行き先は我が魂の故郷っ!
【建国1227年 9月27日】
今日は私たちの記念すべき日だ。
そう、今日は私とフィーロ君が異世界転移を駆使して日本へ行く日なのだっ!
「じゃあみんな!私たちはちょっと向こうを満喫してくるから好きに行動してていいよ!」
「ごめんね僕達だけで····· みんなも行きたいって言ってたのに·····」
そして異世界転移をするために、なかよし組全員でディメンションルームの隠し部屋『瑞穂の里』にある異世界転移神社へとやって来ていた。
今回は私とフィーロ君が行く側で、みんなは見送りに来てくれた感じだ。
いやね?本当は秘密基地の方で出発式をしようと思ったんだけど、みんながどうしても来たいって言うから仕方なくてさ·····
「いいよいいよ!ワタシ達より2人の方が優先度が高いらね!」
「楽しんでらっしゃい、でもお土産だけは忘れちゃダメよ?」
「お土産たのしみ!」
「うむ、未知の技術や道具や食べ物はワクワクするのじゃ」
「ん、まってる」
まぁ、みんなお土産が欲しくて来てたみたいだし、本当は結構心配してそうだったから見送りに来てくれたんだと思う。
ほんと、いい友達が沢山できたなぁ·····
前世はゼロ人だったから本当に嬉しいなぁ·····
「お土産については楽しみにしててね!いい物買ってくるから!あと帰ってくるのは2日後になると思う、学校には間に合わせるから!·····もし遅れたら冒険に行ったまま行方不明になったって伝えといてね!」
「まぁ僕たちが遅れる事は無いと思うけど、もしヤバそうだったらマギ・スマートフォンで連絡するよ」
「了解っ!じゃあ化粧品は任せた!」
「私は面白そうな本をお願いするわ」
「わたしはおもしろそうなのと可愛いのをお願い!」
「ワシは、まぁ、ごにょごにょ····· 的なものを····· ダメか?うーむ····· じゃあ何かゲーム的なものを頼むのじゃ」
「パジャマがいい、それか布団かベッド、美味しいものでもいい」
「分かった分かった、買ってくるから!」
『『わーい!』』
まったく、みんな欲望に忠実なんだから·····
「それじゃみんな、行ってくるね、なんか問題が起きたらすぐに私に連絡するんだよ?」
「大丈夫!ソフィちゃんが居なくてもみんなの力を合わせたら何とかなるよ!」
「そっか、みんな成長したなぁ····· でも不安だから13番を置いてくね?」
「って事でなんかあったら私に任せてねっ★」
「うわでた黒髪ソフィちゃん」
「うわでた言うなし!私もソフィちゃんだよーっ★」
「·····ウザさも全く同じなのね、凄いわ」
「「ひどいっ!?」」
「·····ソフィちゃん、漫才はそこら辺にしてさ、そろそろ行こうよ」
「あっ、はーい」
やっぱりみんなとつるんでると時間を忘れちゃうちゃうなぁ·····
よし、いつまで経っても踏ん切りがつかないから行くとしよっか!
◇
という訳で私たちはなかよし組するのも程々に、異世界転移神社の転移台に乗る前に転移に必要な準備を始めた。
そこから準備を完了するまで30分は掛かってしまった。
まず異世界から未知の病原菌を持ち込まないように殺菌したり、向こうで必要になるお金をお財布に詰め込んだり、スマホの接続を確認したり、向こうでも不自然にならないファッションを決めてたら時間がかかった感じだ。
「そ、ソフィちゃん、この服、なんか変な感じがするんだけど·····」
「大丈夫、似合ってるから!」
フィーロ君に渡したのは、高校生が着てそうなオシャレなカジュアルファッションだ。
ズボンはジーンズ、シャツはくすんだ青色で、その上から軽くジャケットを羽織ってもらった。
そして腰に着けたウエストポーチは大容量マジックバックになっていて、入り口が物凄く大きくなるように工夫もしてある。
だから大きなリュックなんかは必要ないだろう。
そんで対する私はというと、薄桃色のロングワンピースの下にベージュ色のロングスカートを合わせ、肩から布地が黒色で金具や装飾に紫と金色を使った小洒落たポーチを掛けた、カワイイ系カジュアルファッションにしてみた。
あと私は髪の色が青みがかった銀灰色で、このままだと日本ではすごく目立つからベージュのキャップを装着して髪を目立たなくするよう工夫もした。
多分これで大丈夫なはず!
ちなみに全部UNIQL〇で買ったけどまじ便利だった。
「最終チェック、お金よし、殺菌よし、魔力よし、経路よし、転移システムよし、服装よし、安全確認ヨシッ!」
「·····ソフィちゃん、大事なもの忘れてない?」
「·····あっ、フィーロ君よしっ!」
何を見てヨシ!って言ったんですか?(自問自答)
危うくフィーロ君を置いて日本へ行くところだったわ、うっかりうっかり。
·····いやうっかりじゃ済まないわ!
「ごめんごめん、じゃあフィーロ君こっち来て」
「うん」
私は置いてけぼりにしてしまったフィーロ君の手を取り、転移システムの発動地点へと向かった。
◇
転移システム発動地点に立つと、私は早速転移システムを作動した。
「フィーロ君、もうすぐ行くから言語を日本語に切り替えてね」
「うん、でもその前にみんなに挨拶しないと」
「あっそうだね、おーい!みんなー!」
『『なにー?』』
「もうすぐ行っちゃうから!挨拶しようと思ってー!みんなありがとねー!2日後にまた会おうねー!!」
「僕も行ってくるよ!みんなよろしくね!絶対帰ってくるから!」
「「じゃあ·····」」
「「行ってきまーすっ!」」
『『行ってらっしゃーい!!』』
みんなの返事が聞こえた瞬間、私たちは光に包まれてその場から、この世界から消滅した。
◇
私たちの視界から光に包まれると同時にみんなが見えなくなってしまい、一瞬で4次元世界を貫く光のトンネルに潜り込むと高速移動を開始した。
光のトンネルの中を進むにつれ、やっぱり元の世界が、今の私の故郷が、私がいるべき世界が恋しくなってくる。
やっぱりみんなと離れるの嫌だなぁ·····
行かなきゃ良かったかも·····
「·····みんなが、私の故郷が、遠くに離れていくの。ちょっと怖いかも·····」
「大丈夫、僕がいるよ、それにソフィちゃんなら必ず帰れるよ」
「そうだね、ありがとねフィーロ君」
不安になっていた私に、フィーロ君は励ましの言葉をくれて、肩に手を回してギュッと引き寄せて抱きしめてくれた。
たったこれだけの事だけど、それだけで私の心は落ち着いてしまった。
「向こうのお父さんとお母さんにフィーロ君を紹介するの楽しみだなぁ、どんな反応するかなぁ·····」
「驚くと思うよ?だって死んだ息子が異世界に居て女の子になってて彼氏を連れて帰ってきたら驚くに決まってるよ」
「んふふ、そうだね」
なんてイチャイチャしてると、この光のトンネルの終着点が見えてきた。
「フィーロ君、そろそろ日本だよ、覚悟してね」
「うん、分かってる、僕は向こうの事は分からないから、ソフィちゃんがリードしてね?」
「任せてっ!元日本人としてフィーロ君をもてなしてあげるよっ☆」
さぁ、私の前の故郷まであと少し!
15年振りだね!日本!!
名前:ソフィ・シュテイン
年齢:15歳
ひと言コメント
「みんなサラッとお土産のこと言ってるけど、渡されたお土産リストが10ページになるってどういうこと?多すぎない?」
名前:フィーロ
年齢:15歳
ひと言コメント
「ふぅ、緊張してきた····· ソフィちゃんの前の故郷かぁ、話しか聞いた事ないから、すっごく楽しみ」
名前:なかよし組
平均年齢:約15歳
ひと言コメント
アルム
「向こうの化粧品とか服とかそういうのすっごく気になる!そうだ、ソフィちゃんに異世界の物を買ってきてもらって、ワタシのお店で売れば儲けが沢山でるかも!」
グラちゃん
「個人的には漫画が気になるのよね、オススメを何種類か買ってくるよう頼んだわ」
ウナちゃん
「ウナギのパイがあるって聞いたから買ってきて貰うようたのんだんだ!ウナだからウナギだよ!どんな味なのかなぁ、カレーパイの中身がウナギの蒲焼になってたりするのかなぁ」
エビちゃん
「ワシはゲームを大量に頼んだのじゃ、ボードゲームにカードゲーム、それに何やら特殊なのもあるらしいから頼んだのじゃ!」
ミカちゃん
「んー····· ついて行こっかな····· 久しぶりに日本いきたいかも」




