やっぱナシで!夢オチで!!
無事にリヴァイアサンを倒した私は、その遺骸を引きずってみんなの元へとやってきた。
『「みんな!倒せたよ!」』
「ソフィちゃん、お疲れ様」
『「うん!後は捌くだけだよっ!」』
「ーーーーー!」
『「·····ごめん、聞こえない」』
エビちゃんが何やらぴょんぴょん跳ねながらギャーギャー言っているが、身長40mだと微かにしか聞こえなくて何を言ってるのか分からない。
『「よいしょっと」』
ズゥゥゥウウウウン·····
私は引きずっていたリヴァイアサンを下ろすと、地面に女の子座りをした状態でみんなに顔を近づけた。
『「で、何かあったの?」』
「声がデカいのじゃ!うるさいのじゃ!」
『「あっ、ごめん」』
どうやら声がデカくてうるさかったらしい。
確かにこの体はデカいから声も大きくなってて当然だろう。
なので私はひそひそ話っぽい感じで喋る事にした。
『「·····で、言いたかったのはソレ?」』
「いや、違うのじゃ、ソフィよちょっと周囲を見てみるのじゃ」
『「ん?·····うわっ!?何これ!?」』
エビちゃんに言われるがまま、顔を上げて周囲を見回すと物凄い事になっていた。
いやね?街に被害は全く出てないんだけどさ?
人だかりが物凄い事になってるんよ。
今はビーチの砂がみんながいる所以外無くなって近付けてないみたいだけど、人が数千人規模で集まって私を見て指さしたり、武器を持って警戒したりしていたのだ。
『「·····あっ、私はSランク冒険者のソフィちゃんだよーっ☆」』
「なにやってんのよこのおバカっ!」
『「だいだらぼっちっ!?」』
ズドゴンッ!!
そして群衆の中から飛び出してきた校長先生に頭をぶん殴られ、私は顔面を海面に強かに叩きつけられてリヴァイアサンと一緒に海のモズクになってしまった。
◇
その後、校長先生に叩き起された私は海中で正座させられ、クドクドと説教されていた。
「全く····· なんで巨人化してるのよ!というかロボットになってるじゃないのよ!」
『「違いますっ!徳用ソフィ・シュテイン型最終兵器 魔改造素体ソフィシュテインですっ!ロボットじゃないですっ!」』
「問題はそこじゃないわよっ!!·····はぁ、なに勝手にリヴァイアサンと怪獣大決戦を繰り広げてるのよ!」
『「いやあの、校長先生が·····」』
「口答えするつもり?」
『「·····ぽちっとな」』
ちょいキレた私は、アカシックレコードに記録した映像と音声を大画面で群衆に見えるように流した。
◇
空中に展開された巨大な画面には、この街のギルドの様子が映されていた。
そこでは、私のギルド職員さんが会話をしていて·····
「どっちかというと解体要員の方を多く集めて置いてくださいね、あと校長先生····· 同じくSランク冒険者のサトミ・ド・ウィザール先生も居ると思いますけど、防衛に回るよう言って貰えますか?」
「·····わらっらわ」
「ぬぉわっ!?い、いつのまに·····ん?」
「ついひゃっきよ、ひゃっきまへきょーいんのやつらと呑んでらのひょ、りぇもわらひもたおひにきひゃわ」
「·····酔ってます?」
「れんれんよっれらひわよ?」
『『·····ダメだこりゃ!!』』
という場面まで流した所で、校長先生がプリプリと怒り始めた。
「ちょ!ちょっと!?何よこれ!?記憶に無いわよ!?」
だが私は構わず映像の再生を続けた。
「んじゃ私が倒してもいいですよね?海上なんで自重せずボコボコにしちゃいますよ?」
「いいわよぉ〜?すきにひなひゃ〜い」
「よし言質は取った!」
「じゃあ校長先生は引き続き教員の皆さんと呑ん····· 先生たちを守るために戻っておいてください!」
「わかっらわ〜、わらひにまかへなひゃーい!にゅふふふふふふふふふふふ·····」
画面の中の校長先生は、愉快に笑いながらギルドの外に向かっていった。
◇
『「·····ね?いいって言ってたでしょう?」』
「··········っっっ!!」
校長先生が羞恥心で顔を真っ赤にして、怒りと羞恥心のダブルパンチなのかプルプルと震え始めた。
『「ほら観客の皆さんも、校長先生は確かに言ってたでしょう?」』
『『そーだそーだ!』』
「·····なさい」
『「ん?なんですか?」』
「忘れなさい」
『「·····やだっ☆」』
「忘れなさいいいぃぃぃいいいっ!」
羞恥心が限界を迎えた校長先生は怒り狂って忘却魔法を手当たり次第ぶっぱなしまくってきた。
とりあえず私はそれを無理やり無効化し、校長先生をガシッと掴んで暴れるのを止めた。
·····力加減間違ったらプチッと潰しちゃいそうな持ち方になっちゃったわ。
気を付けよっと。
『「はぁ·····まぁ私も悪かったですよ、でも海上で戦闘しないと街に被害が出ていたのは確実ですし、実際に津波も沿岸部にはほぼ届かず直接的な被害はほぼゼロと言っても過言ではないと思います」』
「·····わかったわ、私の負けよ、油断して酒を呑みすぎて逆に酒に呑まれた私も悪かったわ」
『「はーい、じゃあ復興するんで降ろしますー」』
そう言うと、私は優しく握っていた校長先生を地上に降ろし、砂浜だった場所から海に入っていった。
◇
『「ええと·····ここら辺からここら辺まで砂浜だったから·····」』
私は海の中を膝丈くらいの深さまで入ってザブザブと水を掻き分けながら歩いていた。
今やってるのは、かつて作ったこの世界の衛星写真と今の砂場の様子を比較して、砂浜の位置を割り出して復元する作業だ。
幸いと言ってはなんだけど、砂が吹き飛んだのは私が飛び出す時だけだったようで、津波などで海岸線が消滅するような事は無かったのだ。
ただ、飛び出す勢いと神化の時の衝撃波だけでこの辺りの砂浜は壊滅状態だ。
私はこの砂浜に思い入れ·····
まぁフィーロ君やみんなと一緒に遊んだ思い出の場所になってるから戻したいんだよね。
『「よし把握完了っと、じゃあ·····『クリエイトサンド』っ!」』
砂浜のあった位置を把握した私は、両手を器のようにするとそこに魔法を使って大量の砂を生み出した。
すると砂は私の大きくなった両手から溢れ出し、どんどん海岸線に積もって砂浜を形成し始めた。
そんな感じでビーチを修復していると、何かが飛びながら接近てきた。
「おーい、ソフィ!グラが相談したい事があると言うから連れてきたのじゃ!」
「ええ!ちょっと肩に乗らせて貰えないかしら?」
なんと飛んできてたのはエビちゃんとグラちゃんだった。
しかもグラちゃんはエビちゃんに吊るされる感じで、なんというか、エビちゃんの両手を掴んでぶら下がって飛んできたのだ。
『「いいよー!ちょいまち!」』
労災案件だなとか思いつつ、私は両手から溢れ出る砂を止めるとそこに乗るよう指示した。
そして2人は私の手のひらの上に見事に着地すると、話しかけきた。
「ソフィ、砂浜を修復するなら私もできるわ、と言うより私に任せてくれないかしら?」
『「えっ、でも·····あっ!もしかしてダンジョンの」』
「そうよ、私ならダンジョン編集能力で砂浜を作ることが出来るわ」
『「じゃあ任せていい?」』
「もちろんよ、任せなさい!」
そう言うとグラちゃんは海岸線の方を向き、そのダンジョン編集能力を発動した。
するとみるみるうちに消滅していた砂浜が元通りになって、私の足元まで砂で覆われ始めた所で砂浜の拡大がストップした。
「これくらいだったかしら?」
『「いいと思うよ!じゃあみんなのとこに戻るからそのまま乗ってて!」』
「運んでくれるという事ね、助かるわ」
「うむ、流石に飛んで人を運ぶのは疲れるのじゃ」
私は手の上にいる2人を落とさないよう気を付けながら、みんながBBQをしている場所まで向かった。
◇
『「ただいまぁー!」』
「おかえりソフィちゃん!砂浜は元に戻ったみたいだよ!」
『「うんうん!じゃあ2人とも下ろすから指に掴まっててね!」』
「わかったわ」
「ワシは飛べるから先に降りとくのじゃ」
そう言うとエビちゃんが手からぴょんっと飛び降りてしまった。
でもグラちゃんは飛び降りれないので、ゆっくり地面に手を降ろしてグラちゃんを地面まで運んであげた。
『「はいお疲れ様〜」』
「ありがとうねソフィ」
『「どういたしまして〜」』
「ソフィちゃん!大丈夫なの!?」
『「ん?大丈夫だよ?」』
そして再び立ち上がり、巨大化した私のくるぶしくらいの水深の所で立っていると、僅かに残っていた砂浜で体育座りをして待っていたフィーロ君が私の元に駆け寄っり、私の事を心配してきてくれた。
「いやそうじゃなくて!大きくなったのは大丈夫なの!?元に戻るの!?」
『「ん?あぁ〜その話?大丈夫だよ?だって·····」』
シュインッ
ドッパーンッ!!
私は巨大な私の胸の辺りを覆う装甲を解放して、コアを露出させるとその中から飛び出した。
すると巨大な私は目を閉じて、活動を停止した。
ちなみに私は海に落下して全身ビショ濡れになってしまったがノープロブレム、頭をブンブン振って濡れた髪から水気を軽く飛ばすと、フィーロ君の方を見た。
「いやーリヴァイアサンを倒すの間に合ってよかったよ、ちなみに実はアレ私の死体を魔改造した人造人間?みたいな感じなんだ!だから私はあのコアの中にいるん····· だ·····」
「良かったぁ!ソフィちゃんが大きくなってどうしようかって僕不安だったんだ····· って、ソフィちゃんっ!!あっちの大きい方大丈夫!?いや大丈夫じゃない事なってるよ!?!?」
「んぇ?なに?·····あ」
フィーロ君が抱きついて心配してくれたけど、私はそれどころじゃなかった。
さっき抜け出した巨大な私を見て、大きな欠点、大きいなんてモンじゃない、最悪の欠点を見つけてしまったのだ。
おっぱいが丸見えなのだ。
乗り込む場所を胸の中央にあるコアにしたから、コアを守るために星核合金の装甲で完全に被ってるせいで、乗り降りする際は胸の装甲を外す必要があるのだ。
胸の装甲を外すということは、胸を隠していた装甲まで無くなるということ。
しかもアレはほぼそのままの私の体に鎧を纏わせてるだけの生体兵器だ。
そしてアレは今中身が無いからおっぱいをさらけ出していても隠すことなく目を瞑っているのだ。
つまり、巨大な痴女の爆誕である。
はっとして周囲を見渡すと、野次馬の男共が巨大な私の何も覆われていないおっぱいを見て顔を赤らめていた。
そして視線に気がついた男共は、私に向けてサムズアップしてきた。
その目線と言葉と、他の人から向けられる哀れな目線に耐えきれなくなった私は目を瞑り·····
「わ·····」
「忘れろ·····」
「テメェら見たもの全部忘れろぉぉぉおおおおおおおおおっ!!!」
「『泡沫ムゲンの眠り姫』ぇぇええっ!お前ら何も見てない!お前らはリヴァイアサンの存在も戦闘も巨大な私も何も見てないっ!私がそう決めたから忘れろ!新世紀すっぞゴルァー!!!!!!」
『『ぎゃぁぁぁあああっ!!!』』
◇
結局、伝説級のドラゴンであるリヴァイアサンが討伐された事を認知しているのは私たちなかよし組だけになった。
ついでに、巨大化した私の乳を見た人の記憶も全て消し去ってしまった。
他の町民たちは何が起きたか理解する事もできず、誰も『徳用ソフィ・シュテイン型最終兵器 ソフィシュテイン』の存在を知ることなく、普段通りの生活を送ることとなった。
それを確認した私は、インベントリに眠る巨大な私に労りの言葉を掛けた。
あと回収した超巨大なリヴァイアサンの解体をどうするか悩みながら、肉をちょっと剥ぎ取ってバーベキューの足しにしてしまった。
ちなみにリヴァイアサンの肉は、陸上動物の肉と魚の身の中間みたいな味でめっちゃ美味しかった。
あと刺身でもイケた。
こんなに美味い魚?は初めて食べたわってくらい美味しかった。
名前:ソフィ・シュテイン
年齢:14歳
ひと言コメント
「ちなみにこのリヴァイアサンってまだ子供だったのよね····· しかも世界中にはまだ結構な量が居るっていうね····· でも基本的にリヴァイアサンの大親分のお陰で人を襲う事は無いらしいよっ!」
名前:アルム
ひと言コメント
「ワタシは特に何もできなかったなぁ····· ワタシも強くならなくちゃ·····」
名前:フィーロ
ひと言コメント
「ソフィちゃんのおっぱいは僕だけの物だっ!·····って僕は何を言ってるんだ!?でも、他の人に見られたくない····· ソフィちゃんが記憶を消してくれたのはほんと助かった····· というかソフィちゃんは僕の物じゃないのになんでそんなこと言ったんだろ·····」
名前:グラちゃん
ひと言コメント
「地形編集なら得意よ、この程度の砂浜なら一括で作れてしまうわ」
名前:ウナちゃん
ひと言コメント
「リヴァイアサンおいしー!部位によって味がちがうのすごーい!」
名前:エビちゃん
ひと言コメント
「ふむ····· クジラ肉のようでもあるし、鶏肉っぽさもあるし、マグロのような赤身魚っぽさの部位もあるのに白身魚の身質の部位もある····· そしてその全てが絶品とは、凄いのじゃ·····」
名前:ミカちゃん
ひと言コメント
「·····おっぱい布団、あとでぜったいやらせてもらう、·····んぇ?あじのかんそう?·····ん、味がある、以上」




