東京探索ふたたびっ!
翌朝
久しぶりに母さんが作った朝ごはんを食べて感動して、同時に活力を補給した私たちは着替えて玄関にやって来ていた。
もちろん今日も東京巡りの続きをするためだ。
「それじゃ、行ってきます」
「行ってらっしゃい、元気でね賢人」
「まだ色々疑問はあるし、本当に生きていたのか信じられないが、お前が元気でよかった、いつかまた帰ってこい、お前の家はここだ·····とはもう言えないが、こっちの実家だと思って帰ってきても良い、歓迎する」
「父さん、母さん····· いやまだ今夜帰ってくるから今生の別れっぽく言わないで?というかまだやること沢山あるから来週も来るからね?」
「·····そうだったっけ?」
「父さん母さん大丈夫?ボケてない?というか姉貴はどこいった?」
「穂乃花は寝てるぞ、アイツは絶対安せ
『ちょーーーっと待ったぁぁぁぁあっ!!』
「·····起きてるじゃん」
「起きてたな····· 明日は賢人が孫でも連れてくるかな」
「いやいやいやいや、まだ子供は早いって·····」
「いや?たった数ヶ月で賢人が生まれ変わって15歳になってるから充分有り得るだろ?」
「時間のズレに関しては治したから!向こうと流れは変わんないから!最低でももう1年か2年は掛かるからっ!」
「·····僕も頑張らなきゃ」
「フィーロ君っ!?まだ産むって決まった訳じゃないからね!?」
「とうっ!待たせたな賢人·····いやソフィたんっ!」
「あ、姉貴がマトモな格好をしてる!?というか付いてくる気なのか!?出不精の姉貴が!?」
どうしようツッコミが追いつかないんだけど、普段は私がボケ役なのにツッコミ役にならないと間に合わないくらい色々忙しいんたけど!?
あーもう朝から頭痛くなってきた·····
私は普通に東京巡りしたいだけなのに·····
コンコンコンコンコンッ
『おーい、兄貴!俺達もついて行かせてくれー!』
『お願いしますー!転移はしますからー!』
「·····もうおうちかえりたい」
「えっ、ここソフィちゃんの前世の家でしょ?」
あぁもう·····
頭痛薬どっかない?頭痛いんだけど·····
フィーロ君も真に受けて昨日買ってきたの出さないで、これ比喩だから。
◇
とりあえず姉貴も連れて家の外に行くと、やっぱり昨日も会った従兄弟の辰砂と彼女の陽暦さんが居た。
「·····辰砂も行くの?彼女さんも?」
「あぁ、兄貴にはもっと色々聞きたいこともあるからな、ついて行くことにしたんだ」
「ごめんなさい、辰砂くんがどうしてもってわがままいうから連れて来ちゃいました·····」
「あーもう1人や2人増えたところで変わらないわっ!3人追加で行くよっ!」
『『『よしゃー!!』』』
「ごめんねフィーロ君、余計なの増えちゃって·····」
「いいよいいよ、やっぱりワイワイしてる方が僕は楽しと思うから」
「なら良いかなぁ····· よし、じゃあ同行者の3人!よく私の言う事を聞いててね!まず今日は上野、秋葉原、渋谷、お台場に行くよっ!そんで最後にスカ〇ツリーに登って帰る!あとあと、私が使う魔法とか魔法で何をしたのかとかそう言うのは絶対に秘密にしてね!·····まぁ言っても無かったことにできるけど」
「うわ、結構ハードスケジュールだし面倒くさそうじゃん····· 私サボろっかな」
「·····姉貴、快適な魔法の空の旅はいかが?」
「よし行くわ」
「ちょっ、兄貴!空の旅ってどういうことだ!?」
「あっ辰砂、私は今は男じゃなくて15歳の少女ソフィちゃんだからソフィって呼んでね!変に怪しまれるから!」
「·····姉貴、これでいいか?」
「うーん、まぁいいよ、そうだそこのクソ姉貴も私の事ソフィって呼んでね、陽暦さんも!」
「あっ、了解しました!ソフィちゃんでもいいですか?」
「おっけーソフィたんねっ!」
「陽暦さんはOK!姉貴はウザい!·····そういえば何歳ですか?」
「ほえっ?私ですか?今は丁度20歳ですけど·····」
「あー·····一応年上みたいなんで敬語の方がいいですか?私今15歳ですし」
どうやら陽暦さんは私より年上·····
いや肉体齢的にはそうだけど、私の中身は40歳以上だから年下なのか?
「いえいえとんでもないですっ!普通で大丈夫です!」
「はーい、了解です」
陽暦さんも良いって言ってるし普段通りで行くことに決めた。
「そんじゃみんな集まって!今から秋葉原電気街に行くよっ!大体2分で到着するからあっという間だけどねっ☆」
「·····陽暦より遅いな」
「いや転移もできるっちゃ出来るけど、東京を上空から見るの楽しいじゃん?」
それにこの世界で転移魔法使うのはまだ不確定要素が多くて使うの嫌だし、そもそも私が転移自体そんな好きじゃないから転移魔法は使うつもりは無い。
なので·····
「あっ、高所恐怖症の人って居ないよね?」
ふむふむ?
姉貴は平気、辰砂もOKで陽暦さんも大丈夫·····
·····おや?フィーロ君が小さく手を挙げてる?
うん、見なかったことにしよう。
だって涙目のフィーロ君めちゃんこ可愛いし。
「そんじゃ魔法を掛けるから動かないでね!·····姉貴、変に動いたらそのまま宇宙に飛んでいくけどいいか?」
「なんで動こうとしたってバレたし」
「姉貴はイタズラしようとした時はニヤニヤするからわかるのよ、というかわかりやすすぎるから」
「それほどでも〜」
いや褒めてないし。
まぁいいや、とりあえず私を含めた5人にステルス機能付きの飛翔魔法を掛けて、地磁気から方角を割り出して飛行経路を決定、あとはみんなにひと声掛けてから飛ぶだけだ。
·····これ航空法に違反しないかな?
まぁいいや、私には関係ないし。
「そんじゃ飛ぶよ」
「わ、わかった!うぅ·····」
「うひひ····· この子ぎゅってしてて可愛い·····」
「·····飛ぶ?」
「はーい!」
「321GO!!」
『『うぎゃぁぁぁあっ!?』』
その瞬間、私たちは夏も近い爽快な空へと花火のように飛び上がっていった。
◇
「アテンションプリーズっ!本日もソフィ航空をご利用頂き誠にありがとうございます、当機はもうすぐ秋葉原へと到着します、着陸姿勢を取ってお待ちくださいませー」
「ちょっ!?姉貴!?着陸姿勢ってなんだよ!説明しやがれぇぇええっ!!」
「凄い····· 飛行機みたいな速度なのに全然風が来ない····· これが魔法·····」
「うっひょー!早い早いっ!ワイバーンよりずっと早いっ!」
「うぅ····· やっぱり高いし早いの苦手·····」
という訳で、私たちは空を飛んであっという間に日本一の電気街でありオタクの町、秋葉原上空までやって来ていた。
今回は通り過ぎたりしないでちゃんと目的地に来れたから良かったわ·····
あとフィーロ君が怖がって私に抱きついてきたのが可愛すぎて途中でキュン死して墜落しかけたのはご愛嬌だ。
「着陸姿勢といっても私が全部やるから大丈夫、みんなは体を楽にしてて」
「わ、わかった」
「はーい」
「ソフィちゃんに任せた····· 僕は無理かも·····」
「ねぇソフィたん、どんな姿勢がいいと思う?やっぱりヒーロー着地?それとも悪役っぽく腕組んで堂々と垂直着地?それとも親方!空から絶世の美女が!パターン?それとも·····」
「姉貴、フレッシュなタンの刺身食べたくなきゃだまってて」
「ぶーぶー」
「·····よし分かった、ギャグ漫画みたいに地面に人型の穴を開けてやるから水平を保ってあげるよ」
「えええー!!?じゃあヒーロー着地でいいや!」
ほんと姉貴うるさい·····
もういいや、普通に下ろすわ。
「そんじゃあとちょっとで地面だから気をつけてね」
というわけで普通に垂直にゆっくりと秋葉原のアスファルトで舗装された裏路地へと私たちは降り立った。
ちなみに姉貴は地面にゆーっくりとうつ伏せに落っこちるという醜態を晒していた。
まったく、変なポーズ取ろうとするからだよ·····
◇
「えーっと····· よし、やっぱりゲーム買うならちゃんとした店がいいな!」
秋葉原に来た目的は、エビちゃん達に頼まれていたこっちの世界のゲーム類を購入する事だ。
最近ゲーム開発に勤しんでいる私でも、流石にこっちの世界でプロ達が本気で作ったゲームに勝つことは出来ない。
在りし日のフラッシュゲームみたいなのしかまだ作れてないし·····
それに、電子機器に関しては私は作るのは無理だから、その技術を知るためにも何個かゲーム機とパソコンなどの電化製品を買っておきたかったのだ。
そして、やっぱり電化製品といえば秋葉原ってイメージだからここに来たというわけだ。
「·····姉貴、金は大丈夫なのか?」
「大丈夫、今数千万····· あー、さっきもうちょい増えたかも?」
「どういう事だ?」
「んにゃ、いい資金源を見つけてね」
実のことを言うと、裏で13番目の私に表に出せないような悪いお金を奪って代わりに金を詰め込むお仕事を何回かして貰っている。
なので今総資産が結構な額になっているのだ。
いやー、品行方正を謳ってるあのアレがこーんな悪い事で儲けてるなんてねぇ·····
もちろんその金が明るみになった時点でそこは終わりだから被害届も出せないんで、お金は有難く頂戴させてもらったわ。
ちなみに闇カジノからもだいぶ金掻っ攫ってきたけど相当儲かってる。
「どういうルートかは秘密だけど、お金は億····· 沢山あるから安心してね」
「ソフィ様、エスコート致しましょうか?エスコートするので少しチップを·····」
「はい300円、んじゃこき使うからヨロシク」
「ぴえーんっ!この女酷いっ!!」
「ウソウソ、まぁ今は渡せないけど後でね?」
この姉貴、私がお金持ちって知った途端態度を急変して金をせびってきたから300円渡してあげた。
·····まぁ冗談だけど、今渡すと怪しまれるから渡さないでおく。
あと姉貴絶対散財するから。
「あっ、このガチャやろ」
ほら言わんこっちゃない、300円でさえ即散財するヤツに100万円渡したらどうなるか分かったもんじゃない、下手したらメイドさんにわいせつ行為する可能性さえあるわ。
というか逆立ち土下座する彫像ガチャって何?
◇
とりあえずガチャでシークレットの『逆立ち土下寝をするムンクの叫び』なる謎のフィギュアを当てた姉貴を無理やり引きずりながら、私たちは家電量販店の中に入ってきていた。
「おおお!やっぱり家電量販店はいいねぇ!よしっ!爆買いするぞーっ!」
「おー!·····何買うの?」
「えっと、炊飯器、パソコン、洗濯機、乾燥機、冷蔵庫、テレビ、DVDのやつ、ゲーム機沢山、ゲームソフト沢山、あとは····· イヤホンとか周辺機器、LED電球、その他色々·····」
「ちょっ、多すぎないか?」
「ソフィさん、流石にそれだけ買ったら5人居ても持ち帰れないですよ!」
「·····そうか、インベントリか?」
「姉貴鋭いなぁ····· そう、インベントリに収納するつもりだから沢山あってもいいの!ってことで買っていくよー!」
私は買い物かごを両手に持って、早速ゴチャッとしながらも綺麗に整頓された、家電量販店らしい雰囲気の店内を歩き始めた。
名前:ソフィ・シュテイン
ひと言コメント
「えーっと、うわ買いたいものが多すぎて困るわ····· あー流石に冷蔵庫は持ち帰り無理なのかぁ、いやまぁ持ち帰りする方が非常識だけどさ」
名前:ソフィ・シュテイン(13番目)
ひと言コメント
「いやー義賊って楽しいねぇ!悪いお金の元になった人にはちょっと申し訳ないけど、ガンガン稼がせて貰うよっ!·····ちなみに最初は海外のカジノで稼ぐ予定だったというか稼いでたんだけど、稼ぎすぎてマフィアに狙われたり、稼いだお金を両替するのめんどくさかったから辞めた感じだよ!」
名前:フィーロ
ひと言コメント
「ソフィちゃん本当に大丈夫なのかなぁ····· まぁいざとなったら僕達はあっちに逃げられるから大丈夫なんだけどさ····· まってソフィちゃん!なにあれ!?ぐんだむ?ってなんかすごい人型のあるんだけど!!」
名前:藤石 辰砂
ひと言コメント
「おっフィーロ君もやっぱり男の子だな、やっぱりロボットのプラモデルは最高だよな!好きなの買ってやるから選びなよ」
名前:明星 陽暦
ひと言コメント
「あっ、ブツモリ(追い出せ!怪物の森)ある!欲しかったし私も買おうかな····· でもどうせなら辰砂くんと一緒にやりたい·····」
名前:藤石 穂乃花
ひと言コメント
「どぅふふ、やっぱり美少女フィギュアはいいですなぁ····· hshs·····」




