゃったのよ。



「最悪だぁ·····」


「えっ!?最高じゃんっ!!魔法だよ魔法っ!アバタ〇ダブラっ!えーっと····· なんだっけアレ····· 空間転移魔法の術式は·····」


「姉貴にとっては最高だろうけど、私にとって最悪なのよ!!」


「えー?なんでー?」


「だって姉貴、魔法使えることバレたらヤバいでしよ!」


「いいじゃんニューヨークリベンジャーズとかG-MENに入れて貰えるじゃん!超能力戦隊の仲間入りよ!」


「そんなファンタジー作品のモノなんかあるわけないでしょうがっ!しかも微妙に間違ってるし·····」


「いやソフィたんの存在自体がファンタジーでしょ」


「·····確かにっ!」



 よう考えたら異世界転生&賢者の石&賢者姫&深淵の姫&天使&神様etc…の異世界ファンタジーごった煮状態の私が『ファンタジー作品のものなんかあるわけないでしょうが!』って言えるわけないわ。


 私の存在自体がファンタジーだわ。



「とりあえず!姉貴は絶対ふざけて魔法を使うから困ってるのよっ!」


「えっ?だってそりゃ使えるってなったら使うに決まってんじゃん」


「あーもーっ!とりあえず向こうにはほぼ魔力が無いから魔法は使いにくいけど、なんか魔法が使えるっぽいから絶対ダメっ!」



 そう、さっき判明した事なのだが、地球には魔力が無いはずなのに私やフィーロ君は魔法は一応使えるのだ。


 原因は分かってる、『魔力の実』のせいだ。


 この木の実を食べると魔力との親和性が上がって魔法が使いやすくなるのだが、その方法がなんと『生命活動の副産物で魔力を発生させて周囲の魔力と親和する』という方法なのだ。


 元々この実を直接食べた存在はその能力があるんだけど、遺伝するにつれて失って魔力を受け取り蓄える性質だけが残ったみたいなのよね。

 だから魔力の実を食べてるなかよし組のみんなにはその能力があって、食べてない校長先生には無いとわかった。


 だから魔力が全くないこの世界で肉体が勝手に魔力を生み出してしまうのだ。


 そして何より、内臓が元々私の物だったのが悪かった、普段から私は魔力の実その物をバクバク食べていた。

 ·····私、あの実結構すきで毎日バクバク食べてるのよね。


 なので、私の体自体が賢者の石の如く魔力を生み出すし貯蓄もできるという、なんかすんごい事になっていたのだ。



 って訳で、私の内臓が入ってる姉貴は魔法が使えるようになってしまったのだ。



「あーもう·····あーーーーもうっ!!あーーー!!」


「うるさいよー」


「叫ばずには居られないよっ!ホントめんどくさいっ!」



 さてどうしようか·····


 ほんとどうしよう·····





 散々悩みまくった結果、私はひとつの結論にたどり着いた。



「姉貴、とりあえず姉貴の体は完全に治ったって報告に行くよ」


「へーい」



 私は姉貴を連れて、地球へと戻って行った。





「父さん母さん!姉貴の病気()完全に治ったよ!」


「ども〜!元気いっぱいになったぜ〜っ!」


「本当か!?穂乃花!もう大丈夫なのか!?」

「よかった、心配してたんだから····· 治って本当に良かった·····」


「賢人、本当にありがとう、感謝してもしきれない····· 大切な子供が2人とも死ぬ事になると思って絶望していたが、お前のお陰で2人とも戻ってきてくれたら····· ありがとう、本当にありがとう·····」


「よ、よせやい恥ずかしい·····」


「賢人、賢人は凄いことをしたのよ?ちゃんと誇ってもいいわ」


「えへへ·····」



 そんな褒められると照れるわっ!

 凄く嬉しいけど恥ずかしいわっ!


 ·····でもほんと良かった、父さんたちに二度と我が子が死ぬ苦しみは味わって欲しくなかったから、間に合ってよかった。



「でも·····そのぉ····· 一つだけ問題がありまして·····」


「何だ?」


「·····姉貴が魔法を使えるようになっちゃった」


「「は?」」


「はいはーい!『火よ灯れ』!」


「うおっ!?」

「魔法だ·····」


「そう!なんか内臓を移植したら使えるようになっちゃった!」


「移植?誰のだ?」


「あー····· ホムンクルス的な?まぁ秘密だけど安全性には問題無いから·····」



 流石に私の体を使ったなんて言えないから、ホムンクルスって事にしておいた


 そしてここからが本題だ。



「姉貴に関してなんだけど、流石にこっちの世界で魔法が使えるってバレたらヤバいし、まだ魔法の制御とかそこら辺も分からなくて暴発するかもしれないんだ、そこで提案なんだけど、暫く姉貴を私に預けてくれないかな?魔法のある向こうの世界で魔法の使い方とか倫理を教えたいんだけど·····」


「いいぞ」


「ダメなら····· えっ?いいの!?」

「ちょ、私の意見·····」


「穂乃花は異世界行きたくないの?」


「いや行きたいけど·····」


「じゃあ行ってきなさい、私たちの事は構わないわ」


「母さん····· うん、1週間で仕上げてみせる!だから待っててね!必ず帰すから!」


「あぁ、逆に1週間で何とかなるのか?\私への信頼低くない?/·····いつまで掛かってもいい、穂乃花が元気なら俺たちは構わない」


「えっ、ちょっ、流石に私も追いつけない!早すぎぃっ!」



「じゃあ行ってくる·····というより、そろそろ私は向こうに帰るよ、私の居場所はあっちだからね!·····まぁ、来週また来るから、今度は私の友達も連れてくるから、ちょっと騒がしくなるかも」


「何人でもいい、歓迎するぞ」

「沢山連れてきてもいいからねー」


「うん!じゃあ·····行ってきますっ!」


「「行ってらっしゃい」」


「ちょぉっ!?私!私まだよく理解出来てないんだけど!?」


「はいはい行くよ姉貴」


「ちょまっ!私のゲーム機····· 待っーーーーーーー·····」



 私は姉貴の首根っこを掴むと、元の世界へと繋がる空間『ディメンションルーム』へのゲートを開いて、姉貴諸共向こう側へと帰って行った。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「いやー日本は楽しかったなぁ····· またみんな連れていこっと!とりあえず帰ったらみんなにゲーム機を配布して、お土産を渡して····· やべっ!アルムちゃんご所望の化粧品とか買ってない!·····分かんなかったから今度一緒に行くって事にしておこう、うん、アルムちゃん怒ったら怖いし」


名前:藤石 穂乃花

ひと言コメント

「魔法が使えるぞー!!そして異世界転移キタコレ!伝説の勇者になって魔王ぶちのめすぜー!·····ん?あれ?この世界なんか····· もしかしてソフィたんって····· ふーん?なるほどなるほど、うん、世界の全てが大体分かってきたぞ、ははは!!」


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