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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第3章 TS賢者はアイを知るっ!?
220/225

海に行こうよなかよし組っ!


【建国1227年7月18日 午前5時】


 今日は修学旅行の出発日だ。


 集合時間は5時半だが、私たちは早めに寮を出た事にした。


「みんな居るね?忘れ物は取りに帰れるけど無い?」


「無いよっ!追加で全部もってきた!」

「·····追加って、それ多すぎない?」

「女の子には色々あるのよ、私は特にないけれど」

「わたしは大丈夫っ!」

「ワシは忘れ物·····のぅ、ラクトを連れて来たらダメか?ラクトと一緒に行きたいのじゃ」

「んっ····· 枕とおふとん·····」


「はいはいお兄ちゃんは置いてってね、あとミカちゃんそれ·····まぁいいや、他のみんなの邪魔にならないようにね」


 エビちゃんはなんとお兄ちゃんを連れて来ようとして、ミカちゃんは中で寝るつもりなのか布団と枕を持ってきていた。

 ちなみにアルムちゃんは登山でもすんのかってくらいバックにパンパンに服とか化粧道具とかを詰めてきていた。



「じゃあみんな!乗り込むよー!」


『『おーー!!』』



 私の一声でみんなは居住区へと雪崩込み、それを見た私は運転席のドアを開けて中に入った。



「よし、魔動エンジン起動っ!」


 ドゥルルルッ!!


「みんな準備はいい?」


『『おっけーー!!』』


「じゃあしゅっぱーつ!!」


 私はアクセルを踏み込んで、集合場所の東門に向かって出発した。





 〜5分後〜


 集合場所に行くと、既に結構な人数の同級生が集まっていた。


 まぁそりゃ集合25分前なんだから結構な人数が集まっててもおかしくないよねっ☆


「みんなおはよー!!」


『なんか凄いの来たと思ったらソフィちゃんかぁ』

『あんなの作るのソフィちゃん達しか居なくない?』

『それもそうだね』

『ソフィちゃん他のみんなはいるの?』


「もっちろん!みんなー!到着したよー!」


『『はーい!』』


 私は車に鍵を掛けて降りると、みんなも後部のドアを開けて出てきたようだ。



「んじゃみんなはここに居てね!私は先生に来たことを伝えてくる!」


「あっ」

「その必要は無さそうだね」


「·····ん?」


\コンコンコンコンコンコンコンコンコンコン/


「ソ〜フィ〜ちゃ〜ん〜?」


「·····えっ!?私なんかやっちゃいました!?」


「はぁ·····なんでただの修学旅こっ····· 遠征演習に武装車両を持ち込んでるのよ·····」


「えっ?いやだって遠征演習だから良くないですか?」


「うっ!そ、それは·····」



 そうか、確か遠征演習ってのはただの名前だけで本当は修学旅行だったなこれ。



「まぁ確かに武装してますけど、これみんなで乗って移動する用の魔動車ですからね?内装はキャンピングカーっぽくしてますし」


「·····わかったわ、という事はソフィちゃん達は予定通り馬車ナシで良いわね?そもそも経費削減で用意してないのだけれど」


「もっちろんです!」


「じゃあソフィちゃん達7人が来たと記録しておくわね」


「はーい、じゃあ出発まで待機してまーす」


「わかったわ、中に居てもいいけれど勝手にどこかに行かないように!」


『『はーい!』』


 そう言うと、私たちは魔動車の中に入っていった。



「·····まって?7人?あっ!ミカエルちゃん居たわよね!?何しれっと参加してるのよあの子!!卒業生よね!?ソフィちゃん!ちょっと来なさい!!」


「ヤダっ!!」





『では出発しまーす!』


「あいたたたっ·····」

「んぅ····· いたい·····」


 なんでか知らないけど、ミカちゃんを連れてきた罪で私とミカちゃんはゲンコツをくらってしまった。

 今回ばっかりはマジで理不尽だと思う。


「じゃあみんな、そろそろ出発するよー」


「わかった!ところで朝ごはんってどこにあるの?」

「アルムちゃんここだよ、この中に時間停止した状態で入ってるって言ってたじゃん」

「取り出す時はこの絵を押せばいいんだったかしら?」

「ももぐももふふもぐぐっ!!」

「ウナはちゃんと飲み込んでから喋るのじゃ·····」

「すやぁ·····」


「·····まぁ別にその中は慣性とか傾きとかの影響を受けないからいいけど、一応出発するからね?」


『『はーい!』』



 みんなが返事したのを確認して、私はアクセルを踏んで最後尾で発進した。





「みんなー、そろそろ朝だよー」


「おおー!もうそんなとこまで来ちゃった?」


「·····ん?他のみんなは?」


「朝ごはん食べたら寝ちゃったよ?」


「そっかぁ」


 出発してから約2時間、時刻は8時だけどみんなは早起きしたせいで寝てしまったらしい。


 というわけで、今起きてるのはフィーロ君と私だけになってしまった。

 そのフィーロ君は、運転席のすぐ後ろにあるソファに座っていた。



「·····楽しみだね」


「うん、今年で最後だから最高の思い出にしたいな」


「フィーロ君はさ、卒業したらどうすんの?」


「僕?そうだなぁ····· お父さんのお店の手伝いをしながら、冒険者として活動しよっかなって思ってる」


「そっか、私は特に決めてないんだ」



 嘘だ。


 本当はできればフィーロ君のお嫁さんとして専業主婦をしたいなんて考えてる。

 冒険者としての活動はその合間にやるつもりだ。



「じゃあさ、僕の····· お店で働いてみる?」


「んにゃ、お金には困ってないからいいや、もし人手が足りなかったら手伝うよ?」


「そっか」



  ここで一旦会話が途絶えた。


 なんか、すっごく気まずくなっちゃったからね。



「「あのさ」」


「あっ····· 先いいよ」

「ソフィちゃんが先にでいいよ」


「うん····· 海、楽しみだね」


「そうだね」


「フィーロ君の水着、楽しみにしてるよ」


「ソフィちゃんのも楽しみにしてるよ」



 フィーロ君も私の水着が楽しみか·····

 ちょっと嬉しい、というかすっごく嬉しい。



「あっそうだ、釣りとかしようと思ってるけどさ、釣った魚って何にして食べる?」


「うーん、煮付けとか?あとは刺身と塩焼き」


「うんうん、やっぱりその3つは必須だよね、あとは白いご飯があれば完璧·····」


「わかる、なんで魚とご飯と醤油の組み合わせってこんなにいいんだろうね」


「わっかんないや、でも醤油は魚だけじゃなくて肉にも野菜にも合うからほんとに最強だよね」


「うんうん、ソフィちゃんよくそんなの見つけたよね、こんな美味しい調味料は中々ないよ」



 醤油は今でこそ校長先生経由でこの国中に普及しているメジャーな調味料だ。

 そしてその生産者は私で、魔改造した水魔法で無限に生み出すことができるのだ。


 そのおかげで塩くらいは言い過ぎだけど、かなり安価で手に入って美味しい調味料だって事で話題になっていた。


 ちなみに最近ついに酵母と培養方法が発見されて、味噌と醤油の試験的な生産が始まったらしい。



「まぁ、運が良かったんだと思う」


「そっか、ソフィちゃんは凄いなぁ·····」


「そんなんでもないよ」



 私は、ただ前世の知識に甘えているだけだ。

 前世の記憶を辿ってるだけで、新たな物を作ったように見えるけど本当はただのパクリ野郎だ。


 でも、私が異世界出身だって事、私が元々男だった事、この2つは出自が特殊なエビちゃんと校長先生しか話していない事だ。

 だから私から言わなきゃ誰にもバレないし、私の発明という事に出来てしまう。


 ·····でも、いつかはフィーロ君たちにも言わなきゃいけないけど、言うのが怖い、拒絶されるのが怖い。


 だから、今は偽りでもいい、何も知らないでみんなと一緒に居たい。



「·····やっぱりみんなといると楽しいな」


「そうだね、僕も楽しいよ」



「さてと、ちょっと話題が暗くなったし明るい話でもしよっか!今日のお昼は何がいい?外でみんなと一緒に食べる予定だけど、インベントリに沢山作り置きがあるからなんでも言ってね!」


「僕は優しめの野菜スープがいいな、あとはなんか魚でもちょっと食べたいかも」


「OK!味噌汁と鮎ね!」


「それソフィちゃんが食べたい物じゃない?僕の言ってたのはポトフ的な····· でも味噌汁もいいなぁ、ソフィちゃん納豆ってあったっけ?」


「もちろん!」



 和食を食べ続けていたフィーロ君の味覚は、いつのまにか納豆が美味しいと感じれるくらいには日本人に近くなってしまった。


 ちなみにアルムちゃんはネバネバと臭いがダメらしくて、私たちが食べているのをみると露骨に嫌そうな顔をする。

 あとはエビちゃんとミカちゃんも納豆は平気で食べる派で、グラちゃんとウナちゃんは絶対に無理と言ってたりする。



「合わせるのは昆布出汁醤油とカラシでいい?粒の大きさは?」


「極大粒がいいなぁ」



 極大粒納豆は、枝豆みたいな大きさの大豆を使った食べ応えのある納豆で現代ではあまり主流では無かったタイプだ。


 ちなみに私も好きだったりするけど、1番はひきわり納豆だ。

 ひきわり納豆に卵黄を入れて混ぜて食べるとめちゃくちゃ美味しいんだよね。

 あと余った白身は白米に混ぜると卵かけご飯っぽくなって美味しい。



「へぇ、今度試してみよっかな」


「うわっ、心の声漏れてた?」


「うん」



 うわぁ漏れてた·····

 変なこと言わなくてほんと良かったわ。



「ところでフィーロ君さ、眠くないの?」


「眠くないよ、ソフィちゃんと話してて楽しいし」


「そっか、眠くなったら寝てもいいよ、私は運転してるから」


「ごめんね僕運転できなくて·····」


「いいのいいの、運転するの好きだから」



 前世ではバイクとかの方が乗る機会が多かった気がするが、車も嫌いじゃなくてレンタカーをよく乗り回していた。

 だからゆっくり進む場合だったら8時間くらい別に平気だし、なんならオート操縦とかできるから気にする必要は無いのだ。


「フィーロ君もせっかくの旅なんだからのんびりしてていいよ」


「わかった」



 そんな他愛もない会話をしながら、私は魔動車を走らせて隊列について行き、みんなが起きてお昼を食べてまた走って走って·····



 そして日が沈んだ。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「やっぱりフィーロ君と話してると楽しいなぁ·····いい暇つぶしになって助かったよ」


名前:アルム

ひと言コメント

「ソフィちゃんとフィーロ君がなんか臭い·····納豆?うわぁ·····」


名前:フィーロ

ひと言コメント

「ソフィちゃんの手料理は洗練されてるんだけど、なんかすっごいお母さんの味って感じがするんだよね」


名前:グラちゃん

ひと言コメント

「心地よい揺れで寝てしまったわ····· 激しく揺れないのがいいわね、テーブルの上の紅茶が零れない程度の適度な揺れは好きだわ」


名前:ウナちゃん

ひと言コメント

「早起きしたから眠くなっちゃった·····」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「昨日は中々ラクトが寝かせてくれなくてのぅ·····流石のワシでも疲れてしまったのじゃ」


名前:ミカちゃん

ひと言コメント

「いつでも、どこでもねれる、すやぁ·····」


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